今、17時。
平日のお休みの今日、早くも風呂に入り、相撲をテレビ観戦しながら冷蔵庫にあった塩辛などをつまみに焼酎のロックをやっています。
普段ならまだ働いている時刻に、体を清めて焼酎を飲むなんて、夢のようですねぇ。
思えば長期病気休暇を取っていた頃は、いつも腹の底に巨大な黒い塊が沈んでいるような重たい気持ちで、お休みを楽しむという気分には到底なれませんでした。
そもそも一日24時間のうち23時間くらい横になっていたので、日々をどう過ごしていたのか記憶が曖昧です。
だからこそ出勤禁止の診断書が出たわけですが。
同居人の職場には、精神障害で長期病気休暇を取っては2か月ばかり出勤し、また病気休暇を取る、ということを繰り返している中年女性がいるそうですが、どこの病院に行ってももう治っているから診断書は書けないと言われ、生きるためにやむなく復帰したものの、全く何もしないため、庭掃除を命じられたという信じがたい話を聞きました。
どうも若い旦那がドリーマーで収入が無く、幼子を養うために辞めるに辞められない、という事情があるようです。
病気休職を取っている間は、給料の8割が支給され、しかも3年間は病気休職できるため、3年ちかく休んではちょっと出勤し、という人生を思い描いていたようですが、精神科医も馬鹿ではありません。
詐病を見抜くくらいわけはないでしょう。
そういう人は滅多にいませんが、わずかばかりの制度を悪用しようとする人の存在が、私たち多くのまともな精神障害者への差別を助長します。
困ったものです。
体力の無い零細企業ならそんな人を雇っていられないでしょうが、私たち公的機関の職員は、法律によってその身分が保障されているため、なかなか解雇することはできません。
良いような悪いような。
でもきっと、時代の要請によって、確信犯的に偽の病気休職を取るような人は、解雇されるようになるんじゃないかと思います。
それには、患者が求めるままに診断書を書くような医師を撲滅する必要がありましょう。
今では禁止薬物になった抗うつ剤のリタリンを、歌舞伎町の某精神科医は患者の求めるままに処方していて問題になったことがあります。
患者とは名ばかりで、売人だったようです。
うつ病の本でも読んでそれらしく芝居を打てば、そういうことも阿呆な医者に対しては不可能ではないでしょう。
リタリンは一種の覚醒剤で、今にも自殺しそうな患者にのみ処方される特殊な薬で、私の主治医はリタリンが禁止される前から、どんなに状態が悪い患者が来ても絶対に処方しない、と言っていました。
その代り、危険だと思ったら救急車を呼んで紹介状を書き、入院施設のある病院に送る、と言っていました。
そんな麻薬みたいな薬、一度飲んでみたいような気もします。
私は今、フルタイム出勤に復帰してから4年目に入り、今のところ調子は上々です。
余計な経験をし、知らなくても良いメンタルヘルスの知識を得てしまいましたが、挫折も失敗も無い人生なんて、ほとんどあり得ないのだろうと思います。
人間の99%は、挫折や失敗を繰り返すのだと思い知ったことが、病気の教訓であったかと、今になって思うばかりです。