午後はDVDを鑑賞しました。
99%の評論家が絶賛した、というパッケージに騙されたと言いましょうか、退屈なホラーでした。
「ドント・イット」です。
![]() | ドント・イット [DVD] |
キャサリン・ウォーカー,スティーブ・オラム,マーク・ヒューバーマン,シーラ・モロニー | |
アメイジングD.C. |
3年前に息子を誘拐され、黒魔術の儀式で殺された過去を持つソフィア。
犯人は逮捕されないまま、捜査は打ち切りとなってしまいます。
そこでソフィアは、ウェールズの田園地帯に立つお屋敷に引越し、謎の魔術師というか霊能者というか、オカルトに詳しいソロモンという男を雇い、黒魔術で犯人に復讐しようとします。
で、その黒魔術の儀式が長いこと。
お屋敷を結界で囲んで自らを封印し、拷問とも思える過酷な儀式を続けます。
それは半年以上にも及び、結果で出ないことからソフィアは苛立ち、ソロモンと対立していきます。
この長い儀式の様子が延々と描かれ、画面に緊迫感はあるものの、さすがに退屈になってきます。
で、ついにソフィアは決して破ってはいけない結界を出てしまい、悲劇が、と、思いきや、唐突なソフィアの善行により解放される、というなんとも観る者を欺くような結末にいたります。
ホラー映画では、最後、良い話になってしまうことがあります。
怨霊となった極悪人が悔い改めて極楽に行く、みたいな。
でもその場合は、分かりやすい描写が必要です。
一方、最近は徹底的に救いの無い結末、というのが主流になっています。
ホラー映画は怖くてなんぼ。
怖くて美的であればなおよろしい。
しかしこの作品、文芸作品を気取っているような作りになっており、ならば最初から文芸作品としての作法に則って製作すれば良いのです。
同じ題材でも、はなから文芸作品として製作すれば、それなりの物になったでしょう。
ホラーのような文芸作品のような、どっちつかずの映画になってしまったのは残念です。
しかし最近、私の目が肥えすぎたのか知りませんが、なかなか良いホラー映画にめぐりあえません。
でもまぁ、10作品観て1つ当たりなら、それで良しとしなければなりませんね。
恐怖と笑いというのは文化によってツボが大きく異なりますから、ホラーはコメディと並んで、難しいジャンルだと思います。