
ブラックホールと不生不滅
ホーキング博士が衝撃的な論文を発表したそうです。 すなわち、光などが抜け出せなくなるような、今までの概念どおりのブラックホールは存在しない、というもの。 他の宇宙物理学者はこの意見に懐疑的なようですが、なかなかエキサイティングな論ですねぇ。 ホーキング博士が考えるブラックホールとは情報とエネルギーを消滅させるのではなく、新しいかたちでまた空間に開放するというもの。 古典的な理論では、エネルギーと情報はブラックホールの事象の地平面を抜け出せないと主張していますが、量子物理学はそれが可能であると示唆されるというパラドックス=ブラックホール情報パラドックスを取り上げ、下の図のようなものをブラックホールとしてイメージしているそうです。 私は難しい宇宙物理学のことは全然分かりませんが、どこか仏教の考えと似ているような気がします。 般若心経には、不生不滅、という文句が出てきます。般若心経・金剛般若経 (岩波文庫)中村 元,紀野 一義岩波書店現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))玄侑 宗久筑摩書房 悟りの境地を表す言葉とも言われますが、私はもっと単純に、現実社会に存在するものは生まれることも...