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文学

瘴気

この週末は冴えない感じでした。 家でごろごろ。 早くも春の瘴気に当てられているようです。 遠白く 空は曇れりひそやかに 山椒の葉の かをり来る昼    窪田空穂 はるか遠くまで曇っている空、どこからともなく山椒の香が漂っている、という感じでしょうか。 私はこの和歌に瘴気を感じます。 どこか不気味な感じがします。 瘴気とは、平たく言えば悪い気配。 その昔は伝染病などを指す意味もあったとか。 でも私が使う瘴気は、まさに悪い気配とでも言うしかないもので、実体がありません。 私には、春には瘴気が濃厚になるように感じられてならないのです。 昔から、春愁とか春恨とか、そういう気配に当てられてわけもなく憂鬱になる感情を表す言葉が存在したところを見ると、時代と地域を問わず、春とは憂鬱なもののようです。 早く桜が咲いて、狂気のように散ってしまえば、春の瘴気は桜とともに去っていくような気がします。 早く桜の便りを聞きたいですねぇ。窪田空穂歌集 (岩波文庫)大岡 信岩波書店窪田空穂歌文集 (講談社文芸文庫)高野 公彦講談社にほんブログ村本・書籍 ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック...
社会・政治

小中学生の留年?

橋下大阪市長が基礎学力低下防止のため、小中学生への留年制度を検討するよう指示した、とのことです。 これは国政レベルの話で、一地方自治体が決められる問題ではありません。 しかし、道州制だとか大阪都だとか、大阪市長や大阪府知事のレベルではどうにもできない話ばかりしてきた人ですから、驚くには値しません。 いずれ自分が総理大臣になって、独裁体制を作るための布石なのでしょう。 私は大阪維新の会なるものの存在自体に、どこか居心地の悪さを感じます。 また、大阪維新の会の人気にあやかろうとする人々にも。 もし彼らに権力を与えれば、日本をミス・リードする予感を感じます。 それはさておき。 小中学生の留年。 ゆとり教育のせいで大学は、高校はおろか中学レベルの補習を行わざるを得ない状況になっています。 いわゆる名門校ですら。 それはゆとり教育が終ったことで改善されるでしょうが、いきなり小中学生の留年とは。 問題はどのあたりで線引きするか、ですが、世の中には勉強がどうしても苦手、という子がいて、そういう子に一定レベルに達するまで義務教育を修了させない、となると、20歳や30歳の小学生というものが、冗談抜きで生...
映画

アンチェインド

天気も良いというのに、朝っぱらからグロいホラーを楽しみました。 「アンチェインド」です。 ある高校生に突然送られてきたチェーン・メール。 そこにはこのメールを24時間以内に5人に転送しないと死ぬ、と書かれています。 昔の不幸の手紙のメール版ですね。 で、くだらないチェーン・メールだと削除したり放置したりすると、実際に殺害されてしまいます。 チェーン・メールだから凶器もチェーン。 駄洒落か、と笑わせます。 しかし殺害シーンはなかなか迫力です。 顔にチェーンが食い込んでぐちゃぐちゃになったり。 両足をチェーンで縛って別々の車につなぎ、体を裂いちゃったり。 しかもそれが同じ時間に出勤する両親のそれぞれの車で、両親はそれと気づかぬうちに娘を殺す羽目になったり。 犯行はアンチ・テクノロジーの過激なカルト集団だったというオチは平凡ですが、見せる力はなかなかのものです。 もしかしたら高度情報化社会への警鐘みたいな意味もあったのかもしれませんが、それはあまり感じませんでした。 むしろ便利な道具を厭う気持ちの狭量さが強調されているような。  まずまずの作品だったのではないでしょうか。UNCHAINED ...
精神障害

診察

今日の夕方、三週間ぶりの診察がありました。 いつもは二週間おきなのですが、主治医が学会に出席するため、間が空きました。 父が亡くなって、初めての診察です。 食欲減退、早朝覚醒などの症状が父の死後現われていることと、私は対象外ながら人事異動で人が入れ替わることが不安だと訴えました。 そして抗不安薬のワイパックスを増やして欲しい、と。 主治医はじっくり話を聞き、大切な人を亡くした場合悲嘆にくれるのは精神病の症状ではないが、それがあまりに長引いた場合、精神障害が影響していることが考えられるが、職場にはきちんと出勤できていることから考えて薬の増量には慎重でしたが、落ち着くまでしばらくの期間という条件付で、頓服だったワイパックスを一日三回毎食後、という処方に変更になりました。 一回が1ミリなので、三回飲むとワイパックスとしては最大値の3ミリになるとのことでした。 それでも、私はうれしく感じました。 一時的にもせよ、ワイパックスを飲むとゆるく効いて、感情が穏やかになりますから。 来月下旬には49日の法要があります。 それが済めば父は成仏するはずですから、きっと私の精神状態も安定するでしょう。 焦ら...
映画

ファイナル・デッドブリッジ

午前中のひと時、DVD鑑賞を楽しみました。 「ファイナル・デッドブリッジ」です。 週末、ある会社が社員を集めてバスで研修旅行に出かけます。 途中、補修工事中の橋を渡ることになります。 指示に従って徐行する運転手。 居眠りをしていたサムがとんでもない夢を見ます。 橋が崩落し、大勢が犠牲になる夢です。 サムは目を覚ますと、大声で全員バスから降りて対岸に逃げろ、と叫ぶと、自らバスを降ります。 彼を連れ戻そうとバスから降りてくる同僚たち。 しかし現実は夢のとおりになります。 結局、サムを信じてバスから降りた者と彼を連れ戻そうとしてバスから降りた8人だけが助かります。 事故の直後、体操選手でもあった同僚が体操の練習中に事故死。 その後次々と事故で生き残った8人が亡くなっていきます。 不審に思うサムたち。 そこで全ての現場に立ち会った検視官が不思議なことを言います。 「死神はだまされることが嫌いだ。お前たち8人はあの橋で死ぬ運命だった。死神が狂ってしまった運命の歯車を戻そうとしている。生き残りたければ誰かを殺して死神に差し出し、殺したやつの余命をもらうしかない」 と。 検視官の言葉を信じて殺人を犯...
社会・政治

日本国憲法96条

年度末ですねぇ。 今の部署は年度末だからと言ってどうということもありませんが、私が長く勤務した契約事務は、年度末は殺人的な忙しさでした。 いつも虚しく思っていましたね。 予算の単年度主義が日本国憲法に明記されているため、何が何でも予算を遣い切ろうと、無理やり様々な契約を結ぶのです。 繰り越すなり国庫に返納するなりできれば、無駄な仕事に四苦八苦せずとも済んだでしょうに。 繰越が認められているのは、年度をまたがる大規模工事など、特例だけでした。 憲法改正というとすぐに9条を連想してしまうのは、わが国にとって不幸なことですね。 9条はそのままにしておくとしても、手直しすべきところはたくさんあります。 とくに近年、情報化の波が押し寄せていますので、知的財産や情報管理などは、憲法に記載されていませんから、対応できません。 予算の単年度主義にしてもそうですね。 私が特に改正の必要性を感じるのは、憲法96条です。第九十六条    この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の...
文学

春の雨

今日は朝から雨。 予報では寒くなると言っていましたが、そこは春。 それほどではありません。  春雨や ものがたりゆく 簑と傘    与謝蕪村 春雨のなかをおしゃべりしながら蓑の人と傘の人が歩いているのですね。 二人は恋人同士でしょうか。 あるいは友人。 春雨という言葉と合わせると、何であれ、なんとなく色っぽく感じられるから不思議です。  春雨や いさよふ月の 海半(なかば)   与謝蕪村 これはまた幻想的な句ですねぇ。 春雨のなか、出そうでなかなか出ない月が海に映えているというわけです。 月を出しちゃって、しかもこういう風に詠まれると、もうぐうの音も出ません。 お彼岸のお中日も過ぎて、確実に陽が伸び、暖かくなってきています。 この時季、何がどうということもありませんが、気が焦る感じがします。 何か新しいことをしなければいけないかのような。 あるいは悪習を止めなければいけないかのような。 こういう感覚は正月にもありますが、春にはひどい瘴気が漂うせいか、それが激しいような気がします。 動物の発情期にあたるからでしょうか。 動物はこの時季を逃しては自分の子孫を残せないのですから、それは焦るで...
社会・政治

本当ですか? 中国女子高生遺棄事件

衝撃的なニュースが飛び込んできました。 中国安徽省亳州市で、女子高生が暴漢に襲われ、倒れていたところ、通報を受けた警察はホーム・レスの行き倒れと判断、住民のまだ息をしている、という声を無視して火葬場に運ぶよう手配したというのです。 しかし幸運なことに、運転手が火葬場まで運ぶのは面倒だと、途中で遺棄してしまったため、翌日発見され、頭蓋骨を粉砕骨折しながらも一命を取り留めたそうです。 日本では考えられないことですねぇ。 まず、ホームレスだとしても、不審死の疑いがあれば解剖するでしょうし、その途中で生きていることに気付けば治療するでしょう。 死んでいても、警察は捜査するでしょうから重要な証拠である遺体をいきなり火葬場に運ぶなんてありえません。 大体生きているか死んでいるか微妙な場合はとりあえず病院に運ぶのが常識というもの。 中国警察の上層部はことの詳細を調べて必要な場合には関係者を処分すると言っていますが、なんと人の命が軽いんでしょうね。 ポルノ販売も死刑、麻薬所持も死刑、という国ですから、ホームレスだか女子高生がかが行き倒れていても、命を救おうなんて思わないんでしょうねぇ。 怖ろしい国です...
社会・政治

フランスのアルカイダ

フランス南部のユダヤ人学校で銃を乱射して児童3人と教師1人を殺害、別件でフランス軍兵士3人を殺害したとされるメラ容疑者、フランス警察の特殊部隊に殺害されましたね。 立て籠もりは30時間以上におよび、フランス警察は投降するよう説得を続けましたが、しびれを切らした模様です。 犯人はアルカイダのメンバーを自称しており、それが真であれ嘘であれ、アルカイダは彼を殉教者に仕立て上げるでしょう。 フランスはイスラム圏から多くの移民を受け入れており、これが社会の不安定要因になっていることは間違いありません。 イスラム教徒がすべて過激なわけではありません。 しかし、他の大宗教に比較してイスラム教徒に過激な者が多いことは確かなことに感じます。 イスラム教の創始者、ムハンマドは、「人を殺すのは悪い。しかし、アッラーの神を信じないことはもっと悪い」と言って宗教戦争を戦いました。 バドル、ウフド、ハンダクの三つの戦いですね。 キリスト教にしても仏教にしても、宗教戦争はありましたが、教祖自らが軍を率いて戦ったことはないですね。 でもこれ、大きな違いではないかと思います。 教祖が没した後、信者が勝手に戦争を始めるの...
仕事

人事

今日、4月1日付けの人事異動の内示がありました。  もちろん、私は関係ありません。 それにしても、若くして昇任する人、あいつとだけは一緒に働きたくなかったと言って嘆く人、悲喜こもごもです。 毎年のことですが。 誰が見ても順当な適材適所の人事があったかと思うと、あっと驚く不思議な人事があったりして、面白いものですねぇ。 長く患ったために、また、トップともめ事を起こしたため、今の職階としては人並み外れた高齢者になってしまいました。 でももう、今の私にはどうでも良いことです。 一日我慢して座っていればお給料がもらえるのですから。
文学

梅一輪

今日は暖かいですねぇ。 梅は今が見ごろ。  梅一輪 一輪ごとの あたたかさ     服部嵐雪 芭蕉の高弟、服部嵐雪は梅が一輪咲くごとに暖かくなる春の様を、見事に句にしました。 そして梅が散り、桜が舞う頃には、コート要らずの春がきます。 私は毎年近所の公園で花見をします。 正月と花見だけは、昼酒を自らに許しています。 でも今はまだ、梅を存分に楽しみましょう。 千葉の地酒に、梅一輪というのがあります。 私はこれを好んで飲んでいます。 わりあいと安価で飲みやすい、気取ったところの無い良い酒です。 桜には酒が付き物なのに、梅を観て飲もうという気が起きないのはなぜでしょうねぇ。 寒すぎるのかな? それとも梅のたたずまいが、アルコールを拒絶しているんでしょうか。 もっとも酒好きの私は、花も月も雪も、何もなくても、楽しく飲んで酔いを楽しむ無粋なやつなんですけどねぇ。 蕉門名家句選〈上〉 (岩波文庫)堀切 実岩波書店蕉門名家句選〈下〉 (岩波文庫)堀切 実岩波書店梅一輪 上撰 純米酒 1800ml 九十九里の地酒 【千葉県】【ギフト対応可】梅一輪酒造株式会社梅一輪酒造株式会社梅一輪 特撰 吟醸辛口 1...
その他

ブラック・ホーク・ダウン

昨夜はリドリー・スコット監督の戦争映画「ブラック・ホーク・ダウン」を鑑賞しました。 2時間半の大作です。 1990年代前半、国連平和維持軍の一員としてソマリアに駐留する米軍部隊。 ある時、ソマリアの独裁者、アイディード将軍の側近が密かに会合を開くという情報を得て、米特殊部隊は側近たちを逮捕すべく、巨大な最新鋭戦闘ヘリ、ブラック・ホークで会合場所に乗り込みます。 しかしアイディード将軍が支配する地域であったため、首都の住民たちが民兵となって米特殊部隊を圧倒的な数で襲います。 ブラック・ホークは2機が撃墜されてしまいます。 車両部隊も民兵たちによって基地への帰還を阻まれます。 最新鋭の圧倒的な兵力を持っているはずの米特殊部隊は総崩れ。 米軍の司令官はパキスタンをはじめとする他国の国連平和維持軍に応援を求めますが、米特殊部隊の作戦を知らされていなかった他国の軍は、援軍を整えるのに数時間を要してしまいます。 予定では1時間程度で終了するはずだった側近逮捕の作戦が、街中を巻き込んだ大市街戦となり、一昼夜激しい戦闘が続きます。 米軍最大の失敗した作戦です。 これによってソマリア民兵1,000人余り...
文学

悪の華

近代詩の父とも称されるボードレール。 しかし生前はあまり認められず、世をすねたような詩も数多くあります。 生前唯一発表された「悪の華」は公序良俗に反するとして摘発され、罰金刑に処せられたりしています。 亡父の莫大な遺産を派手に散財し、準禁治産者にされてしまったとか。 後のヴェルレーヌやランボーに影響を与えたことでも有名ですね。 ボードレールです。 「悪の華」から、一篇。 「敵」と題されています。    我が青春は陰惨なる嵐に似たり    時に一筋の光明なきにあらずも    すさまじき雷雨吹き荒れ    ひとつの果実とて実を結ぶことなし    いまや実りの季節というに    鋤と鍬とで 洪水に浸った土地を    あらたに耕しなおさねばならぬ    墓穴のようなこの土地を    我が夢に見る新しき花々が    砂浜の如く不毛なこの地に    実を結ぶことなどあるだろうか    苦しや! 時が命を食いつぶす    我らの心臓をかじる隠れた敵が    血を嘗め尽くして肥え太るのだ ここで敵とは、時間と解するのが一般的なようです。 時間が若さを奪い、得られたであろう名誉や富を奪ったというのですか...
文学

美少年

昨日NHK-BSの歌舞伎の番組を観ていて、義経が見目麗しい美少年として描かれるようになったのは江戸時代からだと知りました。 たしかに、中尊寺に伝わる義経の肖像は、なんだかやせた髭面のおっさんです。  中尊寺に伝わる源義経公像です。 お世辞にも見目麗しいとは言えません。 それが江戸時代になると、途端に変ります。  歌川重清の浮世絵です。 こちらは陰間のような色気を漂わせていますね。 わが国では少年愛は、女色とならんで大人の男の当たり前の嗜みでした。 団鬼六の小説に、「美少年」という佳作があります。 団鬼六の小説は一般的な意味での官能小説とは一線を画しているものと思われます。 濃厚な性描写は少なく、心理描写などが巧みに描かれます。 「美少年」は、団鬼六の自伝的な作品で、学生時代、日本舞踊の有名な家で育った少年がいわゆる同性愛者で、団鬼六に惚れてしまい、色々と鎌をかけてきますが、団鬼六はあくまでも男同士の友人として接します。 そんな時、番長のような両性愛者の男子学生が、美少年を浚って縛り付け、女子学生2人を交えて美少年を犯し、美少年を縛ったまま、女子学生たちと乱交を楽しみます。 そんなことが...
社会・政治

国防

今朝の新聞によると、日本国民の91%が自衛隊に好印象を持っているそうです。 一方、戦争が起きたら国のために戦うか、との問いに、はい、と答えたのはわずか15%だそうです。 これは先進国中断トツで低く、下から2番目のドイツですら、30%は超えているそうです。 まずい傾向ですねぇ。 侵略されたら国を挙げて戦わなければいけないのに。 自衛隊と米軍だけで足りるんでしょうか。 そもそも米軍は、日本のために米兵の血を流すでしょうか。 米兵の親や家族からしてみれば、日本のためになんか命を落として欲しくないというのが本音だろうと推測します。 であるならば、第一義的には、日本の国防は日本人が担うのが当然で、そのためには戦争を毛嫌いするような今の教育を捨てる必要があります。 自国の危機に際しては、自ら望んで戦場に赴く覚悟が必要ですね。 それらの覚悟があってこそ、真の愛国者が生まれるものと信じます。 まぁ私は裸足で逃げ出してしまうかもしれませんが。にほんブログ村政治 ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
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