国有後

文学

 東京都が進めていた尖閣諸島の購入、土壇場で国が買い取り額を吊りあげ、かすめ取ってしまいました。
 石原都知事もさぞかしご立腹だろうと思ったら、意外とあっさりしていますね。

 政府は国有化後も、これまで同様誰も立ち入らせず、港湾施設などの整備もしない方針のようです。
 中国の過剰反応を怖れてのことのようですが、それでは多額の税金を投入して国有化した意味がありません。
 国有化した以上、港湾施設の整備、警察官や自衛官の常駐は必須だと思われます。
 大体どこの国でも口では威勢の良いことを言って相手を脅かすものです。
 そんなことを一々真に受けていたら外交になんかなりません。

 かつて台湾危機の際、今にも中国は台湾に軍を送りこみそうな勢いでしたが、米国が原子力空母を一隻派遣しただけで、急に大人しくなってしまいました。

 国際社会は正義や理をもって動いているわけではなく、損得で動いています。
 その損得を担保するのが軍事力であったり経済力であったりの、総合的な国家の力と、国家の強い意志です。

 わが国も国際社会の一員である以上、それら無法の法とでもいうべきルールに従わなければ、国家として立ち行かなくなるものと思われます。


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