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思想・学問

死んだらどこへ行くんだろうという素朴な疑問は、誰しも幼い頃持っていたのではないでしょうか。 それが成長するにつれ、正解がない問いだと知り、問うことそのものを止めてしまいます。 分からないことは考えないのが手っ取り早い逃げ道ですから。 縄文前期、広場があってその周りに竪穴式住居が建てられていたようですが、広場には、墓地がありました。 死してなお、死者たちは生者たちと同じ空間にとどまり、一緒に時を過ごしていたのですね。 縄文後期になると、お墓は集落の外に作られるようになり、死者と生者は別の場所で、それぞれ過ごすことになりました。 しかし日本人は、魂の不滅を信じていたようです。  翼なす  あり通ひつつ  見らめども  人こそ知らね  松は知るらむ 「万葉集」にみられる山上憶良の歌です。 有馬皇子の魂は鳥となって羽ばたいていることを人は知らないが、結びの松は知っているだろう、というような意かと思います。 旗の 小幡の上を 通ふとは 目には見れども 直にあはぬかも 「万葉集」の倭姫王が夫であった天智天皇をしのんで詠んだ歌です。 天智天皇が小幡の上を行き交う姿を詠んだ哀切なものです。 この時代...
映画

隣の家の少女

昨夜はかなりきついDVDを観ました。 「隣の家の少女」です。 暗黒作家とも言われるジャック・ケッチャムのベストセラー小説を映画化したものです。 実際に1950年代にアメリカで起きた事件を題材にしています。  両親を事故で亡くした高校生と小学生の姉妹が、親戚の家に引き取られます。 その家の家族は中年の婦人と四人の息子だけでした。 初めのうちこそうまく生活していますが、やがて婦人は姉妹、とくに姉に辛くあたるようになります。 そんな頃、隣の家に住む12歳の少年と姉が知り合い、友達になります。 婦人の姉に対する態度は尋常なしつけの閾を超え、虐待になっていきます。 少年と少女は美しい田園風景のなかでザリガニをとったり、絵を描いたり、親交を深めていきます。 おそらく少年にとっては初恋だったのでしょう。 しかし婦人は姉が生意気だとして地下室に軟禁。 ついには両手を縛ってつるし、思春期の息子たちに命じて全裸にしてしまいます。 さらには逃亡を図ったとの理由で息子たちに少女を強姦させ、焼けるナイフで姉の腹に「私は淫売です」と彫り、バーナーで姉の陰部を焼いてしまいます。 隣家の少年は一部始終を見るように婦人...
美術

九相詩絵巻

九相詩絵巻という絵をご存知でしょうか。 絶世の美女の生前の絵から、死んだ直後の絵、それからだんだんと腐敗してついには土に還るまでを描いた九枚の絵です。 もともと仏教の修行僧が、女色は空しく、また肉体ははかないことを実感し、煩悩を捨てて修行に励むために描かれた絵巻だと言われています。 下に九枚の絵を示します。 これを見れば、どんな美女でも結局は朽ち果て、土に還って行くことを思い知らされ、肉体にとらわれることは空しいと知るでしょう。                         1.生前相 2、新死相                             3、肪脹相                               4、血塗相               5、肪乱相              6、青瘀相                7、噉食相                 8、骨連相                 9、古墳相                    まことにグロテスクな絵で、正視に堪えないものではあります。 現代の日本では亡くなるときれいな体のまま焼いてし...
仕事

腹立てまいぞそわか

お前は精神病だと診断されて、もう7年ちかくになります。  その間、半年の病気休暇を一回、9カ月の病気休暇を2回、合計すると丸2年休んだことになります。 それぞれに異なった状況で、症状も微妙に異なっていました。  最初の半年は組織改革に伴う業務多忙が原因で典型的なうつ状態となり、休んでいても毎日不安で、気持ちが落ち込んで仕方ありませんでした。 自殺のリスクが最も高かったときでしょう。 その状態から脱して職場復帰し、二ヶ月後に異動して、1年3カ月通ったのですが、上司から暴言を浴びせられ、またおかしくなって9カ月休み、その間弁護士を立てて上司に謝罪と経済的補償を求め、それは受け入れられました。  大丈夫かなと思って復帰したら、約束していたパワーハラスメント防止規程が制定されておらず、私は怒りに震えてどうなっているんだ、と文句を付け続けながら、10カ月通い、規程ができたら虚脱状態になってまた9カ月の休暇。  このときは最後の三カ月リワークに通い、自信をつけて今年の5月に復帰。 現在に至ります。  あの上司に当たらなければ、最初の半年の病気休暇で済んでいたんじゃないかと思うと、今でも怒りがこみあ...
社会・政治

江戸川スーパー堤防

先ほどテレビ番組で、江戸川スーパー堤防の話題が取り上げられていました。 民主党の事業仕分けでスーパー無駄遣いと評され、廃止とされた事業です。 しかし江戸川区は、政権交代を見越してか、事業の続行を考えているようです。  江戸川のような大きな川は、氾濫のリスクが高く、ぜひともこの事業を行うべきだと考えていましたが、番組を見て疑問を感じました。 対象地区すべての建築物を破壊し、町ごと移動させるというのは乱暴ながら人命のためには仕方がないとして、ほんの少ししか工事しないとはなぜでしょう。 てっきり江戸川全流域をスーパー堤防化するのかと思ったら、篠崎地区450メートルと北小岩地区100メートルだけ工事をするというのです。 そうすると水害時、対象のごくわずかな地域だけ助かり、対象外の地に建つ家は流されようと浸水しようと知ったことか、ということでしょうか。 それに江戸川は江戸川区にだけ流れているのではありません。 寅さんがよく江戸川土手で遊んでいたように、葛飾区にも接していますし、対岸の市川市や松戸市にも接しています。 江戸川区一人が、しかもそのごく一部が恩恵をこうむるような工事は著しく公益性に反し...
散歩・旅行

上野から谷中

師走とは思えない陽気に誘われて、散歩に出かけました。 車を上野警察署前のコインパーキングに停めて、上野公園へ。 上野公園はあまり知られていませんが、銀杏や紅葉が多く、きれいなのですね。 佐賀県の陶器市をやっていました。 上野公園を抜けて、東京藝術大学へ。 藝大の教員や学生制作の美術品を売る店をのぞいたら、工芸科の大学院生が作ったカエルの置物が20万円という高値で売られていました。 才能ある美術家を青田買いしようとでもいうのでしょうか。 藝大近くのファミリーレストランで昼をしたため、谷中へ。 谷中はやたらと寺が多いのですね。 立派なお寺、小さなお寺、古い本堂、コンクリートの本堂、いろいろでした。 谷中銀座は昨今の散歩ブームも手伝って、善男善女がコロッケなどほおばりながら大勢小春日和を楽しんでしました。 少し歩きつかれて、日暮里から山手線で上野に戻り、車で帰ってきました。 一万歩以上歩きましたが、疲労はそれほどではありません。 家の近所を散歩すると、ひどく疲れるのですが、観光気分で歩くといいですね。 こんな陽気がしばらく続くと嬉しいのですが。 ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

老人のマナー

夕方、内科に行きました。 我が家から歩いて五分ほど。 交通至便です。 いつもの降圧剤とコレステロールを下げる薬が処方されました。 このクリニックに通って11年。 台湾出身の日本人医師とも仲良くなりました。 最初日本語が変だなと思っていたら、台湾で生まれ育ったと言っていました。 休診日でも高熱が出たと電話すれば診てくれる、仕事熱心な先生です。 待合室で、60代前半と思しき三人の老女が、診察も会計も終わったのに椅子に腰掛けて延々とだべっていました。 喫茶店にでも行けばいいのに。 最近マナーが悪いのは若者ではなく老人のような気がします。 私の職場でも、頓珍漢なクレームをつけてくるのは大抵老人です。 老人のマナー向上を求めたいですね。 それとともに、自分が老人になったとき、きちんとマナーを守れるようになりたいと、切に願います。  ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
思想・学問

ヒ素

今日は天候が悪いせいか体が重く、起き上がることすら億劫で、休んでしまいました。 あらかじめ取っていた休暇と違い、なんとなく罪悪感がありますが、休むことに罪悪感を覚えるのも病気の症状だとリワークで習いました。 とにかくゆっくり休もうと思います。 新聞で、ヒ素を摂取して生きるバクテリアが発見されたと知りました。 ヒ素といえば猛毒。 リンというのが生命維持に必要不可欠な物質と考えられていたところ、このバクテリアはリンがない環境下でヒ素を摂取し、リンに置き換えていたとのことです。 この発見によって、想像もできない方法で生命維持をする未発見の生物や、地球外生命体が存在する可能性が出てきたということでしょう。 われわれ人間がこの世に在る不思議を思えば、何が存在したところで驚くに値しません。 折りしも生物多様性が叫ばれる昨今。 私たち人間はあらゆる生物と等価値であり、この世の王だとか神に似せられて作られたとか、神によって選ばれたとか、そういうたわ言はやめるべきでしょう。  ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
映画

アウトレイジ

昨夜、北野たけし監督の最新作、「アウトレイジ」をDVDで鑑賞しました。 世界の北野の作品といえば、賛否が分かれる激しい暴力シーン。 この映画はヤクザの権力闘争を描いて過激です。 だいたい悪役しか登場しません。 全員暴力的で戦闘的。 ヤクザに内通している暴力団対策の警察官からして、いやなやつです。 子分であろうと親分であろうとおのれの出世のためには容赦なく裏切ります。 実際のヤクザ社会とは違う、架空のヤクザ社会だろうと思われます。 生き残るのは、経理に長けた英語ぺらぺらのインテリヤクザと、好感度の高い三浦友和。 面白いといえばこれほど面白い映画はなく、いやな映画といえばこれほどいやな映画もありません。 北野作品独特の静かで青みがかった映像が、暴力映画なのに詩的で美しい。 でも結局一番怖いのは、国家権力の陰にかくれてやりたい放題をやりつくす警察です。 結局国際社会も大人の社会も子供の社会も原理は同じ。 強い者が得をする。 そして誰もが強い者になりたがる。 私はそういう人間社会に嫌気がさしました。 サラリーマンながら、ご隠居のような、世捨て人のようなスタンスで生きていきたいと思います。アウト...
精神障害

小便で洪水?-精神障害ー

私は平成16年に精神病を発症して以来、精神障害者の自助グループで、じつに様々な症状を持った当事者に会ってきました。 病名はうつ病であったり統合失調症であったり双極性障害であったり社会不安障害であったり、色々ですが、共通しているのは、医学の力を借りなければこの世をまともに生きていくことが極めて困難であると感じていることだったと思います。 ある症状の当事者を私は滑稽な悩みだと思い、きっとその人は私の悩みを滑稽だと思ったでしょう。 しかしそれでも自助グループに来るのは、滑稽に見えながら、当事者は真剣に苦しんでいることが分かり、自分のことはさておき目の前のこの人の苦しみを軽減してあげたい、と心底思うからです。 16世紀ヨーロッパの精神病の症例集に、滑稽というも哀れな症状の患者が例示されています。 小便をすると自分の尿で町中が洪水になると信じ、小便を我慢している男の話です。 医者は神父や町長ら町の有力者を呼んで、彼の小便で洪水が起きるはずがないことを懇々と説明しました。 しかし彼は頑として納得しないのです。 そこで医者は一計を案じ、町に大火災が起きたことにして、町の警報をすべて鳴らすと、例の男に...
社会・政治

78歳父、ひきこもり50歳息子を殺害

なんともいやなニュースを聞きました。 秋田市の住宅街で、78歳の元銀行員の父親が、大学卒業以来30年近くも引きこもっている50歳の一人息子を金属バットで殴り殺したというのです。 家族は父親・母親・一人息子の三人。 犯行時、母親はパチンコに熱中していたとか。 パチンコ店から帰って、返り血を浴びて放心状態で横になっている夫と、息絶えた息子を発見して警察に通報したそうです。 父親は警察の調べに、「自分や妻が死んだら息子は生きていかれないと思った」などと証言しているそうです。 50歳の一人息子の健康状態や精神状態がどうであったのかは分かりませんが、健常者であれば両親が死んだら家を売るなり貸すなりして、まとまった金を作って安いアパートで暮らし、金がなくなったら生活保護を受けるとか、働かなくても生きていく道はあったものと推測されます。 もし障害者なら障害者年金の受給を申請するという方法もあります。 いずれにしろ殺してしまったら、あらゆる生きていくための可能性が無に帰してしまいます。 父親が息子を心配してやむにやまれず凶行に至ったその心情は同情できますが、どこまで息子に過保護なのでしょう。 大の大人...
映画

マシニスト

昨夜は暗いDVDを観ました。 「マシニスト」です。 一年も不眠に悩む旋盤工の役を、「バットマン」のクリスチャン・ベールが演じています。 この役のために30キロもの減量をしたというその姿は、絶滅収容所を生き残ったユダヤ人や、バターン死の行軍を生き残った日本兵のような凄惨な痩せ方です。 一瞬モノクロかと見間違えるほど暗い映像は、独特の灰色と青が印象的で、この映画の雰囲気を盛り上げています。 不可解な出来事が頻発し、何者かに陥れられようとしていると悩む旋盤工を癒してくれるのは、旋盤工が通い詰める娼婦と、空港のウエイトレスだけ。 しかしその二人に対してさえ、自分を陥れる組織の一員なのではないかと疑惑の目を向けます。 職場では同僚を罵倒し解雇されます。 孤独と絶望のなか、旋盤工を襲う不可解な出来事のなぞが明かされます。 雰囲気が抜群に良いサイコ・サスペンスです。 主人公の苦悩が、痛いほど胸に突き刺さってきます。 そして最後まで謎めいたシーンが連続し、観る者はまるで迷宮を彷徨うかのごとくです。 ただ、オチは平凡です。 オチの平凡さを考慮しても、お薦めの一作です。マシニスト スコット・コーサーアミュ...
映画

U.K.M.

今日は所用があって午後から休暇をとりました。 用事はすぐに終わり。 早速DVDを観ました。 「U.K.M.」です。 米陸軍の秘密施設。 そこでは、アドレナリンを大量発生させる物質を兵士に投与し、凶暴性と肉体的頑強さを持った殺人鬼に仕立て上げる実験を行っていました。 4人の志願兵が連れてこられ、それぞれ量を変えて薬を投与します。 かつて湾岸戦争で英雄だった軍曹が薬を投与された第1号なのですが、彼は精神に異常をきたし、施設内の牢に閉じ込められていたのですが、脱走します。 おかしくなっていく志願兵、暴れまわる軍曹、事態を収拾しようとする施設の責任者である少佐。それに薬を開発したマッドサイエンティスト。 B級ホラーらしい馬鹿馬鹿しさが味わえます。  ただ、設定に難があります。 実際の軍の施設だったら、もっと抜かりなく実験を進めるでしょう。U.K.M. マイケル・マドセン,マック・フィフィ,スティーブ・アブケル,ヴィクトリア・ネストロヴィッツ,エリン・マチンノンギャガ・コミュニケーションズ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
精神障害

自傷行為

私は3年ほど前、過食嘔吐を繰り返していたことがあります。 ちょうど私に暴言を吐いた上司に対し、弁護士から謝罪と賠償を求める内容証明郵便を送った頃から始まりました。  半年ほども続いたでしょうか。 デプロメールという薬が処方されて、徐々に行わなくなりました。 私が参加する精神病者の自助グループに、リストカットが止められない20代後半の女性がいます。  精神科医によると、過食嘔吐もリストカットも、自分を傷つけることで一時的な安心を得ようとする行為だそうです。 過食嘔吐を始めるときは、思いっきり吐いてやるんだ、と気負って、絶対に食べきれない量の食糧を買い込みます。 そして酒を飲みながら一気に詰め込んでいきます。 15分もすると、息をするだけで吐きそうになり、トイレに駆け込み、何度も何度も喉に指を突っ込んで吐くのです。 後には、爽快感とともに罪悪感が残ります。 こういうことは二度としないようにしよう、と思うのですが、またやってしまいます。 パワーハラスメント事件が一段落したからか、デプロメールが効いたからか、あるいはその両方か、幸いにして過食嘔吐は止まりました。 リストカットを止められない女性...
社会・政治

Wikileaks

最近、Wikileaksなる米国人によるサイトが、様々な重大情報を流していますね。 なんでも情報源の匿名性を保証したうえで、企業や政府などの不正行為などをインターネット上に流すサイトだそうです。 先日テレビのニュースで、イラクでの戦闘で、米兵がアパッチ・ヘリの上から民間人を含むイラク人たちを機銃掃射し、当たった、といってはしゃいでいる動画を観ました。 これはWikileaksへの投稿がきっかけとなって放送されたものです。  もはや世界は、情報統制など不可能な時代を迎えました。 為政者にとっては嫌な時代でしょうね。 翻ってわが国政府は、尖閣諸島での中国船衝突事件を必死で隠そうとし、海上保安庁職員がインターネットに事件の一部始終を流すと重罪人のような言い方をしながら逮捕も起訴もせず、今にいたるも未編集のビデオ全編は公表されていません。 また、官房長官が私的メモを盗撮されたと騒いでいましたが、予算委員会の席上堂々と資料を見ていれば、その時点でもはや秘密ではありません。 自衛隊でさる民間団体の代表が反民主党的な挨拶をしたら、今度は全自衛隊に民主党の悪口を言うようなやつは呼ぶなとばかり、自衛官の...
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