思想・学問

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ブラックホールと不生不滅

ホーキング博士が衝撃的な論文を発表したそうです。 すなわち、光などが抜け出せなくなるような、今までの概念どおりのブラックホールは存在しない、というもの。 他の宇宙物理学者はこの意見に懐疑的なようですが、なかなかエキサイティングな論ですねぇ。 ホーキング博士が考えるブラックホールとは情報とエネルギーを消滅させるのではなく、新しいかたちでまた空間に開放するというもの。 古典的な理論では、エネルギーと情報はブラックホールの事象の地平面を抜け出せないと主張していますが、量子物理学はそれが可能であると示唆されるというパラドックス=ブラックホール情報パラドックスを取り上げ、下の図のようなものをブラックホールとしてイメージしているそうです。 私は難しい宇宙物理学のことは全然分かりませんが、どこか仏教の考えと似ているような気がします。 般若心経には、不生不滅、という文句が出てきます。般若心経・金剛般若経 (岩波文庫)中村 元,紀野 一義岩波書店現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))玄侑 宗久筑摩書房 悟りの境地を表す言葉とも言われますが、私はもっと単純に、現実社会に存在するものは生まれることも...
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ジェンダー教育

ジェンダー教育については、賛否両論があり、時には行きすぎた教育も行われているようです。 元々ジェンダー研究は、男女の社会的性差及びそれに伴う男女差別を研究し、男女同権を目指すものであったはずです。 先ごろ日教組のジェンダー教育実践例の報告で、首を傾げたくなる事例が報告されました。 例えば小学校1年生の授業で、男女の全裸のイラストを黒板に張り、それを基に男女の肉体的性差をおしえたとか、桃太郎の鬼退治の童話を、桃から桃太郎と桃子の男女が生まれ、鬼退治には桃子だけが出向き、桃太郎はこれを拒絶したというストーリーに変えて教えたり。 こうなると男女同権を目指していたはずのジェンダー研究が、男女逆転して女性優位の社会を目指しているようにも感じられます。 私はかつてお茶の水女子大学で契約事務をしていたことがありますが、この大学にはジェンダー研究センターというのがあり、おっかないおば様たちがせっせとイチャモンをつけに来ていました。 予算規模が小さくて楽なはずのジェンダー研究センター担当は、おば様たちの怖ろしさのせいで、最も嫌われるお役目とされていましたね。 とにかくヒステリックな教員が多いのですよ。 ...
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出身大学別幸福度

世の中には暇な会社があるもので、入社年代別の、入社時と現在の幸福度を出身大学別に尋ねるアンケートを行ったそうです。 私は1992年に就職しましたので、1990年代入社組の一覧を以下に掲載します。 男性では、入社時も現在も早稲田大学がトップ。 東京大学じゃないんですね。 ただし、入社時36ポイントから、現在18ポイントに半減しています。 それでもトップなのですから、分からないものです。 そう言えば私の周りの早稲田大学出身者は、他の大学出身者に比べ、やたらと早稲田大学卒であることを言いふらしたり、逆に他人の学歴を聞いてきたりします。 嫌らしいですねぇ。 概ね偏差値の高い有名大学か、偏差値はそこそこでも巨大なマンモス校出身者が上位を占めているようです。 もちろん、幸福度を尋ね、しかる後出身大学を尋ねるわけですから、恣意的な調査ではなかろうと想像します。 幸福感と言うのは人それぞれですから、一概に比較はできません。 上昇志向の人であれば、早い出世や高い収入がそのまま幸福感に繋がるでしょうし、仕事は生活の糧を得るための苦役と観念し、趣味の世界に生きる人はなるべく気楽な仕事に就いて、自由時間が多い...
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Love & Peace? それとも Love & War?

1960年代、主に先進国で、学生運動の嵐が吹き荒れました。 70年代には、その失敗から、ニュー・エイジ運動などが起き、盛んにLove &Peaceということが叫ばれましたね。ニューエイジ・ブック―新しい時代を読みとる42のニュー・パラダイムC+Fコミュニケーションズフォー・ユーニューエイジムーブメントの危険尾形 守プレイズ出版 直訳すれば、愛と平和。 なんとも素晴らしい、高邁な理想です。 それが実現すれば、人類は新たな地平にたどり着くことができるでしょう。 しかし、猿の子孫たる人類には困難なことであったようです。 世界を支配しているのは、力。 軍事力だったり経済力だったりのハードと、文化やスポーツなどのソフト、両方の力です。 そして力を持つ者が考える正義がそのまま正義となり、それに反する者は悪と見なされ、場合によっては掃討の対象となります。 それによって、世界の平和は保たれます。 いわば、Love &War=愛と戦いですね。 かつてわが国は、大東亜共栄圏、五族協和、八紘一宇など、白人による植民地支配の打破という高邁な理想を大義として、言わば恒久平和を目指して戦い、力及ばず敗れてしまいま...
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刹那滅

帰り道、車の中でラジオを聴いていたら、季節外れのクリスマス・ソングが流れてきました。 題して、「サンタと天使が笑う夜」。サンタと天使が笑う夜DREAMS COME TRUEEpic Records Japan Inc.LOVE GOES ON・・・エピックレコードジャパンエピックレコードジャパン その中で、一生一度しかない、今年のクリスマスというフレーズが印象に残りました。 それはそのとおり。 しかし、何もことはクリスマスに限ったことではありますまい。 思春期を迎える13歳の春の一日は一生一度しかなく、17歳の盛夏の一夜も一生一度しかなく、22歳、そろそろ人生を真剣に考えなければならない春の日も一生一度しかありません。 不惑などと言いながら、惑いに惑うのが凡人の常である40歳の誕生日も一生一度しかありません。 すなわち、私たちが生きている毎日は、一生一度しかない一日の連続で、さらに敷衍するなら一瞬一瞬が、一生一度しかない刹那です。 生まれては滅びを繰り返す刹那滅こそが、人生の本質と言えるでしょう。 だからその日その瞬間を大切に生きましょうなどと、馬鹿げた説教を垂れる気はさらさらありませ...
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