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暴力

「ファニーゲームUSA」という映画を観ました。ハネケ監督がハリウッドに乗り込んでセルフリメイクした作品です。 暴力をゲームとして楽しむ二人の青年が、別荘地で暴力と殺人を繰り広げる作品です。青年たちは、礼儀正しく、教養にあふれています。しかし、暴力を心の底から楽しむのです。ただ、直接的な暴力シーンはほとんど出てきません。アングルを変えたり、殴る音や被害者のうめき声だけで暴力を表現しており、二人が美青年であり、別荘地の美しい自然とあいまって、映像的には極めて美的です。だからこそ、この映画は震え上がるほど怖ろしいのです。 人間の内に潜む野獣を、尖鋭的に描いています。暴力を娯楽にしてしまったハリウッドへの、強力なアンチテーゼです。 これほど美しく、怖ろしいバイオレンス映画を観たのは、1973年の映画賞を総なめにした、キューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」以来です。 おそらく、この映画は長く映画史に名を残すでしょう。 人類史上、まず健康的な美を求める芸術がうまれ、やがてそれは腐敗した美を求める耽美主義へと進み、さらに19世紀にいたって神経症的な、不愉快な芸術に到達しました。 この五十年は、暴力...
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豚小屋

実話をもとにしたサスペンス・ホラー「豚小屋」を観ました。 父親に性的虐待を受けて育った少女が、男と寝てはその男を殺す殺人鬼となり、父親は自宅の農場にある豚小屋でその都度死体を処理します。 あるとき少女は家出してきた自分とそっくりの少女に出会い、農場で一緒に暮らすようになります。 そして、殺人鬼の少女は新しい人生を獲得するため、さらに恐ろしい計画を実行に移す、という物語です。 実話というのは、ストーリー展開に無理がなく、娯楽的な要素は少ないものの、観る者の心を打ちます。 この作品は恐怖を描いた作品というより、人間の暗部を描いた社会派スリラーというべきでしょう。豚小屋 アルバトロスこのアイテムの詳細を見る
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ゴースト・ハウス

引っ越してきた家では消せない壁のしみや、不可解な現象が起きます。 ありがちなスートリー展開に、ありがちなオチ。ただ、見せる力は圧倒的です。 どちらかといえば、家族をテーマにした映画のようです。  ゴースト・ハウス ポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る
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ショッカー

久しぶりに震え上がるような怖いホラーを観ました。「ショッカー」です。ストーリーや作りこみは荒っぽいので、突っ込みどころはかなりありますが、それでも怖い。 レクター博士のように頭がよく、ジェイソンのようにタフです。  連続殺人犯が死刑を秘かにまぬがれて復讐に燃える話です。 ラストは、この上なく暗いものです。何の救いもなく、あるのは絶望だけです。 これほど後味の悪い作品も珍しいでしょう。 新しいダークヒーロー誕生の予感です。 SHOCKER ショッカー アルバトロスこのアイテムの詳細を見る
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安い

「女子高生ミステリーナイト」といういかにも安っぽい作品を観ました。 幽霊も殺人鬼もでてきません。 予告ではホラーかと思って借りたのですが、安いミステリーでした。 ホラーファンにとってはがっかりな映画です。 高校の寮、美少女、いわくありげな教師と、道具立ては良いのですが、そもそも怖くもなければどんでん返しもありません。 多くの作品に接するとこういうものにあたることもあるんですね。 物足りない。女子高生ミステリー・ナイト アルバトロスこのアイテムの詳細を見る
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