婚外子差別

社会・政治

 このたび最高裁判所が、婚外子の遺産相続が嫡出子の半分であるのは法の下の平等を定めた憲法に違反する、という判断を下しましたね。

 当たり前すぎる判断ですが、今でもそんな法律が生きていたのか、ということに改めて驚きました。

 わが国の民法は明治時代に制定された古い法律で、漢字カタカナ混じり文で、しかもやや文語調です。

 国家公務員試験では、一般教養試験と専門試験に分かれており、専門試験は政治学・行政学・経済学・法律の各分野から出題されます。

 公務員試験の勉強をしている時に泣かされたのが、民法でしたねぇ。

 何しろ長いし複雑だし、おまけに漢字カタカナ混じり文なんて、普通見かけることはありませんから。


 「口語民法」なんてものも売られています。

口語民法(新補訂2版) (口語六法全書)
高梨 公之
自由国民社

 法学部の学生でも苦労すると聞きましたから、文学部国文科出の私にはチンプンカンプンでしたねぇ。

 経済学も苦手でした。

 一般教養試験で90点以上、政治学と行政学は満点、民法と経済学は半分取れれば良いという作戦で臨み、どうにか合格できました。

 そんな古い法律を後生大事に守らなくても良いのに。

 最高裁の判断を受けて、立法府は民法を改正しなければならなくなりました。

 婚外子と言いますが、生まれてくる子は親を選んで生まれるわけではなく、婚外子ということで日常的な差別にさらされたうえ、法律上でも差別されたのではたまったものではありません。

 しかし、その昔、昭和初期くらいまでは、妾を持てるのはお金持ちで、遺言で婚外子にも十分な遺産を渡すようにしていたようで、それが妾を持つほどの男の甲斐性というものでしょう。

 中途半端な不倫だか遊びだかで子を作るのはお止しなさい。

 遊んで回りたければコンドームをするとか、女性だったらピルを飲むとかすればよろしいでしょうに。

 遅きに失した感はありますが、婚外子への法律的な差別が廃止される方向に向かうことは誠に喜ばしいことです。


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