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映画

鶏小屋

昨夜、スペインで実際に起こった虐待事件を元にした「鶏小屋」を観ました。  ドラッグや性逸脱、暴力などの問題行動のある5人の少年少女が山奥にある民間の矯正施設に送られます。 ここがじつにひどいのです。 スパルタ式というか、ちょっとでも問題があると見なすや殴るはけるは、布を頭に被せて水をかけ、窒息寸前に追い込むは、逆さづりにして水槽に頭を沈めるは。 日本で言えば戸塚ヨットスクールみたいな感じですかね。 そこの女所長が不良少年を蛇蝎のごとく嫌悪しており、どうやらそれは過去所長の息子を事故死させたのが不良少年だったかららしいのですが、もはやドSの女王様です。 そこで5人は脱走を企て、一人だけが成功して当局に通報、所長以下職員は逮捕されます。 そこでやれやれ、と思ったら、話は終わりではありません。 民間の矯正施設に送り込まれるくらいですから、少年少女の親たちはいずれも裕福。 彼らは親元に戻っても秘かにつるみ、矯正施設で目覚めた暴力への親和性を発揮し始めるところで映画は終わります。 要するに虐待の連鎖。 幼児虐待でなくても、また、親からの暴力でなくても、日常的に暴力を受けた経験があると、他人へ暴力...
社会・政治

昭和

1975年、昭和天皇は米国を訪問されました。 そのときの米国人の反応は、なかなか興味深いものです。 最も多かったのは、まだ生きていたのか、というものだったそうです。 30年前はヒトラーやムッソリーニと並んで、最も憎らしい敵国の指導者だった人物が、今なおその地位にあって、何の責めも受けていないことは、驚嘆すべき事実であったのでしょう。 そしてもう一つ、記者会見で、戦前と戦後で日本人の価値観はどう変化したかを問われ、基本的には何も変わっていない、と答えたことが、米国人の驚愕を増したそうです。 軍国主義の奴隷であったはずの日本人は、戦後、連合国によって解放され、民主化したはずでしたが、当の日本国民の象徴が戦前も戦後も変わりは無いと言ったのだから、連合国側に立って戦った人々は浮かばれないでしょう。 それどころか、変化がないとすれば、チャンスさえあれば再び奇襲攻撃を仕掛けてくるかもしれない、という恐怖を抱いたことでしょう。 終戦直後、米国においても英国においても、7割を超える人々が昭和天皇を処刑すべきだと考えていました。 しかし天皇を処刑したら日本国民が怒ってちょうど今のイラクのように次から次へ...
文学

村上春樹のふるさと

かつて近代日本文学者は、ふるさとを詠いました。  室生犀星の、 ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたうもの(後略) しかり。 石川啄木の、 ふるさとの訛なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆくしかり。 田舎から東京に出てきた文学者というものは、良くも悪くもふるさとへの思い入れがたっぷりです。 しかし、マス・メディアの発達によるものか、現代文学者はあまりふるさとを意識しないようです。 その最たる例が村上春樹でしょう。 彼は京都で生まれ西宮で育ち神戸で高校時代をおくった生粋の関西人です。 しかし彼の作品からはその匂いがしません。 そもそも一連の小説群は日本ですらなく、無国籍なものに感じます。 両親が国語教師で、始終日本文学の話をするのに嫌気がさして西洋文学にのめり込んでいたとは言いますが、言葉というものは本来民族や土地に根差したものでしかありえず、バタ臭いのを売りにするのは嫌味ですらあります。 村上春樹のふるさとは、どことも知れぬ無機質な人工世界なのではないでしょうか。 村上春樹という人にまつわる存在の希薄さは、以前このブログでも書きました。 それが海外から高い評価を受け...
社会・政治

エジプトと中国

ここ数週間エジプトで続いたデモは、死傷者を出しながらもムバラク大統領の辞任という形で一区切りつきましたね。 頑固学の博士とまで言われたムバラク氏ですが、引き際は心得ていたようです。 その点、ルーマニアで処刑されたチャウシェスク大統領より大分冷静でしたね。 これからエジプトでどういう政権が生まれるのか、あるいは混乱が続くのか予断を許さない状況ですが、その行方を最も注視しているのはイスラエルでしょう。 もしイスラム原理主義政権が成立すれば、中東の不安定化は避けられず、イスラエルは孤立を深めることになりましょう。 面白いのは、中東から遠く離れた中国で、エジプトのデモとそれに伴う大統領辞任について報道を規制しているらしいことです。 恐らくはあの映像から天安門事件が想起され、当時の怨念を胸に秘めた人々や、貧富の格差解消と言論の自由を求める人々が結託してデモもしくは暴動を起こした場合、容易に抑え込むことができないと中国政府は感じているのでしょう。 天安門事件当時は携帯電話もフェイスブックもツイッターもありませんでした。 テレビカメラを排除すれば情報統制は可能だったわけです。 しかし今、インターネッ...
社会・政治

べろんちょおじさん

先日千葉県警の57歳の警視が、酔っぱらって電車のなかで下半身を露出する、という事件がありました。 その電車は私の最寄の路線だったので、興味深く思いました。 よく裸にコートを羽織って、女子高生などの前で前を開き、べろんちょ、と露出するおじさんがいますが、警視の場合はおもむろに電車内で脱いだようです。 本人は酔っていてよく覚えていないそうですが、摩訶不思議な行動です。 普段から露出願望があったのか、小便でもしたくなったのか知りませんが、警視という高い地位にある57歳の警官にしてはお粗末ですね。 露出好きの男は、女性の反応を見て楽しむ人が多く、女の露出好きはスリルや見られること自体に興奮する、と聞いたことがあります。 中高年女性の前であまり露出しないのは、「ちっちゃいねえ」とか「まあ可愛い」とか言われる恐れがあるからで、それを逆手にとって、動じずにけなせば露出男は退散するようです。 もっとも、いきなりべろんちょされたら、驚いて冷静に対処なんてできないでしょうけど。 酔っぱらって裸になったといえば、草凪剛もそうでしたね。 二十歳かそこらなら武勇伝でしょうが、30越したら格好悪いですね。 まして...
精神障害

診察

今日は2週に一度の診察でした。 このところ調子がいいので、世間話に終始しました。 医師によっては、診察なしで薬だけ処方してくれ、という患者の要望に応える人も多いのですが、私の主治医は絶対にそれを認めません。 調子がいいなりに、表情な話しぶりを観察しているようです。 熱心な先生です。↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
映画

サブライム 白衣に潜む狂気

朝っぱらからDVD鑑賞をしました。 「サブライム 白衣に潜む狂気」です。 レンタル店ではホラーのコーナーにありましたが、どちらかというとヒューマン・ドラマですね。 あるITで大もうけした白人男性が、40歳の誕生日の翌日に検査入院します。 しかしその病院では、黒人男性で蝶ネクタイをしめたごっつい看護師や、ポルノ女優かストリッパーにしか見えない看護師がいて、入院している建物の向かいには閉鎖された病棟があったり、何かが奇妙なのです。 現実とも非現実ともつかない奇妙な世界が繰り広げられ、やがて真相にいたります。 主人公が成功したリベラルな白人エリートの優越感と劣等感を持っている設定らしいのですが、日本人にはぴんときません。 冗長な長まわしや、意味不明の映像が続き、ラストでそれらの謎が解明されるまで、退屈でつまらない映画だと思いました。 しかしじっくり見ると、なかなか人間心理を鋭く描いていることに気づきます。 ジェット・コースター型のホラーを期待すると肩透かしをくらいますが、ホラー風味のヒューマン・ドラマとして観れば見ごたえがあります。 いずれにしろ、好悪が分かれる映画でしょうね。 レンタル店で...
その他

遠路

昨夜学生時代の友人が遠路はるばるやってきて、二人で痛飲しました。 遠路といっても、お隣、東京からですが。 40を超えて深夜まで青臭い話に花を咲かせ、気分は20年前に戻ったのでした。 今でも毎年会う学生時代の友人は一人だけです。 彼は禿げ上がり、私はでぶ。 時の流れを感じました。 この前は11月に来てくれました。 行くから、という電話をもらって、彼はふらあっとやってくるのです。 実家にいたときは、よく実家でしゃぶしゃぶなどご馳走しました。 しかし仲の良い友人に会うと、なぜか孤独を強く感じます。 結局誰もが孤独なんだと思わされます。 楽しい酒は、どこかさびしくもあるのですね。↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
映画

テラートレイン

「テラートレイン」を鑑賞しました。 レスリングの試合のため東欧を訪れた米国の学生チーム。 試合後、監督やコーチに無断でパーティーに繰り出し、6名が次の遠征地に向かう列車に乗り遅れてしまいます。 やむを得ず、次の列車に乗り込みますが、そこでは怖ろしい犯罪が行われていたのです。 東欧を舞台にしたホラー映画といえば、あまりにもショッキングな快楽殺人組織を描いた「ホステル」および「ホステル2」が思い浮かびます。 仕立ては「ホステル」に似ていますが、「テラートレイン」では快楽殺人ではなく、臓器移植のための殺人が行われます。 東欧の女医が吐くセリフが怖ろしい。 「わたしたちは人助けのためにやっているのよ」。 外国人を殺害して臓器を待つ金持ちのために臓器を生きたまま取り出す。 本当にありそうなところが怖ろしいのです。 しかもレスリングの選手たちですから、けっこう抵抗します。 格闘シーンが多く、アクションのスパイスが効いています。 ショッキング・ホラー・アクションといった趣で、なかなか楽しめます。 「ホステル」シリーズで受けた陰惨な衝撃には及びもつきませんが。テラー トレイン ソーラ・バーチ,ギデオン...
思想・学問

祝日

今日は建国記念日ですね。 米国のような歴史の浅い国においてはいつ独立が宣言されたか明確なので、建国記念日というのは異論の余地のないところです。 しかしわが国において、なぜ今日が建国記念日なのかといえば、「日本書紀」にみられる初代天皇の神武天皇が即位された日を、太陽暦に換算すると、このあたりらしい、ということが根拠になっているようです。 実際のところはその日をもって日本国が成立したわけもなく、もっとゆるやかに、長い時間をかけて国が成立していったものと推測されます。 それをもって建国記念日を否定しようという論もみかけます。 しかし、クリスマスやハロウィンがそうであるように、根拠の薄弱な記念日というのは洋の東西を問わずあまたあり、薄弱だから否定しようというのはいかにも野暮な話です。 一種の共同幻想みたいなものですが、それを尊重するのが共同体を維持する装置にもなっています。 その日に建国された、と考えるのではなく、広い意味でわが国の成り立ちを考える日、と考えればよいのではないでしょうか。日本書紀〈1〉 (岩波文庫)坂本 太郎岩波書店日本書紀〈2〉 (岩波文庫)坂本 太郎,井上 光貞,家永 三郎...
映画

シークレット・ウィンドウ

ジョニー・デップ主演のサイコ・サスペンス「シークレット・ウィンドウ」を観ました。  ある小説家が数年前に書いた小説を、それは盗作だ、と難癖をつけてくる大男。 大男の要求はエスカレートしていきます。  ジョニー・デップの大仰な芝居が鼻をつき、平凡な脚本が容易にオチを想像させます。 近来まれにみる駄作です。シークレット・ウインドウ コレクターズ・エディション デビッド・コープ,スティーヴン・キングソニー・ピクチャーズエンタテインメント↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
その他

ローン

私にはあと11年9ヶ月の住宅ローンが残っています。 取り扱い銀行は某都市銀行。 ところがある地方銀行で借り換えをすると、月々の支払いとボーナス払いが若干減額になるうえ、期間も10年未満になるということで、先日申し込みをしました。 審査はこれからですが、気になることがあります。  持病の告知です。  告知義務違反になってはいけないので、双極性障害を正直に申告しました。 銀行の担当者は、これが審査の障害になるかもしれない、と言っていました。 マンションを購入したのは11年前で、発病前でしたので、何の問題もありませんでした。 今になって、発病前に購入してよかったとつくづく思います。 そういえば東ちづるが住宅購入のためにローンを組もうとしたら、銀行から拒絶された、と憤慨していましたっけ。 芸能人は浮き沈みが激しいから金は貸せない、と。 東ちづるほどの有名人でも駄目なんですねぇ。 安月給のサラリーマンでも、安定した収入があるということは大きいのだなと思います。 借り換えを断られたら、今の銀行に繰り上げ返済をするべく努力しましょう。↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
その他

残念

定年退職して6年になるかつての上司の訃報に接しました。 定年後、某団体に再就職して、亡くなった日も元気に働いていたそうです。 誠に残念です。 私は直接の知り合いを亡くした経験が多くありません。 父方の祖母と母方の祖母、それに伯父、後は塾の先生と、現職死亡した職場の先輩が二人、それに27歳で自殺した職場の後輩と、同じく自殺した自助グループの仲間です。 ということは今回で9人目ということになりますか。 祖父は二人とも私が生まれる前に亡くなっているのでカウントしません。 身近な人が亡くなるときというのは、最も死について真面目に考える機会でもあります。 この間まで動いてしゃべっていた人が、微動だにせず横になっているのだから不思議なものです。 古人が死後存在を信じようとしたのは故なしとしません。 これが完全なる終わりで、後は虚無が拡がっているだけだと考えることは、とても怖ろしいことです。 しかもそれが、将来自分に必ずふりかかると思うと、怖ろしくていてもたってもいられません。  だから権力者は不老不死の妙薬を探し続けてきたんでしょうね。 もっともそれが、漢方医学などを発達させたとか。 西洋において...
文学

今年は異常な大雪だそうですね。 南関東に住まいしていると、全然実感がわきません。 ほとんど毎日乾燥した晴れですから。 テレビで雪国の様子を見ると、背より高く積った雪を毎日毎日雪かきしています。 さぞかし骨の折れることでしょう。 私は東京東部で生まれ育ちましたので、雪は一年に一度か二度ふる程度で、積雪も10センチを超えることはまずなく、一種のお祭りのような心地がしました。 町が白く化粧した姿というのは、幻想的で美しいものです。 でも翌日には、もう雪は人や車の往来で醜く黒ずんでしまいます。 その儚さが、南関東の人間にはまるで桜のように愛おしく感じるのです。 この国に 雪も降らねばわがこころ 乾きにかわき 春に入るなり  若山牧水 若山牧水は宮崎県の生まれだったと記憶していますから、やはり雪は珍しく、心浮き立つものであったようです。 一方、雪には雪女とか雪男とか、怖ろしい伝承がありますね。 雪が障子をなでる音が、雪女が手で障子を叩いているようにかんじたのでは、と某民俗学者が言っていました。 雪男はなんだか怪物じみていて、物理的な恐怖しか感じませんが、雪女には、ぞっとするような心理的な恐怖があ...
思想・学問

ネズミ駆除業者

硫黄島に上陸した米兵の多くが、ヘルメットにネズミ駆除業者と書いていたことを知りました。 「容赦なき戦争ー太平洋戦争における人種差別ー」において。  先の大戦では、日本人は敵を鬼畜米英と呼び、米国人は日本人を、ジャップだけではなく、猿とも太平洋の狂犬ともアリとも言いました。 で、硫黄島ではネズミだったというわけです。 日本が完全勝利の見込みなどないままに戦争に突入したのに比べ、米国は負けるはずがないという自信を持っていました。 しかし緒戦、日本軍が快進撃を続けたことから、米国は自国民と自国の兵隊に恐るべきプロパガンダを行いました。 日本人の絶滅です。 人間ではない、下等な生き物で、しかも害獣だから、根絶やしにしなければならないんだそうです。 さらに、日本人は死ぬことを誇りにしているから、お望みどおり殺してやろうというわけです。  終戦直前、アメリカで行われた世論調査では、戦後処理として、日本人全員の殺害を望んだ者が13%、国家の壊滅を望んだ者が33%だったそうです。 半数ちかくの米国人が、戦後、日本には死んだままでいてほしかったようです。  その頃米国で流行ったジョークに、「良い日本人を...
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