昨日、近所のシネコンで「フィリップ、きみを愛してる」を観てきました。
同性愛の天才詐欺師が刑務所で知り合った美青年と恋に落ち、出所後もその愛を失いたくないために詐欺と逮捕、それに脱獄を繰り返す物語です。
作りはコメディ風のエンターテイメントですが、そこには詐欺を働き、嘘をつかずにはいられない主人公の悲しみと、恋しか知らない美青年の悲哀が感じられ、奥の深い映画でもあります。
また、この話は実話だというから驚きです。
時の州政府は困り果て、政治的判断で詐欺事件では異例の終身刑を言い渡し、今も獄に繋がれているそうです。まさに事実は小説より奇なり、を地でいっています。
同性愛者の恋愛を描いた物語というのは、生殖という人間の本能には基づかない故の、純粋さが浮き出てくるもので、物語作者にとっては、扱いやすい題材であるようです。
私はそれ故に同性愛の映画や文学を好んで鑑賞しますが、この映画で美青年を演じたユアン・マクレガーの演技があまりに真に迫っていたため、その気の無い私にとっては、ちょっと気味悪く感じました。いかにもなオネエではなく、自然なオカマぶりが、本物にしか見えなかったのです。大した役者根性です。
観て損はない映画とみました。
![]() | フィリップ、きみを愛してる! [DVD] |
ジム・キャリー,ユアン・マクレガー | |
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