思想・学問

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祝祭

イスラム社会では、先日ラマダーン(断食月)が終わり、今祝祭の大宴会を各地で開いているようです。 そして、8月10日と言う日は、イスラム教の開祖、ムハンマドが、初めて神の啓示を聞いた日とされています。 西暦610年のこの日、ムハンマドの前に大天使ジブリールが現れ、啓示を与えられたのだとか。 単なる商人だったムハンマドは、当初何が起きているのか理解できず、ひどく怯えて、奥様に窮状を訴えたと伝えられます。 しかし、神からの啓示が続き、やがてムハンマドはこれを正しい教えと信じ、啓示をそのまま書き起こした「クルアーン」を著し、布教に専念します。『クルアーン』―語りかけるイスラーム (書物誕生―あたらしい古典入門)小杉 泰岩波書店聖典「クルアーン」の思想――イスラームの世界観 (講談社現代新書)大川 玲子講談社 私たち東洋人から見ると、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教はどれも似たような教えだと感じます。 天地創造や最後の審判などの根本教義がほぼ一緒です。 違うのは、救世主(メシア)の考え方。 ユダヤ教は未だ救世主(メシア)は現れておらず、今後現れると考えます。 キリスト教はもちろんキリストが、イス...
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情けは人のためならず

昔から、情けは人のためならず、と申します。 他人に親切にすれば、めぐりめぐって自分の利益になる、ということでしょうか。 このたび、概ね誰にでも親切な小学生とそうではない小学生に対する友人の態度の違いに関する研究成果が発表されました。 それによると、いつも友人たちに親切に接している子供に対しては、友人たちも親切に接し、しかも親切な友人を持った子供は、その親切な子供だけではなく、他の子供にも親切に接するようになるそうです。 素晴らしい正の連鎖ですねぇ。 最近、暴力を受けて育った人は自分が親になると子供に暴力をふるうことが多いとか、負の連鎖の話ばかりでしたから、久しぶりに良い話を聞きました。 子供に限らず、誰もがそうでありたいと思います。 私には子供がいませんが、私は親から叱られた記憶がほとんどなく、当然手を上げられたことなど一度もありません。 そのため暴力に対するハードルが極めて高く、さらには争いごとを好みません。 ただし、喧嘩を売られた時は別です。 売られた以上、買うしかありません。 かつて私に暴言を吐いた上司に対し、弁護士を立てて公文書による謝罪と損害賠償を求め、謝罪文と損害賠償100...
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かまってちゃん

以前、このブログで神聖かまってちゃんというイカレタ、しかしなかなか素敵な歌を披露するバンドを紹介しました。 近頃の韓国をみて、上の歌を想起しました。楽しいねワーナーミュージック・ジャパンワーナーミュージック・ジャパン サッカー日韓戦で、わが国を誹謗中傷するような政治的横断幕を掲げたり、竹島に今にもわが国の軍隊が攻めてくるとでもいうような不安を煽ったり、韓国はまるで日本が大好きでかまってほしいかのごとくです。 ぶぅぶぅ文句を言いながらじつはかまって欲しくて仕方が無い神聖かまってちゃんの歌を思い起こさざるを得ません。 隣国で、しかも両国とも漢字や儒教などの中華文明から強い影響を受けた同じ北東アジアの国なのに、その国民性は大きく異なります。 よく、韓国の文化を称して、恨の文化、と言われます。 某日本人学者は、伝統規範からみて責任を他者に押し付けられない状況のもとで、階層型秩序で下位に置かれた不満の累積とその解消願望、と説明しています。恨の文化論―韓国人の心の底にあるもの (1978年) (イ・オリョン文化論シリーズ〈1〉)裴 康煥学生社 一見、ニーチェが言う、ルサンチマンに似ているようにも感...
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死国

冴えない週末の朝を迎えました。 業務出張で高知くんだりまで出かけ、安宿でこれ以上無いほどしけた朝飯を食えば、冴えてるはずがありません。 明日の朝飯はホテルのバイキングはキャンセルして、喫茶店かファミレスにでも行こうかと思います。 あれではエサ場というべきで、食事とは言えません。 4,000円で朝食付きというのはおかしいと思いましたが、納得です。 今日はこれから、高知県立大学でイベントです。 ホテルから歩いて15分ほどだそうです。 明日は高知県立歴史民俗資料館に立ち寄って意見交換してから、山奥の呪いの村にある市民館でイベントです。 今回のテーマは呪いなどの民俗学的研究なのですよねぇ。 市民館には路線バスすら通じておらず、レンタカーを予約してあります。 そんな山奥でやるだけで、禍々しい雰囲気が漂うのかもしれません。 四国というと、呪いというイメージがありますね。 昔、「死国」というホラーがありました。死国 坂東眞砂子,万田邦実,仙頭武則角川書店死国 (角川文庫)坂東 真砂子角川書店 四国八十八か所のお遍路を逆回りで回ると、死者が蘇るという話を信じて歩く女の話でした。 もともとその手の話はお...
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40代半ばに達し、時の流れの残酷さに気付くようになりました。 人は必ず老い、死んでいきます。 こればっかりは、どんなに権力を握ろうと、金をもうけようと、誰にも訪れる問題です。 そのことを歌って、沢田研二の「時の過ぎ行くままに」は、あまりにも切ない名曲でしょう。 亡父は、雪のちらつく浅草寺の五重塔が良く見える病室で、その命を終えました。 亡父は常におのれのダンディズムを大切にし、そのことは幼い私にも分かるほどでした。 そしてそのダンディズムに殉ずるかのように、ほとんど苦しむこともないまま、モルヒネで痛みを取って、静かに、逝きました。 私は死ぬ時まで格好つけやがって、と思いながら、家族の前では平静を装いました。 しかし、自宅マンションに帰って、同居人を前に問わず語りに亡父との思い出を語るうち、涙枯れるほど、泣き続けることになったのでした。 私の邪悪と亡父の悪を、私たち親子は気付いていたのだと思います。 邪悪と悪が分かちがたく結びついた時、その関係性は限りなく深いものにならざるを得ません。 そういうわけで、私と亡父は、母にも兄弟にも親戚にも理解不能な、奇妙な関係性を築いていたものと思っていま...
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歴史?

ブリジストン美術館から帰って、読みかけの村上春樹の新作を、少し、読み進めました。 日本の古典文学と、それらに基づいた近現代の文学に親しんだ私には、村上春樹は西洋かぶれの、奇妙な文章を書く人としか思えません。 しかし、真実の文学は言語を超えると言うとおり、彼の鼻につく文体に不快感を覚えつつ、つい、読んでしまうのです。 全くの力技としか言いようがありません。 もうあと100ページというところまで読みましたが、晩酌で濁った頭でこれ以上読むのは作者に失礼かと思い、読むのを中断しました。 村上春樹の小説の多くがそうであるように、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」もまた、まっとうな現実を生きるまっとうな主人公が、摩訶不思議な世界にとらわれていく過程が描かれ、読者たる私は、またこの手かと気付きながら、呆気なく作者の策に落ち、物語に夢中になっています。 おそらく、長いわが国の文学史の中でも、稀有な物語作者であると同時に、自覚しているかどうかはともかく、どうしても逃れられないわが国文学の伝統を背負っている文学者であると言えるでしょう。 英語に堪能で、米国のペーパーバックで小説作法を学んだと言っ...
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世界文化遺産

今朝の新聞では、まるで米中戦争が始まったかと見まごうばかりの巨大な見出しで、富士山及び周辺が世界文化遺産に登録されることになった、との報道がなされていました。 ずいぶん前から世界自然遺産への登録を目指しながら、ゴミが多いなどの理由で登録が見送られてきました。 これでは埒があかんと、霊峰である富士の精神性や宗教性、富士を描いた浮世絵が欧米の美術界に与えた影響などを訴えて、自然遺産ではなく、文化遺産へと路線を変更し、このたびの登録となったようです。 世界の感想は、大鵬へ死後、国民栄誉賞を贈った時の日本国民と似ています。 まだ世界遺産じゃなかったのか、ということです。 わが国ではお祝いムードですが、私はなんだか白けています。 世界遺産に登録されようがされまいが、富士山が持つ美しさや人々が富士を巨大なご神体と見て尊崇する気持ちに変わりはありません。 むしろ、観光客が国内外から殺到し、静かな霊峰が、騒々しい観光地に変わってしまうことを怖れます。 私としては、世界から懇願されても、世界遺産登録を拒否するくらいの矜持を持ってほしかったと思います。 わが国の多くの名店が、ミシュラン・ガイドへの掲載を拒...
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親殺し

近年、家族・親族間殺人が、全殺人事件の50%を超えている、という驚愕のニュースを聞きました。 特に多いのが、子供による親の殺害。 理由として、超高齢化社会における老々介護の問題や、20年以上も続く不況、個人主義が広まったことによる家族の絆の喪失などが考えられる、と識者は書いていました。 しかしそれは、表層的な問題ではありますまいか。 現代日本社会において、人を殺すということは、たいへん重い罪であり、まして尊属殺人がことさら重い刑を下されるのは、日本人なら誰もが知っていることです。 それを乗り越えて親を殺害するとは一体どう理解すればよいのか、私にはわかりません。 ましてわが国で発生する殺人事件の半数以上が家族・親族間で行われるとなると、赤の他人よりも家族・親族のほうが怖ろしいということになってしまいます。 なかには、親の資産を担保に勝手に借金を重ね、ついに家が競売にかかる段階となって、自殺を決意した62歳の男が、無理心中を図って90近い母を殺害し、父は殺害にいたらずに生き残り、父が息子を裁く法廷に車椅子で現れ、寛大な刑を希望したという泣けない話もあります。 子ども、特に男の子というものは...
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後悔

人間生きていれば後悔することや反省することばかりですね。 あの時ああしていれば、とか、もうちょっと気をつければ、とか。 このたび指原某がAKB48グループの総選挙で1位になったことを、秋元先生は「後悔している」とだけ語ったそうです。 それは指原某が男性スキャンダルを起こした時解雇しなかったことを指すのか、あるいは博多へ左遷したことを指すのか、あるいは遡って彼女を採用したことを指すのかは分かりません。 しかしお陰様で人気に陰りが見え始めたグループに、再び強烈なライトが当たったことは確か。 さすがに秋元先生、強運の持ち主ですねぇ。 私が後悔していることと言えば、高校進学から始まって大学進学、就職、パートナーの選択と、ほとんど全ての人生の分岐点に取ったおのれの行動に後悔しています。 今住んでいるマンションだけは、立地条件の良さから気に入っていますが。 さだまさしの「主人公」という歌に、たしかに自分で、選んだ以上、精いっぱい生きる。そうでなきゃ、あなたにとても恥ずかしいから、というフレーズがありました。 それはそうなのでしょうが、そうはいかず、ぐじぐじと後悔し続けるのもまた人間。 その時その時...
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鎌倉新仏教

私が日蓮宗の寺で生まれ育ったことは、このブログで何度か紹介しました。 それで、不思議に思っていることがあります。 日本版ルネッサンスと言うべき鎌倉新仏教の様々な宗派がありますが、日蓮宗だけが、宗祖の名前を冠していること。 なんとなく個人崇拝みたいで、嫌な名前だなぁと思ってきました。 また、教理についてもそうです。 道元禅師が開いた曹洞宗は、座禅と公案によって、自力で涅槃にいたろうとするもので、大乗仏教華やかなわが国において、珍しく上座部仏教的な色合いを感じます。 あくまで自力ということが最大の特徴でしょう。 一方、法然上人が開いた浄土宗は、多くの人は自力で涅槃にいたる厳しい修行には耐えられず、また出家しなくても涅槃に至る道を探り、阿弥陀仏の本願にすがり、他力=阿弥陀仏の力によって、広く衆生を救おうとしました。 さらに法然上人の弟子の親鸞上人にいたると、自らを煩悩具足の凡夫と呼び、半聖半俗と称して、少なくとも建前はご法度だった妻帯に踏み切り、しかも宗門のトップを世襲とするという、今のわが国の寺院で多く見られる形態の先がけとなりました。 この浄土真宗は他力という考えを徹底させ、南無阿弥陀仏...
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野心のすすめ?

流行作家の林真理子が「野心のすすめ」なるエッセイを発表し、これがたいそう売れているそうです。 読んでいないので何とも言えませんが、タイトルからして読む気が起きません。 アマゾンのレビューを見ると、大分評価が分かれているようです。野心のすすめ (講談社現代新書)林 真理子講談社 ひどいのになると、著者の単なる自慢話に過ぎない、とこきおろしている者もいれば、感銘を受けた、と感激している者もいます。 賛否両論が分かれるからこそ問題作なのかもしれませんねぇ。 しかし元々のわが国の伝統的価値観から言えば、野心を持つということはあまり褒められたことではありません。 せいぜい明治維新後、クラーク博士が札幌農学校の生徒に「Boys, be ambitious」と発破を掛けたりして、立身出世を良しとする風潮が生まれて後のことと思われます。 また、「少年よ、大志を抱け」と訳されることが一般的ですが、ambitiousという言葉には清廉潔白なイメージはなく、野望とでも訳したほうが原意に近いものと思われます。 わが国では、仏教的価値観から、欲望などの執着を捨て、道を求めることを良しとする風潮が長く続き、今もそ...
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老人学

大阪大学が老人の幸福感についての研究成果を発表しました。 それによると、70代・80代・90代の幸福感をアンケート調査した結果、90代女性が最も幸福感が高いことが分かったそうです。 一方、全年代で最も幸福感が低いのが、45歳男性。 きっと職場で中間管理職として下からも上からも突き上げをくらい、しかもプレイイングマネージャーとして、実務もこなしつつ管理もしなければならないという仕事のしんどさに加え、子どもがちょうど思春期を迎え、親に反抗的になったり、また、奥様とも倦怠期で疎遠になったりといった要素が考えられます。 しかし、45歳を底にして少しずつ幸福感が上がっていくのだすれば、これは朗報ですね。 私も来年の8月には45歳になります。 それが底なら、後は上がり調子になるはずです。 90代女性で幸福感が高いのは、男性の場合、いくつになっても社会的な評価を気にし、思い通りに動かない肉体や頭にイライラするのではないか、との分析がなされていました。 一方女性は、長い人生経験から、少々辛いことがあっても、大したことはない、と笑ってやり過ごすことができるのではないか、とも。 しかし、私は少し違った見方...
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1兆分の1秒後

現在世界の宇宙物理学者が、リニアコライダーなる巨大実験機器を作るべく、各国政府に働きかけているそうです。 これが完成すると、ビッグバンから1兆分の1秒後の状態がわかるんだとか。 現在の技術では、1億分の1秒後の世界までしか分かっておらず、1兆分の1秒後の世界が判明すれば、宇宙誕生の謎に迫ることができるんだそうです。 夢のある話ですねぇ。 ただ、膨大なお金がかかるそうです。 主要先進国はのきなみ及び腰。 その中で安倍総理だけが、研究チームの代表と会い、前向きな返答をしたとか。  落ちぶれたりとはいえ、わが国はまだお金持ちの部類。 科学技術にお金を落としてほしいものですが、ざっくり1兆円程度必要で、そのうち半額の5000億円を設置国が拠出し、残りの半額をEUや米国、ロシアに出してもらうんだとか。 この装置によってダーク・マタ―(暗黒物質)の正体が分かるかもしれません。 そうなれば、様々な実社会に役立つ分野への応用も期待できるとか。 知りたいという欲望は人間の根源的な欲望の一つですから、これをわが国が率先して行えば、日本ここにあり、という存在感を示すこともできます。 アベノミクス効果で景気が...
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数千億万人

政治家の主たる仕事というのは、言うまでもなく法律を作ったり改正したり廃止したりすること。 民主主義国家においては、基本的に何事も多数決で決められます。 極端な話、半分+1人の賛成で法律は成り、半分-1人の意見は尊重されることはあっても結果的には切り捨てられます。 そう考えると、政治家の仕事はシビアですね。 憲法改正に限っていえば、衆参両院で3分の2が賛成し、さらに国民投票で過半数の人々が賛成しなければ、改正は成りません。 厳しい要件に胡坐をかいて、今に至るまで憲法改正が成らなかったことは、政治の不作為とも言うべきで、政治家のみなさんには反省を求めたいところです。 今朝の某新聞に、興味深い記事がありました。 民俗学者の柳田國男の言葉を引用し、法律の改廃、制定にあたる者の心構えを説いたものです。 「時代ト農政」に書かれているそうです。 国家の生命が永遠でありますならば、予め未だ生まれてこぬ数千億万人の利益をも考えねばなりませぬ。 況や我々は既に土に帰したる数千億万人の同胞を持って居りましてその精霊もまた国運発展の事業の上に無限の利害の感を抱いているのであります。 ごもっとも。 中曽根元総理...
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若作り

NTTアドの調査によれば、「実年齢よりも若く見られたい」と答えた人は男性が55.4%に対し、女性はなんと77.3%にものぼったそうです。 ずいぶん多いですねぇ。 私が小学生だった30年前くらいまでは、年相応に老けるのが良いとされていたように思います。 今思えば私が幼児の頃、祖母は50代だったはずですが、真夏以外は大抵地味な着物を着て、二言目には「あたしは年寄だから」と口にしていました。 最近は40代でも50代でも、変に若々しく見える人が増えたように思います。 食生活の変化や運動の習慣などがあるのでしょうが、何より社会の価値観が、若々しいほうが良い、という風に変わってしまったせいのような気がします。 私は165センチと身長が低く、顔のつくりが子供っぽかったせいで、35歳くらいまで5つ以上若く見られることが多く、それが悩みで、よく逆サバ読みしていました。 35歳なのに40歳だと言ったり。  私が28歳、同居人が29歳の時に籍を入れましたが、同居人はしばしば私を初めて見た知り合いから、「旦那いくつ年下?」などと尋ねられ、憤慨していましたね。 同居人が老けていたわけではなく、私が子供っぽかった...
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