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文学

秋思

今日も見事な秋晴れでした。 しかし私の心はどこか曇りがち。 三連休の最後だからでしょうか。 曇りがちの心を奮い立たせようとして、午後、近所を散歩しました。 昼までは風がなかったのに、午後になると冷たい風が吹き始めました。 つめたきは 風にありけり わがこころ 白布のごとく 吹かれたるかな    風を頬に受けて歩いていると、若山牧水のこんな歌が知らず知らずのうちに心に浮かびました。 私の心もまた、冷たい風に吹き飛ばされそうな気分になりました。 また、同じ歌人の、 骨と肉(み)の すきをぬすみて 浸みもいる この秋の風 しじに吹くかな という歌が続いて口をついて出ました。 白楽天の「陵園妾」でしたか、春愁秋思 という詩句があったように記憶しています。  辞書には、  春の日にふと感じる物悲しさと、秋にふと感じる寂しい思い。よい気候のときに、なんとなく気がふさぐこと。また、いつも心のどこかに悲しみや悩みがあること。  と、ありました。 人間にとって過ごしやすいはずの春や秋に、物悲しさや寂しい思いを強くするのはなぜでしょうね。 私は子どもの頃から、春愁は強く感じ、秋思はあまり感じませんでした。...
社会・政治

移民と子宝

このところテレビをつけても新聞を開いても衆議院選挙の話ばかり。 争点を見ると、消費税増税だとか年金だとか、金が無いということに起因することばかり。 日本国中金が無いの大合唱で、わが家の家計もじりじりと苦しくなっています。 これは要するに、人口問題に起因します。 少子高齢化が急激に進行中なため、お金を納める能力を持った現役世代が減り、給付を受ける高齢者が激増していることによるものでしょう。 国民の年齢構成比が激変し、しかし社会制度はそれに追いついていないからだと思われます。 しかしそうは言っても、結婚や出産は極めて個人的な事柄で、帝国主義時代のように国家が産めよ殖やせよと旗を振ることはできません。 若者にしたって、できれば長い期間気楽な独身生活を謳歌したいと思うのは当然で、まして親元に暮らして給料が全額小遣いになる者にとっては、まさしく結婚は墓場と感じるでしょう。 結婚というもの、一組の男女がなるべく離婚せずに添い遂げるように制度設計がなされており、結婚するより離婚するほうが多大なエネルギーを要します。 要するに互いの首に縄をかけ、夫婦が相互に束縛しあうという、いやらしい制度なのですね。...
散歩・旅行

銀杏並木

今日は昨日とうって変わって秋晴れに恵まれました。 そこで、晩秋の散歩としゃれこみました。 最近、渋谷駅東口の東急文化会館が取り壊され、ヒカリエというショッピング・ビルに生まれ変わり、しかもJRと、なぜか地下鉄なのに地上3階にホームがある銀座線、それに東横線を結ぶ巨大な陸橋で結ばれ、渋谷の人の流れが変わったという話を聞いて、久方ぶりに渋谷に出かけました。 渋谷駅と東京メトロ表参道駅は私が通っていた大学の最寄り駅で、少々土地勘があります。 もっとも、人混みを嫌う私はよほどの理由が無い限り渋谷駅を利用することはなく、いつも表参道駅を利用していました。 それでも時折学校帰りに渋谷駅東口の東急文化会館で映画を観たりしましたから、興味をそそられたというわけです。 昭和の香りが漂っていた東急文化会館跡地には、巨大で小奇麗な建物が建ち、多くの人が買い物や食事を楽しんでいました。 109などがあり、渋谷の象徴であるハチ公口のスクランブル交差点のあたりとは客層が大きく異なり、東口及びヒカリエは大人の町の風格を醸し出し、なかなか居心地の良い所でした。 最近は外国人観光客がスクランブル交差点の雑踏を眺めるため...
社会・政治

Japan Self-Defense Forces?

衆議院選挙が近づいたせいで、ニュース番組をつけると各党の幹事長などを呼んで色々と質問する場面を多く目にするようになりました。 今回、国会に議席を持つ党だけでも10を超える政党が乱立しているとあって、ニュース番組も混乱気味で、やかましいことこの上ありません。 あんなにずらりと自己主張が強い政治家が並んだのでは、まともに話ができないのは当然のことでしょう。 争点といわれているのは脱原発だとかTPPだとか消費税だとか言われていますが、結局のところ、失政を繰り返した民主党政権の後釜をどうするのか、という、総理大臣を選ぶ選挙なのだと思います。 自公が過半数を取れば、次は当然第二次安倍内閣ということになりましょう。 選挙が近づいただけで株価が上がり、円が安くなったということで、安倍自民党総裁はもう勝った気分でいるようです。 そして、お得意の改憲論。 自衛隊を国防軍に変えるのだとか。  なんだか馬鹿馬鹿しい話です。 国防軍に変えようが国軍に変えようが、たいしたことではありません。 自衛隊はとうの昔に世界有数の強力な軍隊になっていますから。 数年前のデータでは、自衛隊は予算規模で世界第5位の巨大さを誇...
映画

ザ・ダーク

午後のひと時、DVD鑑賞を楽しみました。 ホラーと銘打っていましたが、内容はダーク・ファンタジーと言うべき「ザ・ダーク」です。 ニューヨークで暮らす思春期の娘、サラと母親。 父親は絵を描いたり彫刻を造ったりする芸術家で、独り、ウェールズの孤島の古い家で暮らしています。 母娘2人の生活に行き詰まり、2人は父親の元に身を寄せます。 家は海辺にあり、その上にはいわくつきの崖が。 50年前、ウェールズの土俗宗教を元とする宗教を信じる信者たちが、教祖に唆されるままに大量に投身自殺したのです。 ある日、サラは海辺で遊んでいて行方不明に。 するとそれと入れ替わるように、サラと同じ年頃の少女が現れます。 ウェールズの古い民話に、人を海にさらう魔女がいて、溺れ死んだ者を生き返らせるには替わりに別の者を差し出さなければならない、というものがあって、これが全編を通じた基調になっています。 それでまた、現われた少女というのが、可愛い顔して極悪なのですよねぇ。 儀式によって死んだ幼い息子を蘇らせたら、悪魔のように邪悪な存在として生き返った「ペット・セメタリー」を彷彿とさせます。  このあたりから、なんでもありの...
文学

喪中葉書

今日は寒いうえに冷たい雨が降り続いています。 先週注文した喪中葉書ができたので、家に閉じこもって喪中葉書の宛名印刷をしています。 といっても、わが家の年賀状は10年も前から筆王で作っていますので、そこに保存されている宛名をただ印字するだけ。 簡単なものです。 例年この時期になると、必ず何枚か喪中の葉書を受け取ります。 多くは友人や同僚の親が亡くなった、というもの。 年齢のせいもあり、ここ数年、親を亡くしたという喪中葉書を受け取る枚数が増えてきています。 それがとうとう、今年は出す側になってしまいました。 そう思ってみると、この冷たい雨が涙雨に思えてくるから不思議です。 人間、生まれるまでは今生では影も形もありませんが、ひとたび生まれれば、約80年、飯を食っては糞をひねり、仕事と称する雑事にかまけ、気がついたら骨になって冷たい石の下。 しかし生まれる前と決定的に違うのは、骨ばかりは何万年も残ること。 化石になってしまえば、人間の時間感覚ではほぼ永久的にその人が生きた証が残ることになります。 死んだら生まれる前と同じになるだけで、地獄も極楽もあるものか、という人がいます。 あの世があるかな...
社会・政治

核武装シュミレーション

日本維新の会の石原慎太郎代表が講演で、「核を持っていない国の発言力は圧倒的にない。核兵器に関するシミュレーションくらい日本はやったらいい」などと述べたそうですね。 物騒な発言です。 わが国ではここ5年ばかり、政治家が核武装の必要性を説く姿をときおり見かけるようになりました。 古くは1970年代初頭に秘密裏に核武装計画を立案し、当時の西ドイツに一緒に核武装しませんか、と持ちかけたことが最近明らかになりました。 当時の西ドイツ政府はたいへん衝撃を受けたそうです。 核拡散防止条約というのがあって、わが国も批准しています。 つまり、すでに核兵器を持っている国に廃絶を迫ることはできないが、せめて今核武装していない国が核武装を目指すことは止めようという主旨かと思われます。 これは考えようによってはずいぶん傲慢な発想です。  うちらは昔から持ってるからいいんだもん、でもこれから持とうとするのは駄目だよ、というわけで、公平性に欠けると言わざるを得ません。 私はわが国は核武装を目指すべきではないと思っています。 世界中から非難されますし、同盟国との関係性も悪化するでしょう。 世界はどこよりもわが国の核武...
映画

ボレロ

1928年11月22日、パリでラヴェルの「ボレロ」が初演されました。 「ボレロ」といえば、私が強烈な印象をもって思い出すのは、「愛と哀しみのボレロ」ですねぇ。 中学生の頃初めて観て、非常に感銘を受け、その後何度もビデオで観ています。 1930年代から1960年代にかけて、パリ、モスクワ、ニューヨーク、ベルリンに住む4つの家族の物語が、それぞれとは関係なく、同時並行で進められます。 第二次世界大戦を経て冷戦時代に突入。 それぞれの家族は時代の波に翻弄されます。 ソヴィエトからの亡命を試みる者、ただ淡々と日をおくる者、人間精神の運動は様々な方向に向かい、その欲望、野心、日々のいざこざなどが、人間精神の偉大さを印象付けます。 そしてラスト、パリの広場で「ボレロ」の演奏会が開かれます。 4つの家族は、互いを見知らぬまま、ダンサーとして、司会者として、歌手として、観衆として、そこに集うのです。 4つの家族は最後まで交わることはありません。 ただラストのボレロで、一体となって偉大な芸術をともにするのです。 たいへん長い映画で見どころ満載なのですが、簡単に紹介すると以上のようになります。 中年になっ...
社会・政治

さよなら、鳩

元総理の友愛の鳩、今度の衆議院議員選挙への出馬を断念すると発表しましたね。 自民党はけっこう有力な対抗馬を立てていましたから、落選して恥の上塗りをするより良かったのではないでしょうか。 民主党のオーナーを気取り、民主党最初の総理大臣に就任しました。 彼の首相時代は思い出すのもおぞましい、嫌なことがたくさんありました。 まずは普天間基地の移設問題。 自民党が16年もかけて米国及び沖縄と合意したものを、いともあっさりひっくり返し、何カ月も迷走した後、結局最初の自民党案にもどり、しかしその時には沖縄が不信感の塊になり、決着がつくことなく今にいたっています。 さらに東アジア共同体構想。 米国を抜いて共同体を作ろうとは、大東亜共栄圏ですか。 オバマ大統領から毛嫌いされているのが見え見えでした。 経済政策もあって無きがごとし。 次の菅元総理もひどかったですねぇ。 前の二人があんまりひどくてまともに見える野田総理。 しかし時すでに遅し。 国民の心はすっかり民主党から離れてしまいました。 今度の選挙でどれだけ議席を減らすか見物です。にほんブログ村 政治 ブログランキングへ
仕事

昼休み

なんだか今日は朝から慌ただしくて、午前中だけで疲労してしまいました。 それなのに時間がとれないとかで、12時20分から打合せ。 今、慌てて昼飯を食っています。 職場で唯一の楽しみである昼寝が楽しめないではありませんか。 勤務時間中はいくら忙しくても働けますが、休み時間に働くのは嫌ですねぇ。
文学

嘘八百

小説とか物語というものは、基本的には嘘八百を並べ立てるもの。 古来、わが国の文芸は和歌を最高の物として、物語を一段低く見る傾向があります。 「源氏物語」の作者、紫式部は嘘八百を並べ立て、世人を惑わせた罪により地獄に落ちた、という伝承が残っています。 能に「源氏供養」という曲があり、地獄に落ちた紫式部を供養する内容になっています。 一方、男癖が悪いと評判だった和泉式部は和歌によって身を立てたため、極楽往生を遂げたとされています。 地獄に堕ちた方である紫式部は「紫式部日記」に、 和泉はけしからぬかたこそあれ(和泉式部は感心できない人間である) と書いてライバル心をむき出しにしています。 また、同時代人の清少納言に対しては、 清少納言こそ、したり顔にいみじう侍りける人。 さばかり賢しだち漢字書き散らして侍るほども、よく見れば、まだいと耐えぬこと多かり。(清少納言こそは、高慢きちな顔をして実に大変な人。少しばかり利口で漢学の才能を書きを散らしているけれど、よく見ると、十分ではない点が多い) などと、悪口を書き散らしています。 同じ文芸の世界で活躍するタイプの違う才女に対する嫉妬でしょうねぇ。 ...
思想・学問

中年の猿

京都大学霊長類研究所は、チンパンジーの幸福度は中年にあたる30歳前後が最も低い、という研究成果を発表しました。 社交性や運動の活発さなどから類推したようです。 人間は40代が最も幸福度が低いとされています。 これまでは、40代は仕事では責任ある地位に就きながら現場仕事もこなさなければならないしんどい世代で、さらに住宅ローンや子どもの教育費などで経済的にも苦しく、さらには老いた親の介護なども重なるために幸福度が下がると考えられてきました。 しかしそういった社会的重圧が無いはずのチンパンジーも中年期に幸福度が下がると言うことになると、霊長類というものは中年期に幸福度が下がるようにプログラミングされているのではないか、という仮説が成り立ちます。 そうすると、言わば更年期障害みたいなもので、避けがたい幸福感の低下ということになるんでしょうか。 中年の私にはなんだか絶望的な研究結果ですねぇ。 でも逆に考えれば、40代を底にして、また幸福感が上がってくるということですから、長生きすることへの希望が湧いてきますね。 しんどい時は静かに、じっと堪えて嵐が過ぎ去るのを待つしかありません。 もっとも私は、...
社会・政治

支持率

12月16日(日)に投開票が決まった衆議院選挙。 かつてないほど多数の小党が乱立し、政権与党の民主党は空白区を埋めることができなかったり、民主党を離党してあろうことか自民党から立候補する者がいたり、少々混乱気味です。 某報道機関の世論調査で現時点の、支持率が報道されていました。 結果は以下のとおりです。 1位 自民党      22.9% 2位 日本維新の会  22.4% 3位 民主党       14.8% 4位 公明党        3.8% 5位 みんなの党    3.4% 6位 国民の生活が第一2.6% 7位 共産党        2.3%  8位 社民党        1.0% 9位 大地         0.7%10位 改革         0.4%11位 減税日本      0.3%同位 国民新党       0.3%同位 みどりの風      0.3% まず目につくのが、日本維新の会の躍進ぶりですね。 1位の自民党をわずか0.5%差で猛追しています。 このまま行くと日本維新の会は第三極ではなく、第二極になってしまいますね。 いや、それどころか、一気に比較第一党となって、...
文学

木枯らし

昨日、首都圏には木枯らし一号が吹き荒れ、着飾った七五三の子どもたちも震えていました。 そして今朝、一気に一か月も季節が進んだような寒気が流れ込んでいます。 先週まではコートを着て出勤する人はまばらでしたが、今日は多くの人がコートを着てマフラーをし、手袋までして寒さをしのいでいました。 もう冬がきたのですかねぇ。 ちょっと早いような。 この時季いつも思うのは、女子高生の腿がにょっきりでている制服の、見ていられないようなしんどさです。 私は今の時期股引きを履いたうえに膝かけまでしており、腿の冷えは辛いだろうと心底思います。 最近ストッキングやタイツを履いた女子高生が増えてきて少し安心していますが、数年前は意地でも腿を出したまま、という生徒が大半でしたね。 流行りで体調を崩してはあまりにお気の毒というものです。 海に出て 木枯らし帰る ところなし   山口誓子の句です。 人を襲う冷たい木枯らしも海に出てしまえばもはや帰るところもない、ということで、木枯らしを人生の無常に重ね合わせているように感じられ、興趣は尽きません。 無常ということを思えば、あるいは十代の一時期、寒さに震えながら足をにょっ...
社会・政治

ガザ地区

パレスチナ自治区ガザでまたもやイスラエルとハマスが大規模な交戦状態に陥ったようです。 イスラエルは予備役の兵士7万人に動員をかける準備をしているとか。 イランに対しては核開発施設を空爆するとも伝えられます。 このままでは第5次中東戦争が勃発しそうな勢いです。 そうなるとわが国は第3次オイルショックになってしまうのでしょうか。 はた迷惑な話です。 もともとは大英帝国がアラブ諸国とユダヤ人に二枚舌を使ったことでイスラエルが建国され、その後中東で安定した平和が維持されたことはありません。 ユダヤ人はナチス・ドイツから激しい迫害を受けましたが、パレスチナの民がテレビのインタビューで、「ヒトラーは正しいことをやった。ただし、それをやり遂げることができなかった」と発言していて驚いた記憶があります。 戦後、わが国でも、また世界の多くの国でもヒトラーは悪の権化のように扱われていますから。 しかし、立場が変われば見方も変わり、イスラエルと厳しく対立し、イスラエルから迫害を受けてきたパレスチナ人から見れば、ユダヤ人絶滅を目指したヒトラーは英雄なのでしょう。 生死をかけて戦いを望む者などいないはずなのに、国...
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