今日やっとリビングのエアコンの取替え工事の業者が来てくれました。
そのために、今日はお休みしました。
リビングの蛍光灯も取り替えたため、やけに明るい部屋で、寒いくらいにエアコンを効かせて、「酒鬼薔薇聖斗の告白」というノンフィクションのようなタイトルのフィクションを読みました。
事件の顛末は当時さんざん報道されましたから、内容はどうということもなく、文章も無味乾燥で、いわゆる文学作品、それも耽美系や浪漫系を好む私の鑑賞に耐えるものではありませんでした。
一点、そうなのか、と思わせた部分がありました。
それは彼にとって血しぶき舞うスプラッター・ホラーは、ポルノであったと言う件りです。
私はホラー映画が大好物ですが、もっぱら怖がるため、また人間心理の恐ろしさを再認識するために観ているところ、見方を変えればアダルト・ヴィデオになり、それを観ながら自慰行為にふける者がいるというのですから、驚いちゃいますね。
井上ひさしはわいせつ論争が起きたとき、自分は赤貝を見ても饅頭を食っても欲情する、したがってわいせつなどという概念自体がナンセンスだ、という意味のことを書いていました。
性欲の対象は人によって千差万別。
改めて人間というものの精神の運動の玄妙さに心打たれました。
![]() | 酒鬼薔薇聖斗の告白―悪魔に憑かれたとき |
河 信基 | |
元就出版社 |