文学

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じめじめ

一日、雨でした。早くも梅雨の予感です。 30代前半までは、男には珍しい冷え症で、冬には靴下を二枚はいたり、仕事の合間に手を お湯で温めたりしていたのですが、三年ほど前からでしょうか、この時分から10月くらいまで、足首、足指に熱感があって、不快です。手足だけは冬でちょうどよいくらいです。末端ぽかぽか症です。夏場は、家ではいつも素足。外出するときも、近くなら素足に雪駄です。これがじつに気持ちよろしい。 職場では素足というわけにはいかないので、五本指ソックスをはいてしのいでいます。 そして帰宅後の楽しみは、冷たい水で、一本一本丁寧に足指と足裏を洗うことです。仕事の疲れが吹き飛びます。足を洗うとは、よく言ったものですね。 中年の靴下は臭いとか。この時期だけは、自分の靴下が臭いと思います。 蹠(あうら)より 梅雨のはかなさ はじまりぬ つい数年前に没した桂信子の句です。 蹠(あうら)とは、足の裏のことです。 梅雨の不快感を、風流な、はかなさという言葉で表現しているのが面白いですね。もっと露骨な表現もできましょうに。 この俳人は肉体を感じさせる句が多く、 ふところに 乳房ある憂さ 梅雨ながき と、...
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復職祝い

昨夜は実家で復職のお祝いをしてくれました。両親と兄とで御馳走に舌鼓をうち、さまざまな酒を少しづつ飲みました。 まことにありがたいことです。 そして、父の年齢からくる衰えに、時の流れを感じました。 人は老いるもの。時は流れるもの。 今が一番若い、と言ったのは、定年退職した元上司です。一分後には、今よりも老いています。そして一分後には、その瞬間が一番若いのです。 年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず 初唐の頃の詩人劉廷芝の詩の一節に、この有名な文句があります。 日本では、「和漢朗詠集」で紹介されて人口に膾炙するようになったようです。  いくら科学が進歩しても、時の移ろいはどうしようもありません。 和漢朗詠集 (講談社学術文庫 (325))講談社このアイテムの詳細を見る
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プラタナス

街の緑が濃くなってきました。日差しも強烈です。やっと、初夏が訪れたのですね。 私が昔通っていた学校には、プラタナス並木がありました。 夏には青々と、冬には寒々しく黄色に枯れて、季節をかんじさせるのでした。 私は、そんな思いでがあるせいか、プラタナスという木に、感傷を覚えます。 プラタナス 夜もみどりなる 夏は来ぬ 石田波郷の句です。 プラタナスという木は明治時代にアメリカから来た木だそうで、今でも日本の伝統的風景というのではなく、どこか人工的というか、ハイカラな感じがしますね。 それが都会へのあこがれと若い感傷を生むのでしょう。プラタナスの木陰で―音楽家の自由時間鮫島 有美子時事通信出版局このアイテムの詳細を見るプラタナスの木蔭で鮫島 有美子時事通信社このアイテムの詳細を見る季題別 石田波郷全句集石田 波郷角川学芸出版このアイテムの詳細を見る
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通勤訓練

今朝は通勤訓練のため、定時に合わせて職場近くまで行き、コーヒーを飲んで帰ってきました。ドアトゥードアで電車でも車でも40分ほどと、さほど遠くはないのですが、病み上がりの身ですので、毎日となると応えると思います。 天気も良く、爽快な気分です。リワーク三カ月を無事に終えた達成感もあります。 今年は春らしい春もなく初夏が訪れたようです。 先人は 必死に春を 惜しみけり 誰の句だか忘れましたが、こんな意地悪な句を思い出しました。 先人の春を惜しむことあまりに大仰で、まるで日本人たるもの春を惜しむのは義務であるかのごとくである、と詠んでいます。 しかし今年の春に限っては、異常気象のせいで、自然と惜しむ感情が湧いてきます。カラー版 初めての俳句の作り方―写真を見ながらすぐ句作ができる石 寒太成美堂出版このアイテムの詳細を見る現代俳句ハンドブック雄山閣出版このアイテムの詳細を見る
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寒い

昨日に続き、今日もひどく寒いですね。 不覚にも、風邪をひいてしまったようです。腰と関節が痛み、軽い咳があります。まことに残念ですが、今日はリワークをお休みしたほうがよさそうです。 しかし、16時30分からの精神科の診察にはどうしても行かなければなりません。薬がなくなってしまいますから。 毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは と、詠んだのは正岡子規ですが、もう彼岸の入りから一カ月もたっています。今年は異常ですね。正岡子規なら、どんな句を作るでしょう。
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