社会・政治

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それを言っちゃぁ、おしまいよ

麻生副総理、行政文書の管理に関する質問で、決裁について、「全文書を全部読んでいるかと言われると自信がない」旨の答弁をし、立憲民主党の枝野代表があきれ返っていましたね。 しかし、役所の世界では、中身を見ずに決裁の印を押すのはよくあること。 特に高い役職であればあるほど決裁文書は厖大になり、一々読んでいたら仕事が滞ってしまいます。 差別用語らしいですが、俗に盲判(めくらばん)などと呼ばれます。 そうはいっても、押印した以上、責任は決裁権者にあります。 中身を読もうと読むまいと、責任を取るのは押印した決裁権者です。 それなのに、馬鹿正直に「全部は読んでいない」みたいなことを言うのは反則です。 読んでいなくても、読んだ、と言い張らなければいけません。 私のような下っ端でも、下の者から上がってきた決裁文書を穴のあくほど読むことはありません。 決裁文書の種類にもよりますが、軽微なものは斜め読みだけで押印します。 そうじゃないと書類が溜まって仕方ありません。 役所に限らず、稟議制を取っている組織では多かれ久なかれそうなんじゃないでしょうか。 でもまぁ、本当のことだからこそ、それ言っちゃおしまいよ、っ...
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ソンミ村虐殺事件

50年前、1968年の今日、ベトナム戦争中にソンミ村虐殺事件が起きました。 これは、南ベトナムの米軍基地の周辺に潜むゲリラを掃討するための作戦の一環で、ソンミ村に派遣された、24歳の中尉を隊長とする小隊が、女性や子供、僧侶などの無抵抗な村民、500人以上を虐殺したものです。 中尉は終身重労働の判決を受けますが、時の米国大統領の命令で即日釈放。 結局誰も責任を取っていません。 中尉、軍法会議では上官の命令に従っただけ、と繰り返すばかりでした。 あのナチのアイヒマンは、上官の命令を忠実に実行しただけ、と弁明しましたが、処刑されています。 南京虐殺(諸説ありますが)にしたって、ソンミ村虐殺にしたって、あるいはナチの蛮行にしたって、結局どれも同じ心性から発していると思います。 上官の命令による裏付けのもと、狂気をはらみながらも冷静に多くの人を虐殺する、という。  戦時における民間人への蛮行や虐殺は無くなることが無いようです。 ベトナム戦争では米軍はゲリラに悩まされましたから、発覚していないだけで、他にも虐殺事件はあったのではないかと邪推してしまいます。 ゲリラに最初に悩まされたのは、日中戦争に...
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北方領土の日

今日は北方領土の日、なんだそうですね。 昭和56年の1月に閣議決定されたそうです。 1855年のこの日に、日露通好条約が調印されたことにちなんでいるのだとか。 しかし一般的に言って、実効支配している国が領土を平和的に返還するということはあり得ません。 そのあり得ない奇跡が、沖縄返還でしょうね。 しかしそれは、米国軍の広大な基地という副産物を残しました。 米国にとってみれば、いざとなったら戦わずして撤退する、という選択肢も取れます。 なにしろ沖縄は米国領から外国になったのですから。 近い将来、北方領土問題が解決することは無いとは思いますが、万が一の奇跡を信じて、言い続けるしかありますまい。  かつてソ連邦の崩壊や、東西ドイツの統一など、誰も信じていませんでした。 しかし、それが成ってもう30年ちかくが経とうとしています。 この世に起こりえないことなどないと知れば、北方領土返還を言い続けるのも、必要なことなのでしょう。にほんブログ村 政治ランキング
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貴乃花親方を支持します

最近、貴の岩への暴行問題が、変な方向に向かっているように感じます。 貴乃花親方の対応が一番悪い、みたいな論調が目立つようになってきました。 執行部の一員である理事として、相撲協会に報告しなかったことや、相撲協会の聴取になかなか応じなかったことや、自分の正しさをひたすら主張する態度などが、相撲協会から見ると面倒くさいやつに見えるようです。 面白いのは、マスコミやら相撲関係者と称する人やら、外部の人も、貴乃花親方を困った駄々っ子のように報道していること。 しかし、貴乃花親方は、最初から刑事事件として警察に届けたわけです。 このこと自体は、不思議なことではない、むしろ当たり前のことです。 暴行を受けて怪我をさせられれば、警察に被害届を出すのは、至極真っ当なことです。 また、警察に被害届を出した場合、被害者が、警察以外に何も語らない、というのも当たり前です。 「捜査中だからコメントしません」とか、「判決が出るまで何も話しません」という言葉に、私は違和感を感じません。 むしろ、組織の一員としてその組織にまずは報告すべき、というほうが、私には不思議な論理に思えます。 そんなことをすれば組織によって...
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日本必敗

今日は12月8日。 終戦の日の8月15日のように騒がれることはありませんが、忘れてはならない日です。 太平洋戦争開戦の日。 降伏を決めるよりも、開戦を決意するほうが重いような気がします。 開戦を間近にひかえ、総力戦研究所という機関が立ち上げられ、中堅どころの役人や軍人、民間人などが、模擬内閣を作って机上演習を行っています。 その報告書は驚くべきものです。 開戦後、緒戦の勝利は見込まれるが、その後の推移は長期戦必至であり、その負担に日本の国力は耐えられない。戦争終末期にはソ連の参戦もあり、敗北は避けられない。ゆえに戦争は不可能、という「日本必敗」、でした。 これは、ほぼ実際の戦争の推移を言い当てています。 気持ち悪いほど正確な未来予測です。 さすがに原爆の投下までは予測していませんが。 これに対し、東条英機は、机上演習に過ぎず、実際の戦争はそういうものではない、事実、誰が日露戦争の勝利を予想し得たか、と、一蹴し、この結果を口外してはならない、と釘を刺しています。 すでに過去を知っている現在の目から見れば、恐るべき正確さと冷静さで導き出された報告だということが分かりますが、報告書が出された...
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