社会・政治

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オバマの涙

オバマ米大統領が銃規制を訴える演説の際、珍しく涙を見せる場面がありました。 何事もビジネスライクと評される同大統領には珍しいことですね。 よほど銃による被害が憎かったものと思われます。 わが国では基本的に銃の所持が禁じられており、ゆえに銃による犯罪は少ないので、米国がなぜそれほど銃所持による自衛の権利を守りたがるのか正直よく分かりません。 犯罪者が銃を持っているから自衛のために銃を持つとなると、鶏が先か卵が先かみたいな、不毛な議論に陥るような気がします。 銃を所持している人はあまりにも多く、銃規制を行ったとしても、即効性は無いものと思われますが、長い時間をかけてでも、銃の無い社会を目指すのは当たり前のような気がします。 そもそも米国の憲法に銃所持の自由が認められているというのも、かつて北米大陸を白人たちが侵略した際、地元のネイティブ・アメリカンが、当然のことながら侵略者を襲い、それに対する自衛だったものと思います。 今、侵略された人々は広大な居留地に押し込められ、かつて差別されていた黒人以上に迫害されています。 たぶんこの事実は、米国にとって最大の禁忌でしょうね。 自由だの民主主義だの...
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今日は何の日?

12月25日といえば、言わずと知れたクリスマス。 老いも若きも無邪気にこの異教の祭りを祝っています。 この日は、大正天皇が崩御せられた日でもあります。 戦前においては、先帝の崩御の日を休日とする慣例があったことから、12月25日は休日であり、戦前のわが国においてクリスマスが広がるきっかけになったとも言われます。 大正天皇といえば、病弱で暗愚な、脳病を患った天皇ということになっています。 大正期には、鉛が入った白粉を上流階級の者が愛用し、鉛の毒のために多くの皇族・華族が脳病に罹患し、幼くして命を落としたと言われます。 大正天皇も、白粉の被害者であったのでしょうか。 また、大正天皇はいわば押し込めのような形で政治の表舞台から隔離され、昭和陛下が20歳の若さで摂政宮にお就きあそばされ、政務を司ることになりました。 昭和陛下は、父帝について、後に記者会見で、皇太子時代は究めて快活にあらせられ極めて身軽に行啓あらせられしに、天皇即位後は万事窮屈にあらせられ(中略)ついに御病気とならせられたることまことに恐れ多きことなり、と評しています。 事実、明治大帝や昭和陛下が雲の上の人だったのに比較して、行...
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選択させろ

数日前に、夫婦同姓を定めた憲法の規定は合憲である、との判例が示されました。 解せません。 明治3年まで、庶民に名字はありませんでした。 要するに熊さん八っつぁんだったわけです。 明治3年には名字を持っても良いとしただけで、名字を名乗らなければいけない、というわけではありませんでした。 明治8年に名字を名乗ることが義務付けられました。  で、明治8年から夫婦同姓だったかというと、そうではありません。 明治31年まで、結婚しても夫婦はそれぞれ元の姓を名乗ることとされていました。 つまり現在と逆で、選択の余地なく、夫婦別姓が強制されていたわけです。 明治31年に至って、庶民の間にも家を重んじる風潮が高まり、ドイツの民法などを参考にして、基本的に妻が夫の家に入り、夫の姓を名乗ることが強制されることとなりました。 もちろん、婿の場合はこの逆ですね。 終戦直後、結婚したなら夫婦はどちちらかの姓を名乗ることとされ、家意識はやや薄まったものの、家族は全て同じ姓を名乗る、という法律は残りました。 よく自民党などの政治家や保守派の学者が、夫婦別姓にすると家族の絆が崩壊する、などと言いつのりますが、過去の経...
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開戦の意味

昭和16年の今日、旧日本軍はマレー半島に上陸して英軍を撃滅するとともに、真珠湾を奇襲攻撃して米太平洋艦隊に壊滅的打撃を与え、ここに太平洋戦争が勃発しました。 大東亜戦争と呼ぶ人も数多くいますが、東アジアのみならず、主戦場はアジア・太平洋であったことからアジア太平洋戦争と呼ぶ人もいます。 前者は右寄りの人が、後者は左寄りの人が好んで使いますね。 私は現在最も多くのメディアが使用する一般的な言葉である太平洋戦争を使いたいと思います。 この戦争でわが国は大打撃を受け、ほぼ壊滅状態になって無条件降伏するという屈辱を味あわされました。 しかしこの戦争をきっかけに、アジアやアフリカなどの国々は次々に独立を果たし、結局最も多くの利益を失ったのは、大英帝国をはじめとする古くからの帝国主義列強であり、わが国は有色人種の解放という目標を達成してしまったことになります。 それが意図しなかったことだとしても。 皮肉なものですねぇ。 それなのに数年前、サッチャーは植民地支配を指して、「我々は多くの未開の地に文明の光を与えた」なんて、面白い演説をぶっこいてくれちゃいました。 ブラックジョークですか? それなら安倍...
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テロ

またもや凄惨なテロ事件が起きてしまいました。 パリの劇場で、飲食店で、サッカー場で、多発テロの被害は、死者120人を超えるそうです。 テロリストを非難するのは簡単ですが、単純にテロリストは極悪非道の犯罪者と決め付けてしまわず、なぜ彼ら彼女らが魔術的な信念に囚われ、凶行に及んだのかを考えて見る必要があるでしょうね。 わが国において、戦前はテロと言えば右翼過激派の青年将校が起こすものでした。 戦後は左翼過激派が、時代がくだるとオウム真理教のような宗教団体が惹起せしめるようになりました。 しかしこれらの動機の根っこは同じようなものであろうと思います。 魔術的思考に陥った若者が、魔術的信条もしくは信仰を持つようになり、自分たちと異なる考え方は一切が悪だと決め付け、悪である以上話し合いの余地はなく、魔術的な動機で悪を懲らしめる、というもの。 こような幼稚な思考、女性は知りませんが、男であれば多かれ少なかれ少年時代に一度は陥ったことがあるのではないかと思います。 もちろん大多数の人々は成長するにしたがってそれが馬鹿げた考えだと気付き、まともな社会人になっていくわけですが。 私自身、10代の頃、行き...
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