文学 中年サラリーマンの物語
午前中、軽作業をしたらひどく疲れてしまい、お昼で早退しました。 普段あまり自覚していませんが、加齢と運動不足により、だいぶ体力が落ちているようです。 帰宅途中、蕎麦屋によって鴨せいろを食い、帰るなり風呂に入って少し横になりました。 元気になって、最近お気に入りの作家、奥田英朗の短編集「マドンナ」を一気に読みました。マドンナ (講談社文庫)酒井 順子講談社 どれも40代の中間管理職を主人公にしたサラリーマン小説で、ちょうど私と同年代だけに面白く読みました。 表題作は、40代半ばの主人公が、新しく配属された25歳のOLに淡い恋心をいだき、一人相撲を取るというほろ苦いお話。 その他にも、何事もドライな年下の女部長の部下になった中年課長が、日本的慣習に染まらない外資系から転職してきたその部長の意外な一面を見つけて納得するお話など、サラリーマンにありがちな、小さな物語が巧みに紡ぎだされています。 私は精神障害で複数回にわたって半年以上の病気休暇を取ってしまったことから、出世しないことははっきりしています。 この短編集には、出世意欲ばりばりの中年から、事なかれ主義で出世を諦めた人まで、様々な中年男...