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社会・政治

地球市民

昨日アップした人間である前にを読み返して、存在がゆらいでしまうような社会状況に置かれた人々のことに思いが至らなかったことに気付き、少々反省しています。  例えば日本生まれ日本育ちで日本語しか話せない在日韓国人。 彼らは海外旅行をするときは大韓民国のパスポートを所持するわけですし、外国で国籍を問われれば韓国と言うのでしょう。 住まいがある日本に帰るときは帰国ではなく再入国。 幼い頃から朝鮮民族の伝統文化を教わっても、日本に生まれ育った在日韓国人と、朝鮮半島に生まれ育った韓国人では、異なることでしょう。 日本に帰化する、という方法もありますが、なかなか踏ん切りがつかないように聞きます。 また、バングラディシュのお年寄りは、生まれた時は英国領インドの臣民。その後インド独立に伴ってインド人。パキスタンの独立に伴ってパキスタンの飛び地であった東パキスタンに住むパキスタン人。そしてバングラディシュ独立によりバングラディシュ人になったわけです。 一生同じ土地に住んでいるのに、しょっちゅう国籍が変わるというのはどういう気持ちなのでしょう。 ロシアは、ロシア帝国からソヴィエト連邦になり、ロシアになりまし...
社会・政治

人間である前に

我々は人間である以前に日本人である。 保田與重郎の「述史新論」に見られる言葉です。 何と重苦しい言葉でしょうか。 私たちは、戦後教育のなかで○○である前に人間である、と教わってきました。 私も今日の今日までそう思っていました。 この言葉は今日の産経新聞の正論に紹介されていました。 孫引きを承知で、ここに記事にします。 この島国に生まれ育った人々は、否応なく日本人でしかなく、意識するしないに関わらず、長い日本の伝統を背負って生きています。 日本語を話し、箸で飯を食い、味噌汁を飲んで、靴を脱いで家に上がり、ソファーがあっても床座りしてソファーの足の部分を背もたれにしてみたり。 花鳥風月を愛で、何かと言うと酒を食らう。 息の一つ一つが、人間である前に、日本人としての所作なのですね。 これは逃れられない宿業とでも言うべきもの。  それはどこの国、どの民族に生まれようと同じこと。 自らが所属するコミュニティーが育んだ伝統から逃れることはできません。 つまり、誰であっても、我々は人間である以前に○○人なのです。 保田與重郎というと、どんなイメージを持つでしょう。  日本浪漫派の重鎮。戦後、著作のほ...
思想・学問

ドイツ刑法175条とソドミー法

キリスト教国家の多くで、かつて同性愛を神の教えに背くものとして、罰していました。 なかでも苛烈を極めたのは、ナチス政権下のドイツでしょう。 ドイツ刑法175条は、以下のように定めています。男子間又は人獣間に於てなしたる天理に背く猥褻の行為にありては禁錮を以て処刑せらるるものとす。其他公権剥奪を言渡さるることあり。 ワイマール憲法下のドイツではこの法律はほとんど無視され、男性も女性も同性愛者は堂々と暮らしていました。 しかしナチが政権を握ると、社会に害を与えるとして、男性同愛者を収容所に強制連行し、虐殺したり、強制的に去勢したりしました。 女性同性愛者は矯正可能とみなされ、矯正措置=強姦が行われ、妊娠・出産を求められました。 この悪法が廃止されたのは東西ドイツ統一後、1994年だったというから驚きです。 米国に至っては、2003年に連邦最高裁判所で違憲判決が出るまで、ソドミー法という肛門を使った性交を犯罪とする法律が多くの州で施行されていました。 要するに男女間であっても肛門では生殖行為にならず、神の教えに反するということのようです。 それなら自慰行為に耽ったり、オーラルセックスを楽しん...
思想・学問

両性具有

先日、縁ある人の葬儀に参列しました。 齢94の大往生。 葬儀に湿っぽい雰囲気はなく、むしろおめでたい感じでした。  そこで思ったことは、日本国憲法が高らかに宣言した男女平等の原理は、今だに建前に過ぎないのだな、ということです。 喪主は長男。彼には姉がいますが、姉は喪主になりません。 宴席では、年長の男が上座に座り、年齢順に男が座り、老婆でも一番若い成人男性より下座です。 久しぶりに見た、家父長制の残滓とでもいうべき光景。 私はむしろ、新鮮な驚きを感じました。 人間は不平等なもの。 性差別や部落差別、障害者差別が完全になくなっても、生まれた家が金持ちか貧乏か、両親が円満か不仲か、健康に生まれるか虚弱に生まれるか、頭脳明晰に生まれるか知能低く生まれるか、など、どちらが幸せかは別にして、生来の不平等は如何ともなしがたいものです。 だからこそ、社会制度としての差別はなんとしてでも解消しなければなりません。 その中でも古来、多くの民族で等しく見られるのが、男女差別です。 戦後、少なくとも公の場では、男女差別は無いことになりました。 家父長制から平等主義へ、大きく舵を切ることになりました。 しかし...
その他

山登り

栗城史多という登山家のドキュメンタリーをテレビ東京で放送していました。 私は坂道を登ることが大嫌いなので、山登りをしたことはありません。 過去、山と名がつく所へでかけたのは、高尾山と鋸山だけです。 あとは車で行ける範囲だけです。 そのため、登山家と言われる人々の気持ちは理解できません。 とくに危険な冬山にあえて登るのはなぜなのか、わかりません。  しかし、人は多様なもの。 山に登らずにいられない人が一定の割合で存在することは知っています。 上記の登山家が自身を中継しながら登頂へのアタックを諦め、下山してくる様が放送されていました。 もうちょっとだけ登りたい、と言い張る登山家にベースキャンプの隊員たちが危険だから降りてくれ、と言っても聞かずに登り続け、天候が悪化して、頼むから降りてくれ、と無線で説得され、泣きながら降りてきました。 これがけっこう受けているそうですね。 人が一所懸命がんばっている姿は魅力的だし人の心を打つ、と言う人がいます。 しかし私はそう思ったことはありません。 子どもの遊びならそうかもしれませんが、大人の行動は結果がすべて。 努力したかどうかはどうでもよく、良い結果を...
散歩・旅行

ただよう

見事な秋晴れにつられて、ふらふらと外へただよいだしました。 気が付いたら、大江戸線の麻布十番駅に降り立っていました。 山の手の中の下町ともいうべき麻布十番商店街を、あっちをふらふらこっちをふらふら。 麻布山善福寺をお詣りすると、今度は有栖川宮記念公園へ。 ここで滝を観たりしてミクロな森林浴を楽しみ、広尾へ。 広尾のスーパーを冷やかすと、客はあっちもこっちも外国人ばかり。 商品も巨大な肉の塊やら、横文字しか書いていないチーズやら缶詰やら変な形をしたパスタやら。 ワインとリキュールがえらく充実していました。 歩き疲れて喫茶店に入ったら、結婚披露宴帰りと思しき若い女性4人が派手な衣装とメイクをものともせず、新郎新婦の悪口で盛り上がっていました。 帰りは日比谷線広尾駅からです。 麻布から広尾へただよだいだした私は、千葉市内の自宅マンションに帰りつき、ああ、自宅が一番、と思ったのでした。 ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

人口大国 インド

インドの人口は年齢に対して理想的なピラミッド型をしており、人口の半数以上が24歳以下の若年層だそうです。 少子高齢化が進む日本とは正反対ですね。 しかも中国は長いこと一人っ子政策をとってきたため、20年後くらいにはインドの人口は中国を抜くとか。  また現在、携帯電話の普及率が5%、自動車の普及率が1%と言いますから、これらを購入する経済力を一般庶民が持ったら、巨大な市場を生みます。中国と比べて政治体制が民主的なことも経済交流の上で有利ですね。  今、中国が何かと注目されていますが、政治は一党独裁、経済はほぼ資本主義のような体制は、いずれ大混乱を巻き起こし、中国は困難な立場に立つことになるだろうと私は予想しています。  日本人はカレーが大好き。 インドには中国のような反日感情はありません。 むしろインドは中国と領土紛争を起こしたため、反中、親日の傾向が強くあります。 私は学生の頃、インドへ二週間ほど貧乏旅行したことがありますが、中国人と間違われるとひどくにらみつけられますが、自分を指差して「ジャパーニー」と言うと、「オオ、ジャパーニー」と言って満面の笑みで抱きつかんばかりの勢いです。 ま...
精神障害

だるい

今日はなんだか体が重いです。 体の重心が足首にまで下がってしまったような。 歩くとふらふらします。 座っていても、冷汗がでます。 健康な人の疲労感は、疲労を感じさせてやる気を失わせることによって、休息をとろうと思わせる正常な働きですが、異常な疲労感は病的なものです。 糖尿病も腎不全も肝不全も、強い疲労を感じると聞きます。 私はうつ病を発症したとき、しばらくはほとんど立ちあがることすら億劫な状態が続きました。 それでも無理をして働き続けたため、病状を悪化させ、長期の病気休暇を取得せざるを得ない状況に追い込まれたのでした。 そのため、疲労感には敏感にならざるを得ません。 疲労感はうつ状態へのサインである可能性があるからです。 今日のこの疲労は一週間の疲れが出ただけだと思います。 それに、私はもう無理はしません。 隔週土曜日に診察を受けていますし、処方された薬も飲んでいます。 とりあえずあと半日、だらだらと仕事をしましょう。 明日、明後日はお休みですから。 ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
文学

古今和歌集

神戸の甲南大学で、「古今和歌集」の完全な写本がみつかったと発表されました。 鎌倉時代初期の写本と見られ、現存する最古のものだそうです。 1982年に都内の古書店で甲南大学が購入したもので、2008年9月に図書館内の貴重書庫に在るのがみつかったとか。 ずいぶんうかつな話ですね。28年も前に購入しておきながら、それがあることすら分からなかったとは。 しかも428万円も払って。 まあ、それは良いとして。 これから研究者が甲南大学詣でをして、色々と研究するんでしょうねぇ。 甲南大学では重要文化財への申請も検討しているとか。 重要文化財なんかに指定されちゃうと、扱いが面倒ですよ。 古今和歌集 (岩波文庫)佐伯 梅友岩波書店新版 古今和歌集 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)高田 祐彦角川学芸出版↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

メーガン法

福岡県警の元警官が、7か月で四件ものワイセツ事件を犯した咎で逮捕されたそうです。 最初の逮捕の時に離婚、妻子と別れて実家でぶらぶらしながら犯行を重ねたそうです。  珍しいのは、その内容。 一般的に性犯罪というと、覗きなら覗き、下着泥棒なら下着泥棒、児童買春なら児童買春と、同じような罪を重ねるものですが、この元警官の場合、9歳の女児に抱きつく、干してある下着を覗く、16歳の女子高生を押し倒す、20歳の女子大生のスカートの中を鏡で覗く、など、対象年齢も犯罪行為も多岐にわたっていました。 9歳から始まって16歳、20歳と上がってきているので、放っておいたら30、40と熟女へまで至ったのですかねぇ。 強姦や強姦殺人などの凶悪犯罪に至らなかったことだけは、不幸中の幸いというべきでしょう。  男の性欲というのは女性に比べて対象が揺らいでいる傾向があるように思います。 生殖になんら関係がない、下着やハイヒール、あるいは女子高生や看護師などの制服に興味を示したり。 ひどい場合には惨殺することでしかエクスタシーを感じられなかったり。 まことに迷惑な話です。 しかも性犯罪の多くは、再犯に至ります。  それ...
社会・政治

憲法36条

公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。 日本国憲法第36条です。 絶対に、という文言がある法律はこれだけです。  判例では、死刑はこれに該当せず、合法と見なされ、今日まで多くの殺人犯が処刑されてきました。 しかし宅間守は確定後約1年で処刑されたのに対し、連合赤軍の永田洋子や坂口弘は、事件から約38年、死刑確定から約17年を経てもなお、処刑されていません。 永田洋子は脳腫瘍で寝たきりだそうですから、死刑執行は不可能で、事実上、終身刑でしょう。 共犯の坂東國男が国外逃亡中で裁判が終わっていないから、とする説がありますが、いずれにしろ、司法の決定を行政は恣意的に運用しているとしか思えません。 行政のさじ加減で刑罰が履行されないのは問題です。 法務大臣は原則として死刑確定から六カ月以内に死刑執行を命令しなければならない、と刑事訴訟法に規定されています。 さて、憲法36条に戻ります。 死刑は残虐な刑罰でしょうか。 多分時代と場所によって、残虐の定義は異なりましょう。 現在の日本では、残虐ではないことになっていますが、私は明らかに残虐な刑罰だと思います。 殺人事件の抑止になるとか遺...
思想・学問

神々の国

昔、森元総理大臣が在任中、「日本は神の国」と発言して大問題になりましたね。 多分先の大戦末期、神風と称して自爆攻撃を行ったり、神国日本は負けるはずがない、と宣伝したため、「神の国」という言い方に拒絶反応を示すようになったのだと思います。   「古事記」や「日本書紀」には、イザナギ・イザナミによって日本列島が形成され、その日本を支配していた大国主命が天照大神に国譲りをして、日本は天つ神の子孫である天皇が支配する国になった、と語られています。 天照大神をはじめとして、八百万の神々がこの国におはしまし、日本人は神々を崇敬しているから「日本は神の国」である、という言い分に、何の不思議もありません。 フィンランドを森と湖の国といったり、タイを微笑みの国といったり、ハワイを地上の楽園といったりするのと同じようなものです。 また、明治維新後、日本は世界の諸先輩方の真似をして帝国主義国家としてのし上がりましたが、その時に日本の支配下に置かれた人々と自国民を差別化する意味も「神国」に込めたため、神の国、という言いようは戦後禁忌となったと思われます。 しかし平安時代には、「神の国」というのは自己卑下する意...
思想・学問

平城京遷都と畳

近頃平城京遷都1300年とやらで、奈良のあたりがかまびすしいですね。 気持ちが悪い、と悪評さんざんだったせんと君も、インパクトがあって良い、と高評価。 たしかに一度見たら忘れられない面構えではあります。 先日、大仏造営の頃を舞台にしたドラマを観ました。 吉岡秀隆が吉備真備役をやっていて、およそ古代の大政治家には見えない大根ぶりを発揮していました。明らかなミスキャストですね。 そのドラマを見ていて思ったのですが、床が石なのですね。 そして家の中でも木靴を履いています。 衣装もまるっきり中国風です。 わが国が大陸から受けた影響の大きさを感じさせられます。 また一方、遣唐使の廃止が契機になったと言われる国風文化の発展が、どれほど大きな意味があったかを思い知らされます。 赤くない文化大革命だったのではないでしょうか。 「源氏物語絵巻」には、板張りに畳が数枚敷いてある絵が散見されます。 古くは畳は敷布団だったとか。 冬は寒くてしかたありますまい。 「源氏物語」でも、むやみにそこいらにごろんと横になって寝ています。 立って半畳寝て一畳と言いますから、畳が寝具だったことがうかがえます。 鎌倉時代以降...
映画

30デイズ・ナイト

昨夜、「30デイズ・ナイト」を観ました。 これは映画館で観ようと思っていたのですが、見逃してしまい、今回DVDで観た次第です。 アラスカ州最北の村。ここは冬になると極夜と呼ばれる、30日間太陽が昇らない長い夜が訪れます。 村の住人はわずかに百数十名。 吹雪によって、閉じ込められます。 そんな中、突然の停電。電話もつながりません。そして悲鳴。 太陽を嫌うヴァンパイア一族が、30日間の狩り場を求めてやってきたのです。 あらかじめ電話や電力を切断して、村を陸の孤島に変えて。 圧倒的な体力差、そして残酷な吸血。 村人は、屋根裏などに隠れ、生き延びようとしますが、一人、また一人と餌食になっていきます。 そして明日、夜が明ける、と言う日、追い詰められた保安官は絶望的な決断をし、家族を救おうとします。 ちょっと古いですが「ノスフェラトゥ」という貴族の吸血鬼を上品に描いた映画を思い起こさせます。これはもはや吸血鬼映画の古典にして最高峰です。怖くて、美的で、悲劇的です。 「30デイズ・ナイト」に登場するヴァンパイアの親分は中世の貴族のような装いですが、やっていることに品がなく、「ノスフェラトゥ」のような...
社会・政治

共同参画

近頃では婚活という言葉を耳にしない日はありません。 結婚紹介会社だけではなく、野球の席をペアで売り出せば婚活シート。結婚詐欺は婚活詐欺。お相手探しの活動をブログにすれば婚活ブログ。 誠におめでたい社会です。 一方、30になっても40になっても結婚しない未婚率は、依然として高水準です。35歳の男性未婚率は35%を超え、女性でも25%。 少子化はますます進んで、最も重要な社会資源である人間が減ってきています。 事態はすでに、憂慮すべき段階に達しています。 婚活という言葉の生みの親である山田昌弘中央大学教授の最新刊、「『婚活』現象の社会学」によれば、結婚したい人の比率は変わっておらず、理想の相手がいれば明日にでも結婚したい、という人はかなり多いそうです。  ではどうして結婚しないのか。  理由は簡単。理想の相手がいないからです。  女性から見た理想の相手は、専業主婦になっても安心して暮らせるだけの収入がある男性。 しかしバブル崩壊後20年、日本は沈みっぱなしで、それだけの収入がある男性が激減しています。 そして山田教授がインタビューする未婚女性は決まって、「出会いがない」「いい相手がいない」...
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