
学徒出陣かー人文系の死ー
今朝の新聞で、文部科学省が国立大学に対し、人文社会学及び教育学系の学部・大学院を統廃合により縮小し、代わりに理系に重点を置くよう通知を出す予定だ、との報に接しました。 文部科学省所管の国立研究機関で働く者としては、来るべきものが来た、という感じです。 平成16年の国立大学等の法人化により、我が業界では手っ取り早く成果が上げられ、産学連携などで外部資金を引っ張ってこられる工学や医学・薬学などが重視されるようになり、人文系の部署は目に見えて金が減らされ、冷遇されるようになりました。 それがついに、あまりにも露骨な形で表れてしまったわけです。 私たち行政職にある者はそうでもありませんが、人文系の研究者にとっては恐怖の通知ですねぇ。 18歳人口の激減に対応するものだとかなんだとか屁理屈をつけていますが、要するに金にならない研究はいらないということでしょう。 しかし、文学や哲学などはもともと学問の祖ともいうべきもので、これを疎かにしては国民が教養を失い、人心は荒廃し、拝金主義の世の中が現出するのではないでしょうか。 本来、文部科学省は財務省などに対し、金にならない文学や哲学、理系でも基礎研究など...