600年ぶり

思想・学問

 第265代ローマ教皇、ベネディクト16世が退位を表明しましたね。
 ローマ教皇の退位は600年ぶりだとか。

 この600年、ローマ教皇に就任すると亡くなるまでその職務を担っていたというわけで、おじいちゃんにはしんどかろうと思います。

 報道では、ローマ法王という呼称が一般的ですが、ローマ教皇庁は一貫して教皇と呼ぶようマスコミに働きかけており、正式名称はローマ教皇です。
 よりのほうが偉いからでしょう。
 キングではなく、エンペラーだというわけで、現在世界でエンペラーと称されるのはローマ教皇とわが国の天皇陛下の2人だけです。
 キングはたくさんいますが。

 ベネディクト16世という人、教義に厳格で同性愛や中絶、安楽死、はては避妊まで否定する石頭でしたね。
 前のヨハネ・パウロが世界中を飛び回り、温厚な人柄が愛されたのとは対照的でした。

 在任中にカトリック聖職者による少年らへの性的暴行が問題になった時、「性的暴行はカトリックに限った問題ではない」と発言して物議をかもしたり、イスラム教を攻撃したり、さらに仏教を称して「信仰の義務さえない自己陶酔」と批判したりして、教養の無さと他宗教に対する寛容さが無いことを露呈してしまいました。

 少年時代はヒトラー・ユーゲントに学んだ元ナチとも言うべき人ですが、ナチがユダヤ人を迫害したことから、ローマ教皇庁は一貫してナチを支持していたわけですから、そんな経歴はむしろ勲章だったのかもしれません。

 派手ななりをしてふんぞりかえるドイツ人、私はいけすかない野郎だと思っていました。



 次のローマ教皇には、カトリック至上主義みたいな考えは改めて、もう少し世界の様々な宗教や価値観に理解のある人が就任してほしいものです。


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