SF作家の小松左京が亡くなったそうですね。
日本のSF界をけん引してきた偉大な作家でした。
「復活の日」や「日本沈没」が映画化の影響からか広く知られているようですが、私が初めて読んだのは、小学生の頃、「日本アパッチ族」でした。
私は小学校5年生までは、小説といったらSFかミステリーしか読みませんでした。
「日本アパッチ族」を読んだ時の印象は強烈でしたねぇ。
鉄を喰らって生きるアパッチ族が大阪で生まれ、日本を席捲し、ついには国を危うくするのです。
小松左京の処女長編ということですが、最初から、壮大なストーリーが得意だったのですね。
鉄を喰らって生きるということが、現代文明を象徴している、と知るのはもっと後のことです。
子どもだった私は、その小説からあふれ出るエネルギー、発想力、ぐいぐいと読ませる文章力に圧倒されたことを今もよく覚えています。
正直に言うと、その後読んだ彼の作品はあまりよく覚えていません。
よほど「日本アパッチ族」が印象深かったのでしょうねぇ。
そういえば、筒井康隆が「日本以外全部沈没」という作品を書いていて、これも抜群に面白かったですねぇ。
日本以外すべての国が沈没し、生き残った者は日本に難民として助けを求めるしかなく、日本人が神様みたいに威張っていたり、ソ連が北海道をよこせと言ったり、じつに愉快な小説で、映画化もされています。
享年80歳。
パワフルに駆け抜けた、面白い人生だったのではないでしょうか。
冥福を祈ります。
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