文学 怖いお話
私は幼い頃から、不思議な話や怖い話が大好きで、それは今も変わりません。 考えてみれば、文学の祖とも言うべき神話は、洋の東西を問わず、不思議な物語の連続です。 また、源氏物語にしても、お能の曲にしても、古典文学の場合、多くが、死霊や生霊、化け物が登場します。 物語の本質は、この世ならぬものへの憧れや予感にあると言ってもよいでしょう。 明治維新以降、わが国文学は西洋の影響もあってか、不可思議なお話よりもシリアスな物語が増え、特に私小説などと呼ばれる分野は、貧乏自慢や自己憐憫のようなもので、文学の正統性が失われた感があります。 現在はシリアスなものから不思議なものまで様々あり、何が文学の正統かなんて、考える意味もなくなりました。 良い時代なんだろうと思います。 お好みの物語を堪能すれば良いのですから。 私がどうしてこれほど不思議な話や怖い話を好むのか、よく分かりません。 しかし、不思議な話や怖い話にこそ、人間の本質である、欲望や願望、恐怖、祈りなど、が隠されているように思うのです。 優れた物語に接すると、本当に幸せな気持ちになります。 だから私は、本であれば小説ばかり読みますし、映画であれば...