文学

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朝と夜

よく年寄りになると夜は起きていられず、朝日が昇ると寝ていられない、とか言います。 私は学生の頃は朝寝坊の宵っ張りでしたが、就職して三年もすると、夜は疲れて起きていられず、朝は5時には目が覚めてしまうようになりました。 うつ病で休み始めたときは一日23時間くらい寝ていましたねぇ。 よほど脳が休息を求めていたものと思われます。 躁転すると、今度はほとんど寝なくてもいつも元気、という異常な状態が半年くらい続き、電池切れのように倒れて二度目の休職になりました。 今は22時半から23時頃寝て5時頃起きる、という良いリズムになっています。 でもまともに頭が働くのは15時くらいまでですねぇ。 それ以降は疲れちゃって、無理やり働いている感じです。 研究者というのは両極端に分かれるようで、昼頃出勤して明け方帰る人もいれば、16時頃帰って翌朝7時には出勤している人や、20時には寝て深夜3時頃起きる、という修行僧のような人もいます。 私のような事務職ではフレックス勤務が認められていないので、そういう極端なことはできません。 20年働いても仕事に慣れるということがないような気がしていますが、体内時計はしっかり...
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アブノーマル

老人の性を描いた小説といえば、谷崎潤一郎の「瘋癲老人日記」とか、川端康成の「眠れる美女」とか、筒井康隆の「敵」とか、優れた作品が多くあります。 一つには、老人といえど性欲があって、ところが世間は老人の性を忌避する傾向があり、そこを逆手にとると興味深い物語が生まれるのでしょう。 私もあと30年もすれば、これら秀作の本当の面白さが分かるかもしれません。 先日、72歳の無職男性が小学校五年生の女児の尻を触ったとかで逮捕されたそうです。 世に小児性愛者というのがいて、例えば「鏡の国のアリス」などで著名なルイス・キャロルは老人になっても小児しか興味を持たなかったと伝えられています。 これは誠に不幸なことですね。 私のストライク・ゾーンは20代半ばの健康な女性で、おっかなくない人ですので、世間的にはまったく面白くない性癖で、下着などにも全く興味がありません。 まして強姦など不可能です。 目の前で必死で抵抗されたら、使える物も使えなくなってしまいます。 おそらく世の中の大多数の男性はそうでしょう。 私のような趣味嗜好を持っていると、恋愛沙汰に陥っても、風俗遊びをするにしても、たいへん楽です。 世間が...
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立冬

今日は立冬ですね。 心なしか冬の香が漂ってきたような。  私はスリムだった頃、夏以外はみな寒く感じました。 20キロ増えた今は、冬以外の季節は暑く感じます。 どちらが楽かといえば、今の方が楽ですねぇ。 寒いのは辛いですから。 体重が増えた効用です。  大切な もの皆抱へ 冬に入る 黛まどか 私はこの俳人の、反則すれすれの句が気に入っています。 現代俳句の新しい地平でしょう。 現代語で短歌をひねる俵万智とは似て非なるものです。 俵万智の短歌はおそらく時代とともに風化していくものと予想しますが、黛まどかの俳句は平成の俳句刷新として長く文学史に語り継がれるでしょう。  団栗の 拾はれたくて 転がれり 黛まどか こちらは厳密に言えば秋の句ですが、立冬の時期が気候で言うと秋真っ盛りですから、堅いことは抜きにしましょう。 むしろ今の時期、秋の季語で句を詠むのが季節の実感に合っていると言えるでしょう。 これから日ごとに寒くなっていくのが、なんだか楽しみのような気がします。 首都圏くらいだったら、夏より冬のほうがすごしやすいですからねぇ。 そういえば知り合いの某ニュー・ヨーカーが、「東京に冬はない、長...
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サラリーマンの悲劇

サラリーマンの悲哀を描いた小説はあまたあれど、これ以上ない、というほどのサラリーマンの悲劇を描いた文学作品といえば、カフカの「変身」に止めをさすでしょうねぇ。 ワーカ・ホリック気味の猛烈サラリーマン、グレゴール・ザムザが日頃の勤労から疲労し、寝坊してしまいます。 ドア越しに母親が声をかけて目を覚ましますが、何かが変です。 どうも背中が甲羅みたいになっています。 グレゴールは巨大な虫に変身してしまったと知れました。 しばらくは部屋に閉じこもって自分が虫になったことを隠していましたが、ばれないわけがありません。 グレゴールの給料だけで両親と妹との4人家族を養っていたのに、グレゴールが職を失い、それまで一家の大黒柱として尊敬されていた彼は、家族から毛嫌いされる存在になってしまったのです。 仕方なく、老いた父親はグレゴールが勤めていた銀行の下働きに出、妹は売り子になり、それでも足りずにグレゴールの部屋に家具をどんどん運び込み、空き部屋を作って下宿屋を始めます。 下宿人にグレゴールの存在がばれたら大変と、グレゴールは家具だらけになった自分の部屋にうずくまったまま、腐ったパンやチーズを与えられ、絶...
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舞姫

「舞姫」といえば、言わずと知れた森鴎外初期の名作であり、高雅な擬古文調で詠いあげられる悲恋の物語です。 私はこの作品を思い出すと、ある居心地の悪さを感じます。  私が通っていた高校では、二年間ですべてのカリキュラムを終え、三年生になると細かいコース別のクラス編成となり、しかも三年生は毎日午前中のみで下校。 午後は自主的に勉強せよ、という意味ですが、神宮外苑という好立地から、渋谷だ新宿だへふらふらと遊びに行く者も多かったですね。 私も含めて。 私が選んだ科目の組み合わせの結果入ったクラスは、女子が40人、男子が5人と、極端に偏っていました。 もちろん、物理や数学など理系コースに行くと、私のクラスとは真逆の現象が起きています。 学校全体の男女比は5:5でしたから、二年生までは男女同数、三年生になると男子ばっかりのクラス、女子ばっかりのクラス、ほぼ同数のクラスと、ばらばらになるのです。 で、その女子ばっかりのクラスで、現代国語の時間に、おじいちゃん先生が「舞姫」を選んだのです。 学習指導要領で定められたカリキュラムは終わっているので、先生は好き勝手にやりたい題材をもってきます。 「舞姫」とい...
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