怖くないホラー映画?それとも大河ドラマ?

映画

 例によって午後は2本目のホラーDVD鑑賞です。
 世の中うまく出来ているというか、午前の「NO ONE LIVES」が大当たりだったのに対し、2本目はホラー映画としては及第点には至らない駄作でした。

 「キラー・ハンター」です。



 米国の大学生がパーティの最中に次々殺される、というよくある話ですが、全然怖くありません。

 犯人の氏素性も殺人の動機も早い段階で示され、その上偶然の事故死が発生しそれを隠蔽するために殺人が続けられるという情けない展開で、なんだか犯人がお気の毒です。

 その代わりと言ってよいのかどうか、やや複雑な人間関係が提示され、むしろこっちをメインにすれば、大河ドラマになっていたのではないかと思います。

 パーティをしたのがある学生の実家で、先住民の埋葬地だった場所に建つ巨大な農場で、その学生の兄貴は元ウォール街のトレーダーだったところ、先住民の文化にのめり込み、ある日会社に先住民の格好で出勤してクビになって、以来、先住民が儀式の際に飲用していたという幻覚を見る作用があるお茶ばかり飲んで廃人同然になっていたり。

 また、農場の一部を借りて一人暮らしをする中年男は交通事故で妻子を失い、マリファナのやり過ぎで少々おかしくなっているところ、女子大生が飲酒運転で妻子を殺した犯人なのに未成年ということでお咎めなしになったことを恨んでいて、突然やってきた大学生グループの中にその女子大生がいると知っておかしくなったり。

 その交通事故を起こした女子大生は先住民の子孫で、罪の意識からパニック障害を患っていたり。

 先住民族の文化や歴史と現在の米国という国の成り立ちや飲酒運転で事故を起こした犯人と遺族との関係性、それに先住民の文化を研究する教授などを絡めれば、ホラー映画とは無縁の巨大な物語になるでしょう。

 こんな中途半端な作り方をしていては、金と時間を返せと言いたくもなります。

 余談ですが、米国ホラーを見ていると、彼の国の学生はマリファナとビールとセックスを学ぶために学生生活を送っているとしか思えません。

 米国の大学は真面目に勉強しないと卒業できないと聞き及びますが。

キラー・ハンター [DVD]
クリスチャン・スレイター,スティーヴン・ドーフ,ウェス・ベントリー,ケイト・メイバリー,ライアン・ドノフー
トランスフォーマー

にほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へ
にほんブログ村


映画(オカルト・ホラー) ブログランキングへ