美術

スポンサーリンク
美術

地獄絵ワンダーランド

昨日は日本橋の三井記念美術館に出かけました。 地獄絵ワンダーランドを観るためです。 この美術館、和装で行くと300円割引になることから、当然、夏の着物で出かけました。 昨日の日本橋、やけに浴衣などの和装の男女を多く見かけるなと思ったら、隅田川花火大会の日だったのですね。 昼間は日本橋界隈を冷やかし、夕方になったら隅田川を目指そうということでしょう。 同じ理由で、浅草や銀座にもきっと多くの和装の男女が繰り出したことでしょう。 和装文化復活を願う私にとって、嬉しい光景でした。  地獄絵ワンダーランド、水木しげる先生の地獄絵に始り、様々な時代の地獄絵や、平安時代に書かれた極楽に行くためのハウツー本であり、地獄の有様を活写し、その後の日本人の地獄のイメージを決定付けた往生要集などが展示されていました。往生要集〈上〉 (岩波文庫)石田 瑞麿岩波書店往生要集〈下〉 (岩波文庫)石田 瑞麿岩波書店 地獄には八つの階層があり、なかでも最下層の無間地獄には、逆さに落下して到着まで二千年もかかり、到着後は鬼から様々に苦痛を与えられるとのことで、往生要集を読んだ変案じ代の人々は震え上がったことでしょう。 そ...
美術

日本の伝統芸能展

今日は北風吹きすさぶなか、日本橋の三井記念美術館に出かけました。 「日本の伝統芸能」展を観るためです。 京葉道路から首都高速をとばすこと約40分、都営日本橋地下駐車場に到着。 歩いて7~8分で目指す美術館に着きました。 雅楽・能楽・歌舞伎・文楽に関する様々な面や衣装、道具などが展示されていて、圧倒されました。 わけても、早くになくなった妻をしのんで作製したという女の能面、「おもかげ」に魅了されました。 その艶やかな面は、職人の魂が吹き込まれたかのごとくで、まるで生きているような錯覚にとらわれました。 その魂を思うとき、同居人に先立たれたら、私は廃人同様になってしまうのではないかという危惧を抱かせます。 今日は同居人の48歳の誕生日。 出会った時、彼女は23歳でした。 もう25年も経つのですね。 これからも、末永く一緒にこの世を冒険したいものだと思います。にほんブログ村 美術館・ギャラリー ブログランキングへ
美術

ラスコー展

今日は上野の国立科学博物館に出かけました。 お目当ては、ラスコー展。 1940年に、フランスのラスコー洞窟で遊んでいた子供たちが偶然発見したというラスコー洞窟の壁画にまつわる展覧会です。  私はラスコー壁画は一種の落書きのようなものだと思い込んでいました。 しかし今日、展覧会を見て、それは全くの誤解であったことを思い知らされました。 2万年も前にクロマニヨン人によって描かれた動物を中心とする壁画。 それは巨大で、しかも力強い美しさを持っていました。 実物大の壁画の模型は、私を圧倒しました。 真っ暗な巨大洞窟のいたるところに巨大な壁画を描くという行為は、一人でできるものではなく、しゃもじのような形状のランプに動物の脂を浮かべ、火をともし続ける役の人、様々な顔料を作る人、そして絵を描く人々の共同作業で進められたと推測されます。  上の写真がランプです。 2万年前に、ランプを灯してまで巨大壁画を残したクロマニヨン人に脱帽です。 それは現代で言えば、一種の巨大プロジェクトのようなものだったのではないでしょうか。 動物の壁画を残そうとする精神、そしてまた、それを集団で行おうとする意思。  まさし...
美術

宇宙と芸術

昨日は六本木の森美術館に「宇宙と芸術」展を観に出かけました。 近未来を思わせるモダン・アートから、宇宙とつながりが深いということで、「竹取物語絵巻」などの古典まで、幅広く展示されていました。 展示物のいくつかは撮影可でしたので、下に貼っておきます。    展覧会のイメージがお分かりいただけたでしょうか? なんとなく脈絡の感じられない作品群が並んでいましたが、共通しているのは、人間はこれからどこへ向かい、どこへ行ってしまうのだろう、という不安を感じさせることです。 決して、明るい未来などではありえません。 数百年かけて、火星を人が住める第二の地球にしようというプロジェクトがあるそうです。 そんな人智を超えたことが可能なのでしょうか? 美的体験とは言いがたい展覧会でしたが、人間の行く末を考えさせる力はあったように思います。 少し暑かったですが、帰りは疲れてぼうっとした頭をしゃっきりさせるため、お隣の麻布十番駅まで歩きました。 坂がちで少々歩きにくくはありましたが、都内散歩は楽しいものです。にほんブログ村美術館・ギャラリー ブログランキングへ
美術

観音

昨日は上野の東京藝術大学美術館に出かけました。 観音の里の祈りと暮らし展を観るためです。 会場は観音、観音、如来、如来、といった趣き。 長浜市の観音や仏像を集めた展覧会です。 長浜はお土地柄、戦乱の絶えた試しがありません。 焼失したお寺やお堂は数知れず。 そのたびに、農民らが仏像を土に埋めたり池に沈めたりして守ってきたそうです。 国宝やら重要文化財やらはほとんどありませんが、農民たちの切ないばかりの祈りや信仰が感じられて、必ずしも文化的価値が高くない仏像群は、深く私の心を打ちました。 一時間ばかりかけて如来や観音像を堪能した後、美術館内にあるホテル・オークラのレストランで昼食。 その後上野公園をそぞろ歩きました。 不忍池では、間近に鵜を観ることが出来ました。 蓮も咲いていました。  ボート遊びを楽しむ善男善女も数多く。  わが国は今のところ平和なようです。 この平和が続くよう、観音に祈りましょうか。にほんブログ村 美術館・ギャラリー ブログランキングへ
スポンサーリンク