ジョン・カーペンター監督のSF「ゼイリブ」を鑑賞しました。
日雇い労働者がドヤ街の教会で見たのは、反政府過激組織。
触らぬ神に祟りなしとばかり、無関心を装いますが、好奇心にかられて組織が作ったサングラスをかけてみると、地球は全く違う様相を呈していました。
地球人に扮装した宇宙人と、彼らに協力することで多額の報酬を得たパワーエリートが人類を搾取し、支配する世界。
日雇い労働者は抵抗組織に加わり、反撃を試みますが・・・。
宇宙人を帝国主義国家、地球を植民地と考えれば、宇宙人の思考パターンは人類のそれと変わらないことになります。
また、現在のグローバル社会を考えても、金持ちはますます金持ちになるような仕組みになっています。
主人公が放つセリフが泣かせます。
「働きながらチャンスを待っているんだ。おれはまだアメリカを信じている」
主人公の思いは無残にも打ち砕かれてしまったのです。
B級SFっぽい作りになってはいますが、深い精神性を持った映画だと思いました。
1988年の公開ということですから、この後に続く「マトリックス」シリーズの原点ともいうべき作品です。
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