一人暮らし

社会・政治

 今朝の新聞で、わが国で統計を取り始めてから初めて、一人暮らし世帯が3割を超え、夫婦世帯、夫婦と子ども世帯、3世代同居等のモデルケースを抜いて、最も多い生活スタイルになったそうです。
 原因は、若者の非婚・晩婚化と、高齢者が子どもと同居することを嫌い、一人暮らしのお年寄りが増えたことだと推定されるそうです。

 私も一人暮らしを経験しましたが、気楽で楽しい生活でしたね。
 一人暮らしに慣れると、親兄弟、夫婦といえども、他人と暮らすのはしんどくなると思います。
 いわば時代の必然でしょうねぇ。

 しかし、将来に不安を感じます。

 まず、非婚化した若者は一人暮らしの高齢者となり、これは爆発的に増加するでしょう。
 そうすると、介護や医療、年金などに莫大なお金が必要となります。
 しかし非婚・晩婚化による少子化がますます進めば、高齢者を支える現役世代の負担が増大し、社会を支え切れなくなる可能性があります。
 非婚といい晩婚といい一人暮らしといい、それはまったく個人の自由意思による選択ではありますが、それがあまりに広がると、そもそも社会を維持できなくなってしまいます。
 そうはいっても日本社会のために、と言って結婚する人や子作りに励む人はまずいませんから、できることは、結婚したり子どもを持ったりしたほうが得するようなシステムを作り上げるくらいしかありません。

 啓蒙活動はほとんど無駄でしょう。
 それは個人の価値観に帰せられるべき問題だからです。

 個人の価値観が国を危うくするような事態に立ち至ったのは、おそらくわが国の長い歴史のなかでも初めてのことでしょう。
 しかも思想・信条の自由は、どうしても守らなければならない現代の宗教とでもいうべきもの。
 それに反して婚姻を押し付けることはできず、人口の国家管理など論外です。

 それに加えていつの頃からか、お見合いという合理的な制度は廃れ、結婚はすべからく恋愛の帰結であらねばならないかのような虚妄がまかり通り、あまつさえ恋愛経験のない者を蔑視したり、またその本人が劣等感を抱いたりしています。

 そうすると近頃流行りの婚活という現象は、人口が減少に転じた社会の本能的防衛反応なのかもしれません。
 ていうか、そうあってほしいと思います。

 自分が高齢者になったとき、現役世代が十分に存在し、余裕をもって年金や医療を給付してほしいですから。

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