哀愁

仕事

 しぶい中年男が、背中を丸めて何度も何度も電卓をたたいては、ため息をついていました。

 某課の課長補佐、50歳、年収700万円、子どもを私大に通わせ、住宅ローンを払う、真面目な勤労者にして小市民です。

 国家公務員及びそれに準じる独立行政法人職員の給与が10%カットされるらしい、との報道を受けて、課長補佐は電卓をたたいたのでした。
 何度たたいても、70万円。
 
「電卓が壊れてるのかと思ったよ」
 と、言いながら、年収のうち70万円が失われることを知った課長補佐の背中は、哀愁漂うものでした。

 我が家の場合、もっとひどいことになります。
 私の収入と同居人の収入を足すと、年収1,000万円は優に越えますから、年間で100万円以上、収入が落ちることになります。

 もともとない仕事への意欲が、ますます減退しますねぇ。
 なんとか景気を刺激して、上向いてくれないと、給料は下がるばかり。

 もっと気の毒なのは一人暮らしをしている新人。
 毎月の手取りが15万円くらいでアパートの家賃を払い、スーツやYシャツを買ったら、もうぎりぎりの生活費しか残りません。
 彼らに10%削減はあまりに酷ということで、5%になるようですが、元々の基本給が低いから、5%でも痛いでしょうねぇ。

 私も高給取りではないので、せめて7%くらいになってくれるといいなぁと思っています。 

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