文学

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生卵28個

チュニジアの20歳の青年が、生卵28個を飲んで死亡した、とのニュースを見かけました。 もちろん、自殺のために飲んだのではありません。 仲間内で生卵を飲む賭けを行い、賭けには勝ったが命は落としたそうです。 しかし生卵を28個飲むなんて、どういう罰ゲームでしょうね。 日本人は世界の中では破格に生食好き。 刺身や鮨だけでなく、生卵をご飯にかけて食したりすることを好みますね。 それにしても28個は異常です。 不思議なのは、死因が不明なこと。 日本で流通している生卵を28個飲んでも、死ぬことはないんじゃないでしょうか。 せいぜい気持ち悪くなってゲロ吐いちゃうくらいでしょう。 ということは、おそらく古い卵だったか、何らかの菌に侵された卵だったとしか思えません。 人の死にあたって笑っちゃいけませんが、失笑せずにはいられません。 豆腐の角に頭をぶつけて死んじゃった、みたいな話のような気がします。 せめてその青年が、大の生卵好きであったことを祈ります。 にほんブログ村 人気ブログランキングへ
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冬至も過ぎて

冬至が過ぎて4日経ちました。 銀杏の葉は散ってしまい、紅葉を楽しむこともできない、真冬ですね。 しかし少しずつ日が伸びていくと思うと心躍るものがあります。 17時を過ぎると真っ暗。 定時で職場を出ても真っ暗なのは嫌な気分です。 神な月 風に紅葉の 散る時は そこはかとなく 物ぞ悲しき 「新古今和歌集」に見られる藤原高光の和歌です。 今となっては、葉は完全に散ってしまい、散る葉にもの悲しさを感じることもできません。 首都圏ではそうでもありませんが、北国の人々にとってはまさに死の季節かもしれませんねぇ。  冬枯の 森の朽葉の 霜のうへに 落ちたる月の 影のさむけさ 同じく「新古今和歌集」の藤原清輔朝臣の和歌です。 こちらはまた震え上がるような寒さを感じさせますねぇ。 しかし、その寒さが、凛とした空気を招いて、冬らしい清浄な感じを醸し出してもいます。  私は冬の凍えるような空気に清浄を感じ、わりとこの季節を好んでいたのですが、年のせいか、体重が落ちたせいか、今年は冬の寒さがこたえます。 布団から出るのが一苦労です。 昔思ふ 庭にうき木を つみおきて 見し世にも似ぬ 年の暮かな またまた「新古...
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けんか大岡

今日は大岡昇平の忌日なんですよねぇ。 私が大学生の、1988年の今日でした。 「野火」や「レイテ戦記」などの戦争を扱った作品を、冷静な筆致で描き出し、夢中で読んだことを思い出します。 この人、けんか大岡と呼ばれるほど、論争好きで有名でしたね。 有名どころでは、井上靖との間で繰り広げられた、「蒼き狼」論争があります。 大岡昇平と言う人は嘘八百を並べるのが仕事のはずなのに、奇妙に実証にこだわる面がありました。 で、井上靖が独特の浪漫的美学を盾に、モンゴルの英雄を狼に見立てて史実を捻じ曲げたと怒りだしたわけです。 他にも、井上靖の自伝的三部作「しろばんば」・「夏草冬濤」・「北の海」を、自伝とは言えない、と文句を付けました。 そして「少年」という自伝的作品を書いてこれらへの批判としたそうです。 私は少年時代、井上靖の自伝的小説を耽読しました。 大正時代を舞台とした青春小説で、少年から青年へと成長していく姿が、若い男特有の滑稽さとともにユーモラスにつづられていました。 嘘八百を並べるという小説家の宿命を考えれば、私は大岡昇平の言いがかりに与することはできません。 井上靖の大らかな文学世界を良しと...
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韓国大統領

お隣、韓国の大統領選挙の結果がでましたね。 韓国初の女性大統領、朴大統領の誕生です。 反日左派で親北朝鮮の文候補が落選したことは、わが国にとっては良かったと言って良いんでしょうね。 前評判ではかなりの接戦だったそうですが、どこの国もそうですが、サイレント・マジョリティというものは、大体において穏健な候補を選ぶものです。 朴大統領に関しては、お父上の朴大統領が独裁的だったとか、日韓基本条約を強引に結んだ親日派だとか、主にお父上に関わるネガティブ・キャンペーンに苦しめられていましたね。 戦後67年、韓国はいったいいつまで過去に拘り、わが国を誹謗中傷しつづけるのでしょうか。 もはや馬鹿馬鹿しいほどです。 それに比べて、なぜか同じ大日本帝国の植民地支配を受けた台湾は今も親日的です。 先般、台湾で日本語の和歌を詠む歌人たちの集まりが開かれたそうです。 天皇を 神と思ひし 彼の日々を 空虚なりしと 我は思はず 外国人叙勲で、短歌の普及によって旭日双光章に輝いた台湾歌壇の元代表、鄭さん(88)の和歌です。 鄭さんは戦後大日本帝国が台湾から去り、中華民国が乗り込んできた時、彼我の行動を比較して、大日本...
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冬を詠む

首都圏に住んでいると実感できませんが、今年の雪国はこの時季としては例年の3倍も降って難儀しているそうですね。 年配の方が屋根に登って雪おろしをしている姿は痛々しいばかりです。 同時に、冬場ほとんど雪が降らない地域に生まれ育ち、今も住んでいる幸運を感じます。 梅の花 それとも見えず 久方の 天霧る雪の なべて降れれば 「古今和歌集」に見られる和歌で、よみひとしらずとなっています。 大雪が、白梅が散っているように見えるという優雅な歌ですが、これもおそらくは近畿地方の、あまり雪が降らない場所で、雪が降ってはしゃいでいる様子が感じ取れます。 首都圏でも5センチ程度の積雪でニュースでは大雪と騒ぎ立て、電車は止まり、人々は転んでけがをするというわけで、雪の少ない地方では、雪が降るとお祭りのようにはしゃぐ風習が見られます。 雪降れば冬ごもりせる草も木も春に知られぬ花ぞ咲きける    紀貫之の和歌です。 またもや「古今和歌集」から。 春にしられぬ花、というのは、雪がうっすら積もった樹木の様子を花に見立てているものかと思われます。 ここでも、雪にはしゃぐ様子が見てとれます。 山里は 冬ぞ寂しさ まさりけ...
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