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映画

LOFT

昨夜は黒沢清監督の「LOFT」を鑑賞しました。 スランプのため、都会のマンションから森と沼に囲まれた田舎の洋館に引っ越した女流作家。 隣には某大学の研修所があります。 そこに、考古学者が千年前の若い女ミイラを保存しています。 ミイラは沼から上がったのですが、泥の特殊な成分が有機物を保存する作用があり、ミイラ化したのだそうです。 嘘か真か知りませんが、かつて日本の貴族階級の女性は美容法として泥を飲んだという設定になっています。 ネットで調べたら千年前の日本のことはわかりませんでしたが、現代のフランス女性も泥を飲んでいるとかで、飲用の泥が売っているそうです。 その神秘的なミイラを背景に、サスペンス風の殺人劇が繰り広げられ、殺された女の幽霊が出てきたり、女流作家と考古学者の恋愛が描かれたり、ごちゃごちゃと詰め込みすぎて物語として破綻している感じがします。 なんだか中だるみしました。 映像は綺麗なんですけどね。 残念な作品でした。LOFT ロフト デラックス版 中谷美紀,豊川悦司,西島秀俊,安達祐実,鈴木砂羽ジェネオン エンタテインメントにほんブログ村 映画(オカルト・ホラー) ブログランキン...
その他

定命

昨日、大先輩の訃報にふれました。 定年退職して約10ヶ月。 定年後すぐに関連会社に再就職し、バリバリ働いていたところ、心筋梗塞で倒れ、間もなく亡くなりました。 夏は登山、冬はスキーを楽しむ、山が大好きなスポーツマンでした。 定命は天の知るところ。 人の知るところではありません。 しかし知っていれば、再就職なんぞせずに、短い余生を趣味に生きることができたでしょうものを。 人間いくつまで生きるか知れないことは困ったものです。 あと一ヶ月で死ぬと知れば、しかもそれが確かなことならば、仕事なんぞとっとと放り出して、貯金を使い果たすまで遊ぶでしょう。 70まで生きるか、80まで生きるか、あるいは100まで生きるか知れない身であれば、今後に備えて働けるだけ働こうとするでしょう。 一生かかっても遣いきれない財産があればまた別でしょうけれど。 そんな人はごくわずか。 まして世界経済は停滞し、給料も上がらない昨今、とにかく経済的困窮を避けようとするのは人情というものです。 懇意にしていた人が亡くなるというのは切ないものですねぇ。 私は30歳のとき、27歳の後輩を喪いました。 自殺でした。 その時のショッ...
映画

F

昨夜は英国製学園ホラー「F」を観ました。 高校教師のロバート。 彼はある男子生徒にF(落第点)をつけ、それを教室中に聞こえるように言い渡します。 男子生徒はロバートに暴力をふるい、怪我をして入院することに。 しかし学校当局は、ロバートの指導方法に問題があるとして、彼を責めます。 暴力をふるった男性生徒の親は、ロバートが息子を侮辱したとして、学校とロバートに謝罪を求め、訴訟をちらつかせます。 仕方なく、ロバートは学校当局の指導に従います。 しかしその一件以来、ロバートは校内暴力に敏感になり、教職員にチラシを回覧して注意喚起したり、頻繁に警察に通報したりして、精神異常を疑われます。 ついに、ロバートが怖れていた事態が起きます。 夜の校内にパーカーを着て深くフードを被った数名の者が、手当たりしだいに教職員や残っていた高校生を惨殺してまわります。 一体何者が殺戮行為を行っているのか。 謎は謎のまま、物語は進んでいきます。 オチもなければ殺人者たちの素性も動機も提示されません。 アマゾンではこの点が評価されていないようですが、逆に私は、これが面白いと思いました。 現代の高校が荒れ果て、学級崩壊の...
社会・政治

イラン

EUがイラン産の原油を禁輸することを決めました。 米国はとうに禁輸していますので、イランにとって大きな経済的損失を生むことは間違いありません。 しかし損失に学び、核開発を断念するかというと、私は逆のような気がします。 つまり、かねてから警告しているとおり、ホルムズ海峡封鎖に踏み切り、結果的に米国、EUを敵にまわして戦うことを選ぶ可能性が否定できないということです。  わが国もイランからの原油輸入は大幅に削減していますが、まだ禁輸までは行っていません。 中国など、大口の顧客もいます。 イランはイスラム教原理主義の祭政一致国家。 経済的な損失より、ジハードを選ぼうというのは、自然な国民の声だろうと思います。 私には米国・EUによるイラン産原油禁輸と言う措置が、端から戦争を起こすつもりで、挑発しているように思えて仕方ありません。 古くは太平洋戦争前夜、わが国も米国から石油を禁輸され、ハル・ノートを突き付けられて辛抱たまらず真珠湾を攻撃しました。 このニュースに、チャーチルもルーズベルトも躍りあがって喜んだと伝えられます。 わが国が英米の罠にまんまとはまったからでしょう。 チャーチルは真珠湾攻...
文学

昨夜は首都圏でまとまった雪が降りました。 まとまった、とはいっても積雪4~5センチ程度。 雪国の人から見たら、何をその程度で大騒ぎしておるか、と滑稽に見えることでしょう。 しかし、首都圏には年に1回か2回くらいしか雪が降らないうえ、積もるなんてことは数年に一度しかなく、公共交通機関も個人も雪には極端に弱いのです。 首都圏の人がちょっとした雪ですってんすってん転ぶのは、踵から着地する歩き方をしているためだそうで、雪国の人はつま先から着地するように歩いているため、あまり転ばないそうです。 そうはいっても、雪が降ったからといって、突然歩き方を変えるのは至難の業で、私も何度か転んだことがあります。 幸い怪我をするほど派手にころんだことはありませんが。 雪が降るといつも思い出す歌が二首あります。 わが里に 大雪ふれり大原の 古りにし里に ふらまくは後  (天武天皇) わが岡の おかみに言ひて ふらしめし 雪の摧し そこにちりけむ (藤原夫人) 私の里に大雪が降ったが、古びた大原の里なんかに降るのは後のことだ、と藤原夫人をからかう天武天皇。 それに対し、私の岡の龍神に言いつけて降らせた雪のかけらが...
文学

女流官能文学者

斎藤綾子という官能の世界を描く作家がいます。 私は「愛より速く」という自身の性遍歴を綴った自伝的作品と、バリの森の奥で女性ばかり4人の小さなコミュニティーで夜な夜な互いの体を貪り合う女たちと、東京から恋人を亡くして傷心旅行に着た女性との不思議な関係性を描いた幻想的作品「ルビー・フルーツ」を読みました。 私には少々性描写がきつくて、この2作だけで充分だと感じるほどでした。 ただ、性愛を描く女流作家が、えてして肉体的愉悦以上に、人間同士の愛情みたいなものをちらつかせて、私を白けさせるのとは逆に、この作家の作品はどこか明るく、乾いていて、ドロドロの女流官能作家とは一線を画しています。 「愛より速く」は高校生の時読んだのですが、官能小説というもの、どこか喜劇めいているな、という印象を持ちました。 それは団鬼六の「花と蛇」シリーズなんかも同様で、どこか滑稽で不思議な味が、官能小説の本質なのではないかと感じたことを覚えています。 性体験を秘め事とか言いますね。 秘めているからそこには神秘性や神聖さが内在しているのであって、文章で表に出し、秘することを止めれば、滑稽に思えるのは言わば当たり前です。 ...
社会・政治

局部が怪獣?

東京都下のアパートで49歳の男性が局部を切り取られた状態で亡くなっていた事件で、警察は殺人とともに自殺の線も有力として、両にらみで捜査することになったそうです。 まず、体のあちこちを刺されているのに、抵抗する際にできる防御瘡がないこと、刺された後、室内を歩き回った後があるが、被害者以外の足跡がないこと、さらには覚醒剤の成分が被害者の体内から検出されたことなどが、自殺を疑う主な理由だそうです。 被害者は独身でしたが、交際している女性がおり、トラブルが絶えなかったとのことで、この女性が男性の局部を切り取ったのではないか、現代の阿部定事件だ、とマスコミは騒いでいましたが、どうもその線は薄いようです。 私が驚いたのは、某法医学教授の証言です。 すなわち、「生きているうちに局部を切り取った場合、相当量の出血と痛みを伴う。しかし、薬物の使用で局部が怪獣に見えるなどの幻覚が現れ、退治しようと切断した可能性は否定できない」 と、いうわけです。 よく覚醒剤中毒の患者は、血管のなかに小さな虫が這っている、とか言って、その虫を取り除こうと血管をみずから切り裂いてしまう、という話を耳にします。 自業自得と言っ...
美術

ダリの命日

今日はスペインの天才画家、サルバドール・ダリの命日です。 1989年、私が大学生の時でした。 彼は奇行で知れらていましたが、親しい人の前では繊細で常識的だったそうです。 勝新太郎が記者会見でもう酒も煙草もやらない、と語りながら、旨そうに煙草をふかし、ワインを飲んでいたようなもので、一種の偽悪だったのではないでしょうか。 若い頃シュールレアリスム運動に加わりながら、アンドレ・ブルトンの怒りをかい、除名されたりもしました。 アンドレ・ブルトンによれば、ダリのファシズムへの親和性を問題視したようですが、じつは高額で売れるその作品に嫉妬したのかもと考えることは、碌な作品を残さなかった文芸家のブルトンらしいともいえ、面白いものです。 私は中学生の頃ダリの絵と出会い、強烈な印象を残しました。 いわゆるシュールレアリスムにしては分かりやすいし、写実の技法で幻想的な絵を描くというのが、非常に新鮮に思われました。 では、ダリの絵を二つ。 美醜を超えようとしたシュールレアリスムを除名されたのは当然かもしれません。 ダリの絵は、どこまでも美しいですから。ダリ・私の50の秘伝―画家を志す者よ、ただ絵を描きたま...
その他

心技体

横綱審議委員長から、初優勝した把瑠都について、綱取りの資格がない、という発言が早くも飛び出しました。 解せませんねぇ。 14勝1敗の優勝で、来場所は当然綱取りの場所になると思いますが。 横綱審議委員長によれば、稀勢の里戦での注文相撲が引っ掛かるそうで、横綱としての品格が足りないそうです。 でも妙ですねぇ。 15番相撲を取れば、相手の出方によって注文相撲になることも1番くらいあって当然でしょう。 とくに調子の良い力士の場合、頭より先に体が勝手に動いちゃうというのはよく聞く話で、相手の動きを見きった場合、素早く横に飛んで引き技で勝つということもよくあります。 大分昔ですが、大横綱千代の富士と大関朝潮が優勝決定戦を戦った時、天下の大横綱、千代の富士は激しく当ったと思ったらすぐに引き、引き落としで破ってしまいました。 わずか2秒。 後の会見で、引いちゃいかんと思ったけど、体が勝手に動いた、と言っていました。 横綱昇進の目安は、2場所連続優勝もしくはそれに準ずる成績、ということで、相撲内容についてはとくに言及されていません。 仮に注文相撲だけで2場所連続で全勝優勝したらどうするんでしょうね。 ま...
社会・政治

お相撲の歌

先ほど大関把瑠都の表彰式を見ていて思いました。  公立学校での卒業式で、国歌斉唱時に起立しない教師が問題になっていますが、そういう教師が千秋楽に大相撲観戦に出かけた場合、やっぱり国歌斉唱の時起立しないんでしょうかねぇ。 公立学校と違って大相撲観戦に来ている人たちは概ね一般的な社会常識をわきまえた普通の人々だとおもうので、そのなかで起立しないというのは、穴があったら入りたくなるほど恥ずかしいことなのではないかと思います。 今では日教組の力も昔日の面影はなく、滅亡へ向かっているように見えます。 主役とか脇役がいるのは不公平だとかで、全員主役の群舞劇みたいなものをやらせたり、運動会でかけっこの順位を付けなかったり、ずいぶんと浮世離れした教育をしてきたようです。 そんな教育をするから大人になって苦労するのですよねぇ。 社会は競争であふれていますから。 私が中学生の時もメイ・デーには必ず休む教師がいましたっけ。 親は子どもを私学に入れたくなる道理です。 君が代について小中学校では音楽でも国語でも何も教わらなかったので、子どもの頃、私は君が代をお相撲の歌だと思っていました。 今はどうなんでしょうね...
映画

ゾンビハーレム

思い切りくだらない、人情喜劇から遠くはなれたブラックなホラー・コメディが観たいと思い、「ゾンビハーレム」を鑑賞しました。 妻と離婚することになり、落ち込んでいるロンドンに住む中年男。 彼を励まそうと、ゲイ、プレイボーイ、オタク、ヒーリング趣味など、個性的な男友達が貸切バスで女が男の4倍住むという陸の孤島のような田舎町に旅行に出かけます。 しかし着いてみると、男はまったくおらず、女が大勢いるにはいるのですが、全員凶暴なゾンビと化しており、彼らに襲い掛かります。 慌ててバスに戻り、引き返そうとしますが、バスの女性運転手もなぜかゾンビ化しており、乗り込むことができません。 町に戻り、ゾンビ女たちと対決せざるを得なくなります。 花嫁衣裳のゾンビ、美容師のゾンビ、老婆のゾンビ、色っぽいゾンビ、まさに入れ食い状態です(ゾンビ化していなければ)。 そこに一人の軍人が現われ、窮地をすくってくれますが、この事態を収拾にきたはずの英国陸軍はその一人を残して壊滅したことを知らされ、がっくり。 女だけに空気感染するゾンビウィルスを陸の孤島のこの町で流し、英国軍が化学兵器としての有効性を実験していたらしいことが...
文学

阿呆陀羅経

昨夜書いた記事で、「リピーターズ」と石川淳の「至福千年」の類似を指摘しました。 その際、「至福千年」をぱらぱらと読み返し、止められなくなってしまいました。 戯作調の文体で難解な高い思想性を、幻想的な物語の中で語りつくす手法はこの作家特有のもので、後にも先にも例をみない、極めて特異な文学世界を紡ぎだす驚嘆すべきものです。 代表作にして最高傑作「紫苑物語」をはじめ、戦前の共産党の暗闘を描いた「普賢」や、戦後の焼け跡に神を見る「焼跡のイエス」など、私はかつて夢中になって読んだ記憶があります。 三島由紀夫や野間宏など、石川淳と同世代の作家たちは、石川淳をどう評価してよいものか戸惑ったらしく、敬して遠ざけるような態度をとっていました。 もし石川淳を批判したなら、その批判の刃はそっくりそのまま自分に返ってくると恐れたのかもしれません。 そしてまた、文学的評価が高いにも関わらず、あまり売れなかったことは、ひとえにわかりやすい語り口とは裏腹に、難解な思想を含んでいたためと思われます。 そんな中、はるか下の世代の文芸評論家、江藤淳は石川淳の文学世界を、一言、阿呆陀羅経と言い放ち、論評すらしようとしません...
映画

シャッター・ラビリンス

今日は暖かい部屋に閉じこもってDVD三昧。 本日2本目のDVDは、「シャッター・ラビリンス」です。 舞台はスペイン。 水族館に勤めるシングル・マザーのマリア。 休暇をとって、幼い息子、ディエゴとともにフェリーである島に向かいます。 フェリーで眠っている隙に、ディエゴは行方不明に。 マリアは半狂乱になりますが、ディエゴは見つからず、半年が経ちます。 島の警察から、ディエゴと見られる水死体が上がったとの報せを受け、マリアは確認のため現地に向かいます。 しかし遺体は、ディエゴではありませんでした。 念のためDND鑑定をするよう警察に懇願され、検査技師が到着するまで三日間に島に滞在することになります。 同じようにフェリーで息子が行方不明になった母親が島に住んでいると聞き、会いに行くマリア。 その母親に、幼い男の子を誘拐する組織の存在を暗示されます。 ここからマリアの、無駄に長くて思わせぶりなディエゴ探しが始まります。 少々中弛みします。 オチは意外なものではありません。 謎があるようでなく、秘密があるようでありません。 どこまでも思わせぶりな作り込みになっています。 この映画の最大の欠点は、息...
社会・政治

悪い芽

橋下大阪市長、大阪維新の会から次期衆議院選挙に候補者を立て、大阪だけでなく、日本国を変えていこう、と怪気炎を挙げていました。 気持ち悪いですねぇ。 計算ずくなのでしょうが、怒って見せたり泣いて見せたり、情をからめて人気取りに走る感じが、いかにもポピュリズムのトリック・スターという感じで、胡散臭く感じられます。 国民に高い人気を誇った政治家といえば、中曽根元首相や小泉元首相を思い浮かべます。 中曽根元首相は皮肉たっぷりの余裕の答弁で受け答えし、情を表にだすことはありませんでした。 いかにもパワー・エリート然とした感じが、ポピュリズムと無縁な感じで、中曽根総理当時、私は中学生から高校生でしたが大ファンでした。 小泉元首相は毅然とした態度を取ったかと思うとプレスリーのモノマネなどしてお茶目な面がありましたが、情に訴えて人気を取ろうという感じはありませんでした。 むしろ持って生まれた変人気質が、ついつい見たくなってしまうという、天才役者のようなところがありました。 華があったんでしょうねぇ。 私は小泉元首相は北朝鮮に拉致を認めさせたこと以外は、大したことをしていないように思います。 むしろ後任...
映画

アウェイク

大寒らしい寒い朝を迎えました。 東京は昨日積雪を観測したそうですが、私が住む千葉市は雨でした。 千葉は温暖だなどと言われ、どこがじゃ?と思う寒い日々を過ごしていますが、東京よりは気温が高いようですね。 子どもの頃は雪が降ると嬉しかったものですが、今はしんどいだけです。 身も凍る戦慄の医療サスペンス「アウェイク」を鑑賞しました。 ある大金持ちの若者が心臓移植を受ける話ですが、彼はごくまれにみられる術中覚醒という状況に陥ります。 術中覚醒とは、全身麻酔をかけて体は完全に麻痺状態になっているのに、意識は覚醒していて、痛みも感じる状態のことです。 体を切り刻まれて痛みでのたうちまわるような状況でも、全身が麻痺しているため、それを訴えることができず、医師たちは眠っているものと信じて手術を続けるのです。 これは想像するだに怖ろしい状況です。 あらゆる拷問のなかでも最高に辛いんじゃないでしょうか。 映画では、術中覚醒中の若者が、あまりの痛みに途中から幽体離脱して過去から現在を彷徨い、手術に隠された怖ろしい陰謀を知ることになります。 親友だと思っていた医師や結婚したばかりの美しい新妻が、彼を手術中にや...
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