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文学

しつこい

ここ数日の寒さは馬鹿げているほどしつこいですね。 朝は氷点下まで下がり、公園や空き地は霜がおりて真っ白です。 大寒から立春までが一番寒いとは言いますが、今年は異常です。 しかも職場はウォームビズ。 暖房が弱めです。  私はフリースを着て股引きをはき、さらに膝かけをして仕事にあたっています。 廊下に出ればまた底冷えがして、トイレに行くのも喫煙所に行くのも、事務連絡のために他の課に行くのも億劫です。 冬枯れの 森の朽ち葉の 霜の上に 落ちたる月の 影の寒けさ  「新古今和歌集」に所収の藤原清輔の歌です。 寒いでしょうにずいぶん観察が細かいですね。 文学者というより自然科学者のような目で冬の寒さを観察しています。 寒さを盛り上げる、震え上がるような寒々しい和歌ですね。 この時季にこの歌を持ちだすあたり、私もやけくそ気味と見えます。 こう寒くちゃ、やれません。 しかし春はもうすぐそこ。 勢いを増した陽射しが、それを感じさせます。 春というのは憂鬱な季節ですが、寒いのもそろそろ限界です。新古今和歌集〈上〉 (角川ソフィア文庫)久保田 淳角川学芸出版新古今和歌集〈下〉 (角川ソフィア文庫)久保田 ...
思想・学問

忘れられた日本人

今日は異端の民俗学者、宮本常一の忌日です。 1981年、75歳で亡くなりました。 漂流民や被差別民を主なフィールドとし、柳田民俗学の一派からは無視され続けていましたが、晩年、やっと世に認められるようになりました。 私にとって印象深いのは、「忘れられた日本人」ですねぇ。 名著だと思います。忘れられた日本人 (岩波文庫)宮本 常一岩波書店 昭和14年から日本各地の老人に聞き取り調査をし、様々な職業、身分の人々の生活を生々しく再現し、政治家や文化人などの華やかなものばかりになりがちな歴史の裏に潜む民衆のたくましさを活写して見事でした。 私がとくに印象に残ったのは「土佐源氏」。 馬を引いて荷物を運ぶ馬子という仕事をしていた男が、行く先々で大店や庄屋の奥様と不倫。 それがまた、荒れ果てた神社のお堂で逢引きしたり、森の中で青姦に及んだり、田舎のことで連れ込みなんかなくて、事を行う場所に苦労していたようです。 妻子を捨てて馬の世話と女を可愛がることだけに生きた男の記録です。 そんなことをして50歳を過ぎ、男は失明して何十年ぶりかで妻の元に帰ってきます。 妻は優しく迎え、もう仕事ができないということで...
社会・政治

離島

新聞報道によると、わが国政府が日本の排他的経済水域(EEZ)内にありながら名称の無かった島39に名前をつけることとし、その名称が内定したそうです。 今まで名前が無かったということは、島というより岩みたいなものなのでしょうね。 上の海図をご覧いただけばわかるとおり、水かぶり岩だのトド島だの、冗談みたいな名前が付けられた島もありますが、政府は地元漁師などに聞き取り調査を行い、実際に呼ばれている名前を付けるよう努めたようです。 このニュース、尖閣諸島の領有を主張する中国を激しく刺激するでしょうねぇ。 しかし日本の名前をつけるということは、わが国が領有していることを改めて明示する効果もあるので、いずれはやらなければならないことだったのでしょう。 今回命名した39の他にも、無数の小島があって、その数すらつかめていないそうで、今後政府はそれら小島の調査を本格化させるそうです。 こういう動きがあると、何か日本近海できな臭い動きがあるのかと勘繰ってしまいます。 日本政府もボンクラじゃないでしょうから、今まで手をつけなかったことをやるというには、それなりの理由があろうかと思います。 まして野田総理は前の...
映画

JIGSAW ザ・リアリティショー

欧州の様々な国を舞台に繰り広げられるホラー・シリーズ「JIGSAW」。 今日はロシア産の「ザ・リアリティショー」を鑑賞しました。 優勝すれば多額の賞金がもらえるテレビ番組に応募した若者たち。 車で森の中のかつてボーイ・スカウトのキャンプ場だった場所に連れて行かれます。 そこで正体不明の殺人鬼に次々に襲われるという話。 当たり外れの大きいこのシリーズ、今回は残念ながら外れだったようです。 まず、大した謎もないのに謎めかしている点、残酷シーンがやけに大人しい点、彼なる人物がどうやら悪魔を指しているらしく、耶蘇教を信じない者は白けてしまう点などなど。 ホラーとしてのツボを心得ていないような感じです。 でもまだこのシリーズで観ていない作品が6本もあります。 とことん付き合うしかないでしょう。JIGSAW ザ・リアリティショー アヌフィサ・チェーホフビデオメーカーにほんブログ村映画(オカルト・ホラー) ブログランキングへ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

日本海

先日米国バージニア州議会で、公立学校で使用する教科書に、日本海とともに韓国が主張する東海を併記する条例案がわずか1票差で否決されました。 韓国は激しいロビー活動を展開し、僅差まで迫ったようです。 日本海の呼称に関し、米国政府の立場は明快で、国際的に認知された日本海以外は認めない、というものですが、州によってはばらつきがあるものと思われます。 この件に関し、韓国は執拗かつ執念深いですが、不思議な気がします。 すでに国際的に認知されている地名を変更するというのは大変な労力を要する割には何の利益もありません。 それどころか、韓国は細かいことを気にする人々だ、と嘲笑されるのが落ちでしょう。 私自身は、東海でも日本海でも他国の人々がどう呼ぼうと興味はありません。 日本人が日本海と呼び続ければ良いだけの話です。 しかしそうすると、インド洋とかいうのも南アジアの国から文句が出そうなものですが、そんな阿呆くさいことは誰も言いません。 国際的に認知されているものを変更するために努力する韓国の担当者がかわいそうな気がします。 言わば不可能を可能にする努力というべきで、それが成ったからと言って、得られるのは...
精神障害

ジェイゾロフト

今日は2週間に一度の診察でした。 職場復帰して1年9ヶ月、安定していることに鑑み、減薬となりました。 最大100m飲んでいた抗うつ薬のジェイゾロフトですが、三ヶ月ごとに25mずつ減らしていって、このたびめでたくこの薬を切ることになりました。 これで今飲んでいる薬は、抗うつ薬としてリフレックスとドグマチール、気分安定剤としてリーマス、頓服の抗不安薬としてワイパックス、睡眠薬としてサイレースです。 症状がきついときはこれらに加えて統合失調症に使うセロクエル、レボトミン、それに過食嘔吐があったのでこれを抑えるデプロメールも飲んでいました。 それを思えば、ずいぶん薬が整理された感じがします。 体と財布への負担が減ってうれしいかぎりです。 この調子でいきたいものです。 自覚的には、ほとんど精神症状はなくなりました。 薬で抑えているだけかもしれませんが。  にほんブログ村人気ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
その他

血液検査

今日は三ヶ月に一度の内科での血液検査。 朝飯を抜いて、9時に血をとってきました。 これは主にコレステロールの値を見るため。 私は家族性の高コレステロールで、もう13年も前からコレステロールを下げる薬を飲んでいます。 当時は53キロしかない痩せっぽちでしたが、コレステロールだけは異常値だったのです。  その時内科医から言われた一言には驚きましたねぇ。「方親だけが高コレステロールだから良かったけど、両親とも、だったら20歳になる前に、一度も血液検査することなく突然死してるよ」 だそうです。 血管が詰まる病気が怖ろしいのは、糖尿病や癌などと違い、長く治療した果てに死があるのではなく、ある日突然倒れることでしょうねぇ。 何人もの先輩を、心筋梗塞や脳梗塞で喪っています。 でも考えようによっては、長患いせずに済むという利点もあります。 まだ死にたくは無いですが。 その後車検のため、ディーラーに車を持っていきました。 さらにその後、数日前から異音がして使えなかった浴室の換気扇の修理業者が来ました。 札に金が生えたように飛んでいく一日でした。 それも血液検査だとか車検だとか換気扇修理だとか、やむを得ざ...
映画

殺戮島

昨夜はロシアのサヴァイバル・アクション「殺戮島」を鑑賞しました。 近未来、世界から死刑制度がなくなり、一方凶悪犯罪は増える一方で、終身刑の囚人を収容しきれなくなります。 そこで実験的に島流しを始めます。 人が住まない北極圏の絶海の孤島に収容施設を建て、三ヶ月分の食料を置いて200人もの囚人を放置するのです。 建前は衛星で常に監視し、異常事態が起これば救援に来るし食料も届ける、ということになっていますが、そんなことは嘘っぱち。 やがて囚人は支配する側とされる側に分かれ、支配される側にゲームをさせて、ビリになった者を食うという方法で生き延びようとします。 しかし暴動が起きて恐怖の支配は終わり。 次にくるのは、混沌とした無法状態です。 なかなかに難しい映画です。 未来への警告とも、人間性への絶望とも、単なる残酷アクションにも見えます。 少し落ちてしまいました。殺戮島 ザ・バトルロワイアル コンスタンティン・ラヴロネンコ,インゲボルガ・ダクネイト,マラト・バシャロフ,トミー・タイニー・リスターアメイジングD.C.にほんブログ村映画 ブログランキングへ ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック...
思想・学問

1人カラオケ

昔「結婚できない男」というテレビドラマで、1人焼き肉や1人お好み焼きなど、一般的には大勢で食するような食事をあえてする男が話題になったことがありました。 高身長、イケメンの阿部寛がお金もあるのに一向にもてない変人を演じていて抜群に面白かったですねぇ。 近頃神田に、1人カラオケ専門店というのが営業を始めて、40代から50代の中年男性に人気を博しているそうです。 職場の宴会などで好きな曲を歌えば若い者には「知らなーい」などと言われ、無理に若目の曲を選んで豪沈したり、おじさんは苦労しているのですねぇ。 私は精神障害者となってから、一度もカラオケには行っていません。 1人カラオケなら、入るのも堂々と、歌うのも堂々と、精算も堂々と出来ると言う点が受けているんじゃないでしょうか。 でも私は行ってみたいとは思いませんね。 もう一生、職場の宴会でカラオケへ、という流れになっても、行かないと思いますから。 無駄なエネルギーを遣いたくないのですよねぇ。 病気をやって、できないことが増えたとは思いませんが、やりたくないこと、面倒くさいことは増えましたねぇ。 世の中で仕事と言われていること、仕事っぽいことは、...
文学

春へ

気温は冷えて、雪国では雪が猛威をふるっているというのに、陽ざしは狂的な凶暴さを秘めて、春の力が勃興してきているように感じられます。 立春は2月4日。 まだ一週間も先なのですねぇ。 春を待ち望む北国の方には申し訳ありませんが、私はもう少し、冷たく澄んだ冬が続いてほしいと思っています。 春は瘴気に満ちて荒々しく、変に気持ちが沈みますから。 雪ふれば 嶺の真榊(まさかき) うづもれて 月にみがける 天の香久山 「新古今和歌集」の藤原俊成の歌です。 見事な雪景色を詠んでいます。  でも私は、そのような見事な雪景色、見たことないんですよねぇ。 柄にもなく、バブルの頃スキーに出かけたりしましたが、スキー場の雪は言ってみれば土俵のようなもの。 雪景色を楽しむというのとは違っています。 東京にも毎年雪が降り、降った直後はきれいだなと思っても、すぐに茶色い汚い雪になってしまうのですよねぇ。 かといって、雪の北海道とか、雪の金沢や新潟にわざわざ雪景色を見に出かける気は起きませんねぇ。 おっくう過ぎます。 しかし時は残酷にすぎて、春愁の気が濃厚な季節が来るのですよねぇ。 キャデラックより 春愁の 令夫人 黛...
社会・政治

石原新党

新聞報道によれば、国民新党の亀井静香代表、たちあがれ日本の平沼赳夫代表、石原東京都知事が25日に会談し、3月に石原都知事を党首とする新党を立ち上げることで合意したとか。 この3人、鬼や妖怪にしか見えず、三者会談は会談というより怪談でしょうねぇ。 恐ろしや。 石原知事、そろそろ80歳に手が届こうかと言うお年。 近頃は判断力が鈍り、老害の感が漂います。 今でも石原都知事に絶大な人気があって、総理に相応しいと思っているとしたら、大きな認識違いですね。 20年前までは、総理に相応しい政治家で常に上位にランクしていましたが、近頃ではまったく耳にしません。  そろそろ引退して、潤沢な資産を背景に余生を楽しむ時だと思いますがねぇ。 まあ、最初はおじいちゃんたちが引っ張っていくんでしょうけど、10年くらいのうちに活きの良い青年政治家を育てて、若々しい政党に生まれ変わらないと、おじいちゃんたち、ばたばた倒れちゃいますよ。 政党名はずばり、老害党。 あるいは、よれよれ党。 まぁおふざけは止しにして、真正保守党あたりでしょうか。にほんブログ村 政治 ブログランキングへ の評価ボタンを押してランキングをチェッ...
社会・政治

変な事件が起こりましたねぇ。 犬が見知らぬ男に蹴られ、飼い主が怒って男を突き飛ばしたところ、男は頭を強打して死亡したそうです。 男71歳、飼い主64歳、いい年じゃありませんか。 それにしても、飛びかかってきたわけでもないのに、なんで犬を蹴っちゃったんでしょうね。 まずそれが不思議。 で、死ぬほど強く突き飛ばした飼い主、これも不思議。 不思議な人と不思議な人が、不幸な出会いをしちゃったということでしょうか。 お話に現れる犬というと、「フランダースの犬」とか「忠犬ハチ公」とか「南極物語」とか、割合人間によくなついて、人間に親和性を持ったものが多いような気がします。 これが狼になると、「赤ずきん」とか、急に怖ろしい怪物として描かれるのだから不思議なものです。 あ、そういえば、井上ひさしの「ドン松五郎の生活」という異色の物語もありました。 人間の言葉を理解し、ワープロで人間と会話する犬のドン松五郎が起こす大騒動です。 でも基本的に、犬は人間に従順ですね。 一方猫といえば、なんといっても「吾輩は猫である」でしょうねぇ。 勝手気まま、自分は人に飼われているなどとちっとも思わず、むしろ自分の家に勝手...
文学

文学と悪

昨夜、ジョルジュ・バタイユの「文学と悪」を読みました。 この作者にしてはわりあい分かりやすかったですね。 ブロンテ、ボードレール、ミシュレ、ブレイク、サド、プルースト、カフカ、ジュネの8人の作家を論じてエキサイティングです。 文学における悪とは何か、を追究します。 それは善を善として認めたうえで悪を志向しようとする嗜好、それは行動に対する文学の態度、神に対する悪魔の態度、大人に対する子供の態度としても捉えられる、とバタイユは論を進めます。 それには善悪を分ける倫理観が生まれていなければなりませんが、はるか古代、善悪が明瞭に分かれておらず、しかし本能的にこれは悪だというイメージだけがあった時、悪は強烈な魅力を放っていたと想像します。 「行動=神=大人」を断念することによって可能となる生き方・在り方、それが完全に正当化されることは、原理的には、生きているうちにはありえないことですが、正当化されえない生を自覚して生きること、これが文学における悪だと言うのです。 そうすると、大抵の文学者は子ども=悪で在り続けることになりますね。 これはかなりしんどいことです。 人間は自然に成長していくものです...
思想・学問

与える

東日本大震災以降、盛んに目にし、耳にするようになった言説に、勇気を与えたいだとか希望を与えたいだとかいう物言いがあります。 私はこれらの言い方に、非常に強い違和感を覚えます。 よく時代劇なんかで軍事力も財力も無い腐れ公家なんかが、権威だけを頼りに、「官位を与える」なんて言ってますね。 与えるという言葉は、上の者が下の者に何事かを恵んでやる、というニュアンスがあります。 しかるに、スポーツ選手が「試合で努力する姿を見せて勇気を与えたい」だとか、芸能人が「芸で希望を与えたい」だとか、ボランティアが「絆を与えたい」だとか言っているのは、大傲慢というべきものです。 某ボクシング選手などは、「勇気を与えれるようにしたい」などと発言して、言葉の誤用に加えてらを抜き、滑稽味を加える芸の細かさです。 それを言うなら、「希望を持ってほしい」とか言うべきでしょう。 言葉は変化していくものではありますが、意味があまりにも変ってしまっては、意思の疎通が困難になります。 こだわる、という言葉も年配者と若者の間では逆の使い方をしていますね。 本来の意味は、ある物事に執着してうじうじする、というような、悪いイメージ...
その他

カラオケ

先ほど騒々しいテレビ番組で、年代別の人気カラオケ曲のランキングを発表していました。 42歳の私は、当然40代以上のランキングに目がいきます。 10代、20代、30代と分けておいて、いきなり40代以上と大きくくくるのは、テレビ局みずからテレビの存在意義を貶める行為でしょうねぇ。 じつは若い者ほどインターネットやゲームに夢中でテレビを見ず、最もテレビ視聴時間が長いのは60代なんですから。 テレビは主婦や子ども、若者が見るものという常識は、完全に覆りました。 これはひとえに、安い制作費で視聴率が稼げる番組を作ろうとした、テレビ番組制作会社の怠慢のせいといえましょう。 これからさらに少子高齢化が進み、高齢者であってもパソコンやインターネット・ゲームに抵抗がない、という時代が来れば、テレビなんぞ滅びてしまうでしょう。 そしてあと10年もすれば、そういう時代がやってきます。 現在の50代後半の世代は、仕事上やむを得ずパソコンを覚え、パソコンになんの抵抗もなくなっていますから。 で、40代以上で最も歌われている曲は、サザンオールスターズの「いとしのエリー」だそうです。 この結果自体は順当だと思われま...
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