キャビン・イン・ザ・ウッズ

映画

 今朝はなんだか変に体が重く、布団から起き上がるのが困難に感じられて、急遽休むことにしました。

 私には仕事が少ない日に出勤したくなくなるという悪い癖があって、多分今日もそれかと思います。
 ここ一年半くらい、こういう休み方をしていませんでしたが、有給休暇はまだまだあるし、たまには良いでしょう。

 職場に電話して一時間くらい朝寝したら、すっかり体も軽くなり、お隣のGEOでDVDを借りてきました。

 午前中観たのは、「キャビン・イン・ザ・ウッズ」という不条理系のホラーです。



 先月観た「キャビン」とは何の関係もありません。
 だましっぽいタイトルなのでご注意を。

 「キャビン」を観た時の記事です。
     ↓
 https://tobiomasahiro.com/e/c6689c5f4ed7ab3d189a7a6067e7910a    

キャビン [DVD]
クリステン・コノリー,クリス・ヘムズワース,アンナ・ハッチソン,フラン・クランツ,ジェシー・ウィリアムズ
Happinet(SB)(D)

 先住民居留区の森にある薄汚い小屋。
 ここにコカイン中毒のジャンキーが勝手に住み着き、日がな一日ハイになっています。
 そのことをメールで知った親友が小屋に乗り込み、「絶対にヤクは止めない」と言い張るジャンキーを手錠で小屋のパイプにつなぎ一週間監禁してヤクが抜けたら更生施設に入れようと画策します。

 同じジャンキーでヤクを融通してもらったという凶暴な男が現われ、ヤクを返せと脅かされたり、小屋の持ち主の先住民が現われ、出て行けと言われますが、大金をつかませて一週間だけ逗留させてもらうことにしたり。
 
 いくら親友でもよくそこまでするものだと感心します。

 ここまではなんとも荒涼とした先住民居住区の荒れ果てた感じと、そこいら中にいる白人のジャンキー、それに森の奥深くにある閉ざされた感じの怪しげな教会、30年もトレーラー・ハウスに住んで先住民の民話や芸術を研究しているというフランス人など、妖しさ全開で、雰囲気は最高です。

 それから奇妙なことが続きます。

 ある時は写真だったり、あるいはビデオだったり、さらにはパソコンが勝手に起動しての動画だったりと、ありえない方法でありえない情報がもたらされます。
 それはどうも、ジャンキーと親友の近い将来を映し出したもので、その結末は悲惨なものであるらしく感じさせられます。

 フランス人研究者は、この森は物語が生まれる場所で、物語には、始りと、中盤と、結末がなければならず、特に結末は重要だ、と謎の言葉を残します。

 例えば未開の民族の場合、幽霊とか神とか悪魔とかエイリアンとかの不思議な存在を細かく分けて考えず、単に怖ろしい力を持った目に見えない存在ととらえます。

 その存在に意味を与え、分類するのが物語だと解説し、まさにここは物語を生み出す場所なのだ、と。

 ヤクが抜けてまともになったからと手錠を外し、更生施設に向かおうとする二人に、森は結末を求め、二人は結末を拒否して逃走を図ります。

 最後まで、物語を求めている不思議な存在が何者なのか明かされることはなく、果たして本当に物語を求めているのかすら曖昧で、ジャンキーがバッド・トリップして幻覚を見ているだけのような印象を与えたまま、唐突に結末はやってきます。
 それもあり得ない方法で。

 不条理系ホラーとしては、まだ分かりやすいほうかと思います。
 不条理系で最も有名な「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」ほどは訳分からんと言う感じでもなく、かといって謎が解けてすっきりすることもありません。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト デラックス版 [DVD]
ヘザー・ドナヒュー
クロックワークス

 あくまで雰囲気を楽しむ映画でしょうねぇ。

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