文学

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天皇誕生日そしてウクライナ

今日は天皇誕生日。 首都圏の空は見事に晴れ上がり、春を感じさせます。 今上陛下の62歳の誕生日を、天までが寿いでいるかのごとくです。 この良き日に、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が支配する地域の独立を承認したとのニュースが飛び込んできました。 ロシアは武力をもってこの地域を制圧し、その先にはウクライナ侵攻、そして親ロシア傀儡政権の樹立が待っているのでしょうか。 あるいは一足飛びにロシアへの併合が待っているのでしょうか。 またも多くの血が流れるのでしょうか。 ひと昔前なら、世界大戦になっていたでしょう。 しかし今は、米国の力が弱まっているのみならず、あちらもこちらも核武装しているため、動きがとれません。 核の抑止力とは言いますが、そんなものがなければ抑止できないのでしょうか。  嫌なニュースです。 しかし私はロシアを責める気も擁護する気もありません。 ただ人間という種の愚かさを思うだけです。 思えば人間の歴史というもの、もっぱら戦争に彩られているようです。 そして平和を享受するわが国においても、源平の争乱や戦国時代のドラマや映画が人気を集めています。 会社などの組織でも、小さ...
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酒なしにして

就職して30回目の年度末に向かっています。 年度末の忙しさは何度経験してもしんどいものです。 忙しさと比例して、酒の量が増えています。 今朝コレステロールの薬をもらいに内科に行ったのですが、次回(三週間後)、採血となりました。 せめてこの3週間節酒したいと思っています。 肝臓の数値が悪化するのは嫌ですから。 医者からも叱られますし。 世の中に 楽しみ多し しかれども 酒なしにして 何の楽しみ 酒豪でならし、わずか42歳で酒のために命を落とした歌人、若山牧水の短歌です。 気持ちは分かりますが、あまりにストレートで意地汚く、数々の秀歌が泣くというものです。 しかし、年度末を迎えた私の心情も似たようなものです。 これから精神科の診察に行かなければなりません。 外は生憎の雨模様。 こんな冷たい雨の日に精神科とは面倒くさいことこのうえないですが、大量の精神病薬を飲んでやっと正気を保っているのが私の本当。 今の私には薬も飲まずに元気に過ごしている大勢のほうが信じられない思いです。
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目を潰す

今日は6時半に起きて朝湯に浸かりました。 休日の贅沢です。 朝飯はハムエッグと味噌汁、それに白飯。 ゆっくりと時間をかけて食いました。 9時から視野検査の予約をしていたので、眼科へ。 晴れたせいか、雪はほとんど溶けていました。 じつは視野検査、大の苦手です。 光が見えたらボタンを押すという単純なものですが、光が弱々しいので、目の錯覚なのか、実際に光っているのかよく分かりません。 それでも、見えたと思ったら押すようにします。 検査結果はすぐに出て、とりあえず緑内障は進行していなかったということで、安堵しました。 2月24日に、この検査結果を持って、千葉大学医学部附属病院に行かなければなりません。 面倒くさいことです。 クリニックにも行き、大学病院にも行かなければならないとは。 目が見えなくなるのは、非常に怖ろしいことです。 人間、目から得る情報がもっとも多いですから。 それに、映画を観たり、本を読んだり、美術作品を鑑賞したりといった、私の趣味はことごとく出来なくなってしまいます。 谷崎潤一郎の作品に、「春琴抄」という佳品があります。 病気がもとで9歳にして失明してしまった美しい春琴。 彼...
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天魔と食う雑煮

正月に雑煮を食わなくなってどれくらい経つでしょう。 おそらく10年どころではありません。 同居人は雑煮が嫌いで、元旦の朝はもっぱら私が作っていました。 きちんと昆布と鰹から出汁を取り、鶏肉などを入れて醤油で味付けした、本格の雑煮です。 私はその出来に満足し、雑煮を旨く感じていました。 しかし同居人は、申し訳程度に餅を一つだけ食い、汁を啜ると早々に食事を終えるのでした。 これでは面白かろうはずもありません。 じつは私も、餅はそんなに好まないので、正月の雑煮を止めてしまいました。 毎年餅を喉に詰まらせて死ぬ愚か者がいます。 命がけで食うような代物ではあるまいと、自分に言い訳をして。 で、元旦から普通に白飯を食うようになりました。 そうなってみると、なぜあれほど力を入れて雑煮を作っていたのかと、自分が滑稽に感じられるようになりました。 雑煮食う 天魔のごとき 男らと 猫鮫先生(小説家、小林恭二の雅号)の俳句です。猿蓑倶楽部―激闘!ひとり句会小林 恭二朝日新聞社 様々な解釈が可能で、うら若い乙女が荒くれ男どもと雑煮を食う様子、と解く者もいれば、帰省した倅たちが雑煮をがっついて食っている、と解い...
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新成人の皆様へ

今日は成人の日なのですね。 コロナのために式典を中止する自治体もあったとか。 新成人の皆様にはお気の毒です。 由来は、かつて元服の儀を行う日だったからだそうです。 もっとも、昔の元服は数えで15歳と言いますから、今でいえば中学生。 ほんの子供だったのですね。 数年前まで、大人になったことを祝うはずの式典で、自ら子供であると主張するような、蛮行が流行っていました。 首長の挨拶を妨害したり、大酒をくらって安い着物姿で町を練り歩いたり。 それは新成人のほんの一部でしょうが、目立つので、みんながみんなそうであるような錯覚を覚えました。 特に沖縄は酷くて、中学時代の仲間が同じ着物を着て、別の着物を着た=べつの中学の同級生といざこざを起こしたり。 しかしもう子供だとは認められないお馬鹿さんたちは逮捕されて実名で報道されたりして、やっと成人たるの自覚を持ったことでしょう。 あれは高知県だったでしょうか。 逮捕された倅たちを、未熟な者が行ったことゆえ、許してほしい、と親が何組も市庁舎に嘆願に行き、当然ながら拒否される、というニュースを見て、溜飲が下がったことを思い出します。 それが大人になるということ...
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