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独裁と役割

昨夜、ドイツ映画「ザ・ウェーブ」を観ました。 実際にドイツの高校で起きた事件をもとにした話で、ある高校で一週間「独裁」についての実習をやる、というところから物語は始まります。 教師を独裁者に見立て、生徒はそれに従う、という一種のサル芝居をやるわけです。 ところが生徒の中に独裁者に支配される快感に酔い、次第に狂信的になっていく者が現れ、二人の反抗的な少女を除いて、みなが独裁を支持していく、というストーリーです。 教師が意図しない、ロゴだの、独特の敬礼だのを生徒が考えだし、それに生徒は熱狂していきます。制服として白いシャツを着ることを強要し、着ない者を差別します。 もはや独裁者役の教師にも制御できない状態になり、一週間の実習を終え、教師が元の状態に戻そうとして、狂信的な生徒が絶望し、信じられないような悲劇が起こります。  こんなに簡単に集団が結束し、制御不能になるものなのか、と不思議に思いましたが、実際に起こった事件ということですから、人間というのは集団になると何をしでかすかわからない、ということでしょう。 きっと気持ちよいのでしょうね。自分で考えることをやめ、指導者の指示に従い、結束を固...
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パラノーマル・アクティビティ

昨夜、部屋を暗くして、「パラノーマル・アクティビティ」を観ました。 製作費百数十万円で、百五十億円稼いだ、というのが売りのホラー映画です。 作りは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」方式の、出演者の目線からのみ描かれるものです。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は最初だったので衝撃的でしたが、いくつもこの方法でホラー映画やパニック映画が作られたせいで、ああ、このパターンか、と慣れっこになってしまいました。 本作は製作費うんぬんのことを抜きにすれば、可もなく不可もなくといった、平凡な映画です。ただ、ラストは衝撃でしたね。前半の退屈なカメラまわしからこのラストめがけて加速していく後半は良かったのではないかと思います。 またもや悪魔がどうちゃら言うのは欧米オカルト・ホラーのご愛嬌です。パラノーマル・アクティビティ ワーナー・ホーム・ビデオこのアイテムの詳細を見るブレア・ウィッチ・プロジェクト デラックス版 クロックワークスこのアイテムの詳細を見る
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ホースメン

蒸し暑い日曜日、DVD鑑賞など楽しみました。 作品は「ホースメン」。チャン・ツイィーが出ているサイコスリラーということで、彼女の演技に期待しましたが、パッケージとは違って脇役の一人で、しかも冒頭のショッキングな場面以外はあまり出てこず、期待はずれでした。 ラストは少し驚きましたが、黙示録に沿って連続殺人を行うのに、結局は児童虐待やネグレストにあった子供の親への復讐というのが動機とは、説得力がありません。 なんだか消化不良です。ホースメン クリエーター情報なしアミューズソフトエンタテインメント
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サイコ・キラー

「サイコ・キラー」を観ました。 聖書になぞらえた連続殺人を扱ったスリラーです。ストーリーはよくできているのですが、映像に緊張感がなく、冗長な感じがしました。 聖書になぞらえた連続殺人といえば、「セブン」が有名ですね。 映画としての完成度も、エンターテイメント性も、「セブン」のほうがずっと上です。 ちょっとがっかり。サイコキラー パンドこのアイテムの詳細を見るセブン ギャガ・コミュニケーションズこのアイテムの詳細を見る
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マーターズ

フランスのカルトホラー「マーターズ」を観ました。 マーターとは、殉教者、もしくは犠牲者という意味だそうです。 何者かに拉致監禁され、暴行を受けた少女は、チャンスを見つけて逃げ出しますが、心に深い傷を負ってしまいます。十五年後、暴行の犯人と思しき者を見つけ出し、復讐と己の心の傷を癒すため、家族もろともショットガンで惨殺してしまいます。電話を受けた親友の女が駆けつけますが、復讐を果たした女は錯乱し、自傷行為の末、自殺してしまいます。 親友の女が途方に暮れているところに、監禁暴行を行う組織のメンバーが駆けつけ、女はその組織に囚われてしまいます。 果たして老いた紳士淑女ばかりの組織の目的は何か、ネタばれになってしまうので、ここでは明かしません。  ヨーロッパのホラーというのは、古くはイタリアの「サスぺリア」、最近ではスペイン の「レック」など、ハリウッドにはない独特の暗さがあって、良いですね。 ただ「マーターズ」はかなり後味の悪い作品なので、賛否は分かれると思います。 人間が一つの目的を遂行しようとすると、どんな残虐行為も可能なのだ、ということを痛感させられます。 私は、知的でダークなホラーと...
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