今日は図らずも監査法人による監査のため、2時間の残業になってしまいした。
会計検査院の検査ほどではないにしても、会計監査というのは面倒くさいものです。
ただ、監査が入ることにより、書類はきれいに整い、過去のミスが見つかるので、これはこれで結構なのかもしれません。
以前、宇宙科学研究所が、うん千万円もするロケットを資産管理せず、消耗品として扱っていたことが問題になったことがあります。
私の業界では、50万円以上の物品は資産、10万円以上50万円未満の物品は少額資産として資産管理台帳に記載して管理することになっています。
それが、ロケットを消耗品とは、なかなか度胸があります。
しかし、ロケットの性格を考えれば、打ち上げてしまえば戻ってくることはなく、消耗品と言えば消耗品かもしれません。
また、京都大学霊長類研究所では、猿を資産管理しているという話を聞いたことがあります。
猿一匹がどれほどの値段なのかは知りませんが、資産と言えば資産かもしれません。
時代は進化し、かつてのように金額だけでそれを資産と定義づけるのは難しくなっていることは確かでしょう。
例えば、10万円に満たない物品は消耗品ということになっていますが、タブレットやPCには、10万円に満たないものがたくさんあります。
すると管理上、ボールペン1本と同じ管理をすることになり、それは現実に合わないような気がします。
今は皆無になりましたが、かつては会計検査が行われれば、必ず検査官を接待していました。
検査官の中にはとんでもないやつがおり、かつて、オールド・パーの口開けしか飲まないというふざけた野郎がいました。
すなわち、オールド・パーをボトルで注文し、ボトルから一杯目を注いだなら、次は1本目にたっぷり残っていながら、2本目を頼んで、口開けだけしか飲まないのです。
他にも、おから工事を発見するため、検査官には建物を破壊して調査する権限が与えられており、二言目には「ぶっ壊すぞ」と叫ぶ気ちがいじみた検査官がいました。
「壊せるものなら壊してみろ」という言葉をぐっと飲み込み、検査官のご機嫌を伺うのです。
さすがにこの10年ほどは、綱紀粛正の嵐が吹き荒れ、そんなふざけた検査官はいなくなりましたが、それでも会計検査院の検査は木端役人たる私には、なかなかへヴィな仕事です。
それに比べれば、監査法人は私たちの職場が総合入札方式によって、金額だけでなく、様々な観点から点数を付けて落札した監査法人を雇っているわけで、純粋に不正経理や不適切経理を探す会計検査院よりは、ずいぶん気楽です。
何しろ相手は、こっちが雇った業者に過ぎないわけですから。
監査法人監査、会計検査院による監査、文部科学省による監査、さらには内部監査など、最近は監査のオンパレードです。
組織は監査がなければ必ず不正を働くとでも言うのでしょうか。
これほどの監査の連続には、疑問を禁じざるをえません。