社会・政治

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選択させろ

数日前に、夫婦同姓を定めた憲法の規定は合憲である、との判例が示されました。 解せません。 明治3年まで、庶民に名字はありませんでした。 要するに熊さん八っつぁんだったわけです。 明治3年には名字を持っても良いとしただけで、名字を名乗らなければいけない、というわけではありませんでした。 明治8年に名字を名乗ることが義務付けられました。  で、明治8年から夫婦同姓だったかというと、そうではありません。 明治31年まで、結婚しても夫婦はそれぞれ元の姓を名乗ることとされていました。 つまり現在と逆で、選択の余地なく、夫婦別姓が強制されていたわけです。 明治31年に至って、庶民の間にも家を重んじる風潮が高まり、ドイツの民法などを参考にして、基本的に妻が夫の家に入り、夫の姓を名乗ることが強制されることとなりました。 もちろん、婿の場合はこの逆ですね。 終戦直後、結婚したなら夫婦はどちちらかの姓を名乗ることとされ、家意識はやや薄まったものの、家族は全て同じ姓を名乗る、という法律は残りました。 よく自民党などの政治家や保守派の学者が、夫婦別姓にすると家族の絆が崩壊する、などと言いつのりますが、過去の経...
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開戦の意味

昭和16年の今日、旧日本軍はマレー半島に上陸して英軍を撃滅するとともに、真珠湾を奇襲攻撃して米太平洋艦隊に壊滅的打撃を与え、ここに太平洋戦争が勃発しました。 大東亜戦争と呼ぶ人も数多くいますが、東アジアのみならず、主戦場はアジア・太平洋であったことからアジア太平洋戦争と呼ぶ人もいます。 前者は右寄りの人が、後者は左寄りの人が好んで使いますね。 私は現在最も多くのメディアが使用する一般的な言葉である太平洋戦争を使いたいと思います。 この戦争でわが国は大打撃を受け、ほぼ壊滅状態になって無条件降伏するという屈辱を味あわされました。 しかしこの戦争をきっかけに、アジアやアフリカなどの国々は次々に独立を果たし、結局最も多くの利益を失ったのは、大英帝国をはじめとする古くからの帝国主義列強であり、わが国は有色人種の解放という目標を達成してしまったことになります。 それが意図しなかったことだとしても。 皮肉なものですねぇ。 それなのに数年前、サッチャーは植民地支配を指して、「我々は多くの未開の地に文明の光を与えた」なんて、面白い演説をぶっこいてくれちゃいました。 ブラックジョークですか? それなら安倍...
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テロ

またもや凄惨なテロ事件が起きてしまいました。 パリの劇場で、飲食店で、サッカー場で、多発テロの被害は、死者120人を超えるそうです。 テロリストを非難するのは簡単ですが、単純にテロリストは極悪非道の犯罪者と決め付けてしまわず、なぜ彼ら彼女らが魔術的な信念に囚われ、凶行に及んだのかを考えて見る必要があるでしょうね。 わが国において、戦前はテロと言えば右翼過激派の青年将校が起こすものでした。 戦後は左翼過激派が、時代がくだるとオウム真理教のような宗教団体が惹起せしめるようになりました。 しかしこれらの動機の根っこは同じようなものであろうと思います。 魔術的思考に陥った若者が、魔術的信条もしくは信仰を持つようになり、自分たちと異なる考え方は一切が悪だと決め付け、悪である以上話し合いの余地はなく、魔術的な動機で悪を懲らしめる、というもの。 こような幼稚な思考、女性は知りませんが、男であれば多かれ少なかれ少年時代に一度は陥ったことがあるのではないかと思います。 もちろん大多数の人々は成長するにしたがってそれが馬鹿げた考えだと気付き、まともな社会人になっていくわけですが。 私自身、10代の頃、行き...
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一億総活躍

安倍総理が掲げる一億総活躍社会。 正直、意味が分かりません。 活躍とは、社会貢献をすることでしょうか? 広い意味では労働も社会貢献ですから、みんな働け、という意味でしょうか。 それとも、専業主婦なんかも含めて、一人一人がおのれの価値観に従って、充実した人生を全うしてほしい、という意味でしょうか。 介護離職率を下げるとか、GDPを引き上げるとか、出生率を上げるとか言っていますが、これは国民を国力充実のための資源または道具と見なし、国力増強のために努力せよと、檄を飛ばしているようにしか聞こえません。 何をもって活躍と呼ぶのか、その定義が分かりません。 高度に民主化された自由主義国家であるわが国にとって、このようなスローガンには拒否反応を示すのが一般的かと思いますが、あまりに漠然としているためか、目立った批判は聞こえてきません。 おちょくるような批判は耳にしますが。 まぁ、お手並み拝見といったところでしょうか。
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冷たい

在日本トルコ大使館前でトルコ人とクルド人が乱闘騒ぎを起こしたそうですね。 大使館ではトルコ総選挙の在外投票が行われていたとか。 トルコ人とクルド人だとか、オセチア人と南オセチア人だとか、日本人には理解できない対立があり、しかもそれは往々にして暴力沙汰を引き起こします。 翻ってわが国とその隣国を考えてみても、あまり関係が良いとは言えません。 韓国や中国とは反日と嫌韓、嫌中などと言われます。 どうも人間、お隣が嫌いなようです。 考えてみればそれは当たり前で、遠い異国とは接点がないし、利害関係もそれほどはありません。 日米は遠い感じがしますが、広い太平洋を挟んだ隣国で、だからこそ利害が衝突し、大きな戦に発展してしまいました。 家庭においても、騒音だとか匂いだとか、あるいは単にいけ好かないだとかいうくだらない理由で隣近所と険悪になったりしますね。 隣近所どころか、親が子を殺したり子が親を殺したり、一度は好きあって一緒になったはずの夫婦が離婚沙汰に陥り、骨肉の争いを繰り広げたり。 いやになっちゃいますねぇ。 思うに、一人一人が、家族といえど配偶者といえど、基本的には自分ではない他人なのだと思い知...
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