文学

スポンサーリンク
文学

機巧のイブ 新世界覚醒篇

せっかくの土曜日ですが、あいにくの雨。 梅雨時ですから仕方ありますまい。 午前中は、静かに読書をして過ごしました。 以前読んだ、SF時代伝奇ロマン、「機巧のイブ」の続編、「機巧のイブ 新世界覚醒篇」を読みました。機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)乾 緑郎新潮社 「機巧のイブ」の感想は以下からお読みください。          ↓機巧のイヴ (新潮文庫)乾 緑郎新潮社 美しい女の姿をした機巧=ロボットの伊武。 江戸時代後期を舞台とした前作から、ざっくり百年後。 今度は米国を模したと思しき新世界大陸を舞台として、伊武を巡る物語が描かれます。 前作が、どちらかというとかちっとまとまった、文学的香気の漂う作品だったのに対し、「新世界覚醒篇」は、大活劇というか、エンターテイメントに徹した感じで、伊武の役割というか、比重が落ちているように感じられ、そこは残念な点。 ただし、面白さという点においては、前作を圧倒しています。 伊武を欲しがる大会社や、そこに雇われて伊武を盗もうとする私立探偵、伊武に恋する少年、私立探偵の暗い過去、伊武の秘密を知りたがる電気会社の技術屋であり社長でもある女などが、物...
文学

滅びの園

昨夜は、当代の作家で私が最も偏愛する、恒川光太郎の最新作を一気に読みました。 滅びの園です。滅びの園 (幽BOOKS)恒川 光太郎KADOKAWA 相変わらず平易な文章で美しく切ない世界が繰り広げられますが、今作はSF的要素が大きかったように思います。 突如上空に現れた未知なるもの。 そこには、穏やかで美しい、想念の世界が広がっています。 なぜかそこに住むことになった鈴上という男の目線で、甘美な世界での生活が描かれます。 しかし、未知なるものの影響か、地上にはプーニーと呼ばれる不定形生物が爆発的勢いで増殖していきます。 プーニーに対する耐性が弱い人間は、それに触れただけで死んでしまいます。 プーニーに対する耐性が高い者は、これを退治するために活躍します。 プーニーを根絶させるには、未知なるものの核を破壊するしかないと考えられています。 しかし、核とは何なのか、最後まで明かされません。 想念の世界で生きる鈴上の存在が人類滅亡の危機を救うと考えられ、次元移動装置を使って、何百人もの人が、未知なるものに突入していきますが、生還できた者は一人もいません。 そして、甘美な生活を送る鈴上は、地球か...
文学

紫陽花

今日は雨。 いよいよ梅雨でしょうか。 嫌な季節が始まります。 紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘 正岡子規の句です。 6月と言えば紫陽花。 紫陽花が日々色を変えていく様を擬人化したものでしょうか。 私はと言えば、毎日嘘で固めた生活を送っています。 なにしろ毎日出勤しているということ自体、私には嘘のような話です。 これからも嘘を重ねて年を取っていくんでしょうねぇ。
文学

メルキオールの惨劇

昨夜はかなりぶっ飛んだ小説を読みました。 「メルキオールの惨劇」です。メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)平山 夢明角川春樹事務所 人の不幸を犯罪遺族など、人の不幸を喜ぶ老人に依頼されて片田舎の一家に潜入した男が経験する奇妙な世界の物語です。 なにしろ登場人物がかなりイッチャッテいます。 まるで躁うつ病患者のように、天才になったり、白痴になったりを繰り返す男。 この男は白痴の時は朔太郎と名乗り、天才になるとメルキオールと名乗ります。 こいつには二人の弟がおり、一人はいずれ白痴化が免れない、今は天才のバルタザール。 末っ子は殺害されており、末っ子の殺害を巡って、男は不幸の証拠を集めようとするのです。 独特の文体、比喩の多様、まるで米国の片田舎を描いたような風情ですが、舞台は日本の田舎です。 好悪の分かれる作品だと思います。 私にはちょっと付いていけない感じでしたが、はまる人ははまるでしょうね。 イッチャッテる物語をお求めの方は是非どうぞ。
文学

忙しい1日を終え、20時ちょっと前に帰宅。 あわててシャワーを浴びて、今、焼酎をやっています。 父が亡くなって丸4年くらいは、毎晩飲んでいました。 父が亡くなった直後は、ほとんど毎日二日酔いでした。 仕事に支障を来たしかねない状況で、よくもあれだけ飲んでいたものです。 それほど、父の死は私にとって大きな出来事でした。 それが最近は、飲酒も週に3日か4日。 ご清潔になったものです。 さすがに父の死も、過去の出来事になったようです。  酒飲みは、正月だとか花見だとか、うれしいだとか悲しいだとか、何かと理由をつけて飲みたがりますが、じつは理由なんてありません。 ただ飲みたいだけ。 白玉の 歯にしみとおる 秋の夜の 酒はしずかに 飲むべかりけり と、詠んだののは、若山牧水でした。 酒の飲みすぎで43歳で亡くなっています。 この歌は、酒を詠って最強にして空前絶後でしょうねぇ。 もっとも、秋の夜のみならず、年がら年中、飲んでいたそうです。 朝に二合、昼二合、夜六合、欠かさず飲んでいたそうです。 多分依存症だったんでしょうね。 私はそんな酒豪ではありませんが、一日の憂さを晴らすのに、酒ほど手っ取り早...
スポンサーリンク