社会・政治

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サンフランシスコ平和条約

あまり話題になりませんが、今日は日本国民が等しく胸に刻むべき記念日です。 すなわち、サンフランシスコ平和条約が発効し、正式にわが国が独立を取り戻した日です。 時に1952年。 戦争終結からじつに7年もの間、わが国は連合国に占領されるという屈辱に耐えなければならなかったわけです。 この条約によって、台湾、朝鮮半島、南樺太、太平洋の島々などの多くの日本が支配していた土地を放棄させられ、細々と国際社会へと船出したのです。 同時に日米安保条約も発効。 わが国は安全保障を他国に頼るという情けない状態になってしまいました。 嘆かわしいことです。 そのような状態になってでも、早く独立を回復したいという切なる国民の願いを、吉田茂首相はくみ取ったものと思われます。  不思議なことに、戦前戦中、ひどい被害を受けたと今は喧伝している中韓は、1970年代まではほとんどそのようなイチャモンをつけてきませんでした。 おそらく、実際に大日本帝国の支配を受けた人々が大勢生存していたため、日本の支配が他の列強に比べて特別苛烈なものではなかったことを、身をもって知っていたためと推測します。 戦後、わが国は長く冷戦下で不思...
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森を見よ

韓国の客船沈没事故で、韓国マスコミでは日頃の日本非難は影を潜め、それどころか日本の造船技術、安全対策などを称賛し、日本に学ばなければならない、とする論調が目立つそうです。 特に、数年前に日本の同型船が沈没した際、船長以下乗組員は素早く乗客の避難誘導に努め、乗客全員がヘリコプターで救助されたのを見届けたのち、おもむろにゴムボートをおろし、避難した、というのです。 船長以下乗組員の行動はもちろん、「海猿」で有名になった海難救助体制が整っていることも称賛されているとか。 もちろん、客船が日本製であることは全く問題視されていないそうです。 しかし私は、それは木を見て森を見ない議論だと思っています。 問題は、日本の中古船を改造し、その際安全面を軽視してより多くの乗客が乗れることを重視し、重心が高い船体にしてしまったこと。 そして過去に事故が頻発しながら、適切な対策を行わないできたこと。 これはじつは韓国海軍でもしょっちゅう行われていることだそうで、米国などから購入した船に砲台を増設したりするなどは日常茶飯事だとか。 ろくに安全面を検証せず、デカ盛りにすれば戦力が増すだろうという素人考えが働いてい...
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鮨外交

昨日、オバマ米国大統領が来日し、銀座の二郎さんの店で安部総理らと鮨を楽しんだようです。 オバマ大統領は「今まで食べたなかでもっともおいしい鮨だった」と絶賛したとか。  ミシュランの三つ星ですからねぇ。 米国側から、鮨店を指定してきたそうです。 おそらく、鮨職人の二郎さんの求道的な姿勢を描いた米国のドキュメンタリー映画「二郎は鮨の夢を見る」に影響されたものと思われます。二郎は鮨の夢を見る 小野二郎,小野禎一,小野隆士,山本益博アミューズソフトエンタテインメント二郎は鮨の夢を見る 小野二郎,小野禎一,小野隆士,山本益博アミューズソフトエンタテインメント 一芸に秀でるということは、大変なものですねぇ。 しかし安部総理は、ロンーヤス関係や小泉ーブッシュのような深い信頼関係を築く気は無いようです。 なぜなら米国の同盟国や友好国で、オバマ大統領とそのような関係を築いた指導者は一人もおらず、大統領のビジネスライクな性格からいって無理だと思っているようです。 それならそれで、ビジネス・パートナーとして、つかず離れず、そこそこうまくやれば良いでしょう。 最大の懸案はTPP交渉ですが、果たしてトップによる...
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世界連邦

世界連邦を実現しようという運動が、第二次大戦後から、細々と続いています。 湯川秀樹やアインシュタイン、バートランド・ラッセルなどの著名な学者・文化人に加えて、チャーチルや尾崎行雄などの政治家もこの運動に賛同しています。 戦後の秩序を維持するはずだった国際連合が、実際の国際紛争に対してほとんど無力であることを悟った人々が、国家の集合体ではなく、個人が直接構成する連邦が必要だと考えたことが運動発足の理由になったようです。 国家を無くせば戦争が無くなり、恒久平和が訪れるというのは、いわば人類永遠の夢であるといえ、その高邁な理想は称賛に値しましょう。 しかし、70年に及ぶ運動にも関わらず、世界連邦が誕生する兆しは皆無で、今も世界各地で小さな違いや利害を原因に、殺し合いが続けられているのは、悲しいことです。 私が見るところ、人間という種は、まずは自分が大事、次が家族、次が親族、さらには故郷や現在住んでいる場所の共同体、どんなに広げても自民族や自国までが精いっぱいで、全世界のために、という考えには及ばないようにできているように感じます。 そう考えると、了見が狭いのが人間の本質であるとしか言いようが...
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インパクト・ファクター 一億総白痴化?

近頃学術研究機関では、インパクト・ファクターという数値を競うのが流行っています。 これは要するに、ある論文がどの程度他の論文に引用されたかを示すものです。 しかし、インパクト・ファクターを1950年代に考案した学者は、インパクト・ファクターが高いことがその研究者の優劣を見極める材料にされることを怖れていました。 その怖れていたことが、今、起きているわけです。 引用といっても、批判的に引用されることもありますし、また、研究者が多い分野の論文は凡庸なものであっても引用回数が多くなる傾向にあります。 逆に、研究者がごくわずかな分野の場合、どんなに優れた論文を書いてもそんなに引用されることはありません。 それなのに、私の業界では、まるでインパクト・ファクターが高いことが優れた研究者の証であるかのような誤解がまかり通っています。 インパクト・ファクターの欠点を補完する概念として、ベンチ・マークというものがあります。 引用された回数のうち、どのような位置づけで引用されたかを数値化したもので、インパクト・ファクターとベンチ・マークを突き合わせて、初めてその論文の優劣を、ある程度判断することができると...
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