文学

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鼻がきつい

今日は4日ぶりの出勤。 鼻の調子が悪くて、鼻水とくしゃみが止まらず、やむを得ず鼻炎カプセルを飲みました。 この薬、よく効くのですが、眠くなるという副作用があります。 4連休明けで勤労意欲がわかないところ、鼻炎カプセルによる眠気が重なって、仕事になりません。 思えば子供の頃から鼻が悪く、小学校5年生から中学2年生にかけて、副鼻腔炎 を患って、医者に通っていました。 大人になるにつれて良くなりましたが、風邪のひきはじめなどの場合、まず鼻から症状がでます。 私の弱点なのでしょうね。 鼻といえば、多くの人が、芥川龍之介の短編「鼻」を思い起こすのではないでしょうか。羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)龍之介, 芥川KADOKAWA/角川書店 顎までだらりとぶら下がった異様に長い鼻を持つ高僧の葛藤を描いた物語です。 長い鼻に強いコンプレックスを持ちながら、周囲へは、鼻のことなど1ミリも気にしていない、という態度を取り続ける高僧。 高僧たる者が、そんなことに執着していると思われるのが嫌だったのです。 ところがある時、若い僧から鼻を短くする秘法を聞きつけ、これを実行したところ、たちどころに鼻は短くなり、よく...
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人同じからず

4連休あけ。 まるっきり仕事をしようという気になれません。 とりあえず今日中にやらなければいけないことだけを、下の者に指示してやらせることにしました。 私はチェックだけ。 しかしそのチェックですら億劫です。 多分それをやることを指示された若い職員も、今日はやる気がないでしょうから、厭でしょうね。 しかし、若いうちの苦労は買ってでもしろと言いますから、ここは教育だと思ってやらせるしかありますまい。 現に私自身、若いころはずいぶん実務をやらされました。 何事もそうですが、漢詩にあるように、年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず、というのが、この世の倣い。 同じような花が毎年咲くけれども、去年と全く同じではないし、同じように学生がいたりサラリーマンがいたりするけれど、昨年の人ではない。 組織には若い人から中高年までいて、しかし、それは入れ替わっていきます。 定年を迎えて職場を去る人と同じ時期に新人も入ってきます。 いわゆる世代交代。 世代交代によって、わが国ではほぼ年功序列によって、出世する組織が多いようです。 私は若い頃、50歳にもなったらすっかり仕事に慣れ、神経も図々しくなって、怖いも...
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移住

昨日も今日も雨。 今週は大体雨の予報。 梅雨とはいえ、鬱陶しい天気が続きます。 樹も草も しづかにて梅雨 はじまりぬ 日野草城の俳句です。日野草城―俳句を変えた男復本 一郎角川学芸出版 梅雨といえば、静かな、しとしと雨の印象。 豪雨のイメージはありません。 梅雨といえば、梅雨寒。 暑がりの人、寒がりの人、色々で、着ている衣服の様子が多様なのもこの時期の特徴。 私は40くらいまではどちらかといえば暑がりだったのですが、なぜか40代後半から極端な寒がりになり、この時期、半袖を着ている人が多いなか、下は股引、上はジャケットが欠かせません。 若い頃は張り詰めたような空気を感じさせる冬を好んでいたのですが、今はダメです。 千葉ごときの冬でも、起毛した下着を着なければやれません。 よく年とともに嗜好が変わってくると言います。 それは私にも表れており、つい最近まで甘い物は一切受け付けなかったのが、少量ならおいしく感じられるようになりました。 それと同じで、気温に対する感じ方も変わってくるようです。 わが国は四季の変化がはっきりしていて、だからこそ手紙なら時候の挨拶、俳句なら季語と、季節を大切にしてき...
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すまじきもの

今日は15時から17時まで2時間だけ休暇を取りました。 なんだか嫌になっちゃったというか、忙中閑ありという感じで、急ぎの仕事が無いためか、勤労意欲益々減じ、ついには早退してしまったという次第。 逆に言えば、仕事嫌いの私でも、急ぎの仕事があれば自然とやる気が湧くわけで、骨の髄まで宮仕えの賎しい根性が身についてしまった感じがします。 すまじきものは宮仕え、という言葉があるとおり、役所や会社などの組織で働くのは、精神衛生上もよろしくありませんし、何よりも自分の意見が正しいと思っていても、職階が上の者の馬鹿げた意見に従わなければならないのがしんどいですねぇ。 職階が上だからと言って、正しい判断が下せるわけではありません。 まして自分の出世にばかり興味がある人というのは、自分の手柄は自分のもの、部下の手柄も自分のもの。 誠にバカバカしい世界です。 精神病を患ってから出世に興味が無くなった私から見ると、阿呆と馬鹿の集団が、この世を動かしているように思えます。 文語調で格調高く描かれた「戦艦大和ノ最期」において、海軍の若い将校たちが、敗色濃厚な祖国の現状を憂い、海軍を良くするためにはどうしたら良いか...
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ほとんどあり得ない、しかし在ったかもしれない初恋物語

私の職場に、韓国に5年間留学し、かの地で出会った女性と結婚した後輩がいます。 奥様は来日し、日本で二人のお子様と家族仲良く暮らしています。 後輩、結婚に際しては、差別を心配していたようです。 韓国に住めば日本人ゆえの差別を、日本に住めば韓国出身者ゆえの差別を。 それは今のところ杞憂に終わっているようで、まずは良かった。 個人と個人の間では友情なり愛情なりが成立しても、集団となると差別が横行するのが人の世というもの。 まったく人の世は厄介なものです。 大日本帝國が朝鮮半島を支配していた大正時代、朝鮮半島で生まれ育った日本人の少年と、現地、朝鮮人の少女の恋を描いた小説に、「カンナニ」という佳作があります。カンナニ―湯浅克衛植民地小説集湯浅 克衛インパクト出版会 カンナニというのは朝鮮人少女の名前。 朝鮮ではよくある平凡な名前です。 朝鮮人貴族の家に住む巡査の子が12歳の龍二。 同じ屋敷に門番の子として住むのが14歳のカンナニ。 幼馴染の二人は、自然と、幼い恋に落ちていきます。 しかし、少年と少女の恋というだけで不埒とされた時代にあって、支配する民族とされる民族という関係性が、二人の間柄を複...
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