SM

文学



普段、私たちは何気なくSMという言葉を使っています。サディズムとマゾヒズムの略です。
 
 寝苦しい昨夜、深夜3時に目を覚まし、学生時代に読んだサディズムの祖、サド侯爵の「ソドム百二十日」と、マゾヒズムの祖、マゾッホの「毛皮を着たヴィーナス」を拾い読みしました。
 
 いずれも幻想小説もしくは耽美主義などにちかい文学です。
 いわゆる官能小説などとは異なります。
 
 そこに描かれるのは、人間だけが持つ破壊された性衝動の姿と、少数者であるゆえの悲しみです。
 
 サド侯爵は、その思想の強さと描写の過激さのために、獄につながれました。
 
 近年まで、わが国においても文学作品を取り上げて、「芸術かわいせつか」などという馬鹿げた裁判がいくつも行われたのは、じつに悲しいことです。

 わが国においては、表現の自由が認められています。
 
 路上で全裸になるなどの行為は論外ですが、それが芸術として描かれたものは、すべて許されるべきです。
 芸術として描かれたものとは、人間の真実が描かれているかどうか、という一点で判断すべきで、それが美しいか醜いか、劣情をそそるかどうか、などで判断されるべきものではありません。

ソドム百二十日 (河出文庫)
渋澤 龍彦
河出書房新社
毛皮を着たヴィーナス (河出文庫)
種村 季弘
河出書房新社

 

悪徳の栄え〈上〉 (河出文庫)
渋澤 龍彦
河出書房新社
悪徳の栄え〈下〉 (河出文庫)
渋澤 龍彦
河出書房新社
NIKKATSU COLLECTION 悪徳の栄え [DVD]
李星蘭,石橋蓮司,清水紘治
Happinet(SB)(D)

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