
無から有、そしてまた無へ
無から有へ、そしてまた無へ、といった意味のことが、昨日読んだ「教団X」で書かれていました。 人間の誕生、人生、そして死を表す言葉です。 なるほど、輪廻転生とか極楽とかいうものを否定すれば、ほとんど永遠とも言える長い時間、私たちは人間としては存在していません。 素粒子レベルで考えれば、私たちの元となる物質は存在し続けていたのでしょうが、それは人格を持った人間とは別物です。 そして、ほんの80年ほどの生を生きて、また無へと回帰していきます。 その無もまた、誕生前と同様、永遠と言ってよい時間です。 そう考えると、有、つまり生きているという状態は、奇跡的とも言えるもので、しかもほんの一瞬のような短い時間です。 生きていると嫌なことや辛いことがたくさんあって、早く時間が過ぎてくれ、なんて思うこともたびたびですが、有である時間がほんの一瞬であることを考えれば、時間が早く過ぎてくれなんていう考えは、もったいないものです。 素粒子レベルでは、ビッグバン以来、物質の総量は変化していない、と言います。 素粒子が様々に形を変えて存在し、人間をはじめとする生物もその一つに過ぎない、というわけです。 ちょっと意...