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文学

よろづを投げ捨てて

我が身、五十余年を過ごし、夢のごとし、幻のごとし。 既に半ばは過ぎにたり。 今はよろづを投げ捨てて、往生極楽を望まむと思ふ。 今様を集めた「梁塵秘抄」に見られるものです。 今様とは、今流行っている歌という意味で、平安時代末期の流行歌と言うべきものです。 流行歌だけあって、恋の歌なども多くみられますが、極楽往生を望む歌が多いように感じます。梁塵秘抄 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)後白河院KADOKAWA 冒頭の今様は、もっと長いのですが、後略としました。 遊びや愛欲の世界に生きて五十を過ぎた男が発心し、極楽往生を望む今様です。 私もまた、8月で51歳になります。 発心を起こさぬどころか、まだまだ遊び足りない気分ですが、平安時代には50歳と言えば、老人の部類だったのでしょうね。 人生の終わりを予感すれば、極楽往生を遂げたいと思うのは人情と言うべきで、まして仏教が人々にとって身近な存在であった平安時代には、当然のことだったのでしょう。 現代では仏教と言えば葬式くらいしか思い浮かびません。 私は寺で生まれ育ちましたが、仏教について詳しくはありません。 それでも、死が...
文学

憂き人

私が双極性障害(昔で言う躁うつ病)に罹患していることは、何度もこのブログで告白してきました。 とは言っても、激しい躁状態は、一度しか経験がありません。 とにかく気持ちが高ぶって、じっとしていられない状態で、最初は病識がありませんでした。 うつ病が治ったくらいにしか。 しかし、主治医によるとそれは立派な病気で、治療をしないと大借金を負うほどギャンブルをやるか、風俗遊びに狂うか、大酒をくらうか、あるいはその全部をやるかして身の破滅を招くと言うのです。 いわゆる飲む・打つ・買うの三道楽というやつですね。 それで、恐怖に打ち震えた私は、素直に主治医が処方した躁を抑える薬を飲み始めました。 以降、躁状態は出現していません。 考えてみれば、うつにしろ躁にしろ、元々は高貴な感情ではなかったでしょうか。 うつは憂愁、メランコリー、などに通じる状態で、人間にのみ与えられたもの。 ものを考えたり感じたりするとき、人はメランコリーに沈みます。 だからこそ、哲学者はいつも難しい顔をしているのでしょう。 憂愁というもの、過ぎなければどこか気持ちの良いものです。 一方、躁状態にあるとき、人は立派な仕事を成し遂げた...
文学

ものうき日影落つる時

私が就職した約30年前、22歳の頃、体重は53キロでした。 身長は165センチと小柄で、やせ型でした。 その後多少の増減はあったものの、概ね体重をキープしてきました。 ところが36歳~40歳頃にかけて、双極性障害のうつ症状で3度も半年以上にわたる病気休暇を繰り返し、その間、食っちゃ寝生活を続けた結果、20キロ以上太り、74キロにまでなり、糖尿病の治療を開始しなければならない状態にまで陥りました。 その頃父が他界。 そのショックで食欲が極端に失せ、酒ばかり飲んでろくに食わない生活を続けた結果、わずか1年で体重は48キロにまで減少。 変な言い方ですが、飲酒ダイエットみたいな感じです。 やたらと寒がりになり、力が入らなくなりました。 これではまずいと思い、無理をして食うと戻してしまうの繰り返し。 体重はなかなか戻りませんでした。 しかし、人間というもの、どんなショックを受けても、時の流れとともにそれは和らぐようにできているようで、少しづつ体重は増え、今は53キロに戻りました。 それとともにすこしづつ、嗜好が変化してきました。 まず、珈琲を好むようになったこと。 前は珈琲を飲むとドキドキするの...
その他

初恋

昨夜はひどい悪夢を見て、目覚めたら汗をびっしょりかいていました。 早速朝風呂につかって、悪夢から醒めました。 時折、こんなことがあります。 小学校6年生のころ、私は初めて恋文を受け取りました。 それはきちんと郵送されてきたもので、小学校の同級生からのものでした。 私は激しく混乱しました。 12歳の男の子というのは、女の子よりもはるかに子供です。 私はどうしてよいか分からず、返事も書かず、学校ですれちがっても知らないふりをしました。 恋文は何通か続き、いよいよ小学校卒業のころになって、私を模った学生服を着た小さな手作りの人形と、セーラー服姿の人形が送られてきて、最後のお願いということで、写真を1枚くれと書いてありました。 ここまでされても、私は無視を決め込みました。 子供とはいえ、今思えばひどい仕打ちです。 断るにしても、もう少しやりようがあったのに、と後悔しきりです。 で、悪夢。 私は小学生で、虫だらけの池に投げ込まれ、激しくもがきながら池から上がろうとすると、かつて恋文をくれた女の子が、私を助けようとして、自らも池に落ち、虫だらけの池のなかで、接吻を迫るのです。 虫からも女の子からも...
仕事

明日から

緊急事態宣言解除を受けて、明日から職場は通常勤務に戻ります。 時短勤務と在宅勤務の組み合わせ、仕事が進まなくて弱りましたが、どこかコロナのせいにして、進まないことを言い訳にしていたように思います。 明日からはもう言い訳は許されません。 コロナ疲れは残っていますが、気を引き締めていきたいと思います。
精神障害

防護服

昨日は一か月に一度の精神科の通院日でした。 何よりもまず、コロナ対策が充実していることに驚きました。 待合室に入る前に検温。 受付のお姉さんはマスクは当然のことながら、フェイスガードというんでしょうか、顔を覆っています。さらにはゴム手袋。部屋中の窓を開けて換気したうえ、空気清浄機もまわしていました。 患者が診察室から出てくるたびにドアノブを入念に消毒し、次の患者を入れる前にしばし換気。 診察室に入ってまたびっくり。 精神科の先生、テレビで見るような防護服を着ていました。 内科でもここまで徹底してはいないんじゃないでしょうか。  診察はごく簡単に済みました。 最近、調子が良いので。 精神科は、他の診療科と異なり、患者と先生との相性が大事です。 今の先生に診てもらうようになるまで、4件も精神科を変えました。 今の先生になってから、もう10年以上が経ちます。 その間、一度も病気休暇は取っていません。 寛解に至ったと言ってもよいでしょう。 良い先生に出会えたと思います。 それにしても先生、防護服とは大げさじゃないでしょうか。
仕事

終末

今日も在宅勤務。 いつまでこんな日が続くのでしょう? このままでは仕事が回りません。 来るな、でも仕事は回せでは、どうにもなりません。 日本中のサラリーマンがこんな目に会っているのでしょうね。 それでもまだ、サラリーマンはマシです。 飲食店や観光業などは、完全に干上がっているようです。 我が家は駅に近いので、飲食店が多くありますが、ほとんどはランチの宅配か、持ち帰りだけでしのいでいます。 営業しているのは、老舗の蕎麦屋だけ。 経済的には日本沈没みたいになっています。 いや、地球破滅でしょうか。 世界が終末を迎える、あるいは最終戦争が勃発するという考えには、奇妙なことに、人を浮かれさせる要素があるように思います。 石原莞爾 が大真面目に描いた「世界最終戦争論」なども、どこか浮かれさせます。世界最終戦争 新書版石原 莞爾毎日ワンズ 仏教における末法思想とか、キリスト教における善悪の最終戦争を意味するハルマゲドンとか。 漫画や小説でもこの世の終わりを描いたものは少なくありません。 第一次大戦のころ、スペイン風邪というのが流行って、なんと全世界で5000万人亡くなったとも1億人が亡くなったとも...
仕事

正常性バイアス

今日でゴールデンウィークも終わり。 コロナのせいで変な連休でした。 今、全日在宅勤務を命じられ、どうしても出勤しなければならない場合は、メールで上司に許可を願い、それが通らなければ出勤できないことになっています。 で、明日・明後日と出勤の許可をもらいました。 どうしても互いに資料を広げながらの打ち合わせを行う必要があり、上司に願い出ました。 上司は快諾してくれました。 同僚に聞くと、なかなか許可してもらえない、と聞いていたので、どうなるか心配でしたが、メールを送ってものの数分で許可の返信が届きました。 嘘でもいいから、緊急性を感じさせるように、また、出勤するぞ、という気迫が感じられるように書かなければダメなようです。 このような異常事態にあって、不思議と私の精神は安定しています。 もうどうにでもなれ、というか、仕事をまわすことを諦めてしまったというか。 一方、今朝の新聞では一日中「コロナ」関連の言葉を検索し、不安感を強めている人々が増えている、と報じていました。 私もニュース番組では、コロナ関連のものを熱心に見ています。 というか、ほぼコロナのニュースばかりやっています。 自分だけは大...
社会・政治

9月入学

ゴールデンウィークに突入しました。 例年であれば、近場に一泊旅行にでも出かけるところですが、今年は当然自粛。 出かけるといえば、買い物か、ご近所を散歩するくらい。  昨日は散発に行きました。 私は髪を短く刈り上げており、一か月に一度は床屋に行っています。 昨今のコロナウィルス流行に鑑み、超濃厚接触とならざるを得ない散発を自粛していたのですが、もう我慢ができんと思い、髪を切りに行ったのです。 おかげでさっぱり。 そうはいっても、出かけられないというのは、気分がクサクサします。 50面下げたおっさんですらそうなのですから、子供たちはさぞかしイラついていることでしょう。 子供たちといえば、最近、9月入学という話がにわかに湧いてでてきました。 学校生活を終えて30年ちかく経つ私にはどうでも良いことですが、渦中にいる子供たちは関心をもって報道を見ていることでしょう。 私は基本的に9月入学には賛成です。 センター試験というと大雪が降ったり、インフルエンザが流行したりして、入試に適した時期とはいえません。 それは子供たちにとっても、教職員にとってもしんどいことだと思います。 日本人にとっては桜の時期...
仕事

コロナ疲れ

今日も在宅勤務。 職場から大量の資料やファイルを持ち帰ってはいますが、それだけでは足りません。 毎日50通を超すメールが届きます。 部下からの問い合わせだったり、様々な事務連絡だったり。 一度メールを見ても、埋もれてしまいます。 検索機能を使っても、なかなか見つけられません。 ZOOMだとか、webexだとか、コロナ騒動で初めて使うオンライン会議も増えています。 コロナ疲れという状況が、わが国を覆っています。 それでも、私はマシなほうです。 基本給だけはもらえますから。 飲食業や観光業に従事する人々は悲鳴をあげているはずです。 また、医療従事者も。 医者や看護師、医療事務などばかりではありません。 病院を清掃する業者や警備員も恐れおののいていることでしょう。 この状況、いつまで続くのでしょうね。 普通の日常がいかに大切か、また、もろいものなのかを痛感します。 あれほど毎日の出勤を嫌がっていた私ですが、出勤を許されない現状に苛立っています。 在宅勤務で仕事を回せといっても、どだい無理な話です。 もしそれで仕事が回るなら、毎日出勤する必要がなくなるし、サラリーマンの勤務を否定することになり...
仕事

歩く

完全在宅勤務になって、何日になりますやら。 仕事は進まず、気ばかり焦ります。 このまま在宅勤務が続けば、今年度の仕事は停滞し、必ずや、支障を来すでしょう。 とても5月6日に非常事態宣言が解除されるとは思えません。 しかもそれは、世界中に起こっていること。 私にはどうすることもできません。 家に閉じこもっていると、気分が悪い方へ向かってしまうので、昨日に引き続き、人けの無い住宅街をひたすら歩きました。 若い噺家の恋愛や悩みを描いた森田芳光監督の「の・ようなもの」で、噺家の志ん魚(しんとと)が、様々な悩みを抱えながら、ひたすらに町を歩き続けるシーンを思い出しました。の・ようなもの 秋吉久美子KADOKAWA / 角川書店 とにかく歩かなければしょうがないのが人生でしょうか。 一方、歩いても何も変わらない、失業中の中年男が久しぶりに帰郷するホームドラマ「歩いても 歩いても」では、もどかしいばかりの、時が止まったかのごとき一家の姿が切なく描かれます。歩いても歩いても 阿部寛バンダイビジュアル 歩くも地獄、留まるのも地獄、ということでしょうか。 今の私は、歩きたい、という思いと、いや、歩きたくな...
仕事

ゲーミングパソコン

土曜日を迎えました。 本来は嬉しいはずですが、4月下旬は在宅勤務。 仕事は遅々として進まず、メールばかりが飛び交っています。 そしてZOOMとかいうテレビ会議のシステムを使った意味のないお話合い。 仕事嫌いの私も、さすがに不安になります。 それでも、今日は土曜日。 在宅勤務からも解放されて、閑散とした住宅街を2時間も歩き回りました。 夕方には、新しいパソコンが届きました。 職場に出入りの業者に、15万円程度で、スペックの高いものを提案してくれと頼んでいたのです。 届いたのが、ゲーム向きのPC。 なんでもゲーム向きはスペックが高いわりには安価で、ゲームをやらない人にも満足できる逸品だというのです。 起動してみると、何やら毒々しい画面が出てきます。 少々びっくり。 さらに、本体の向かって左側が、透明になっていて、中身がみられます。 こういうパソコンは初めてです。 前のパソコンは10年近く使いました。 よくもってくれたものだと思います。 新しいパソコンにも、10年頑張ってほしいものです。
その他

ついに

明日から時短勤務も出来なくなりました。 完全在宅勤務を命じられ、それが5月6日まで続きます。 在宅勤務と言っても、やれることは限られており、仕事はたまる一方です。 もちろん、コロナに感染するのは怖いですが、こなさなければならない仕事は山ほどあり、これをコロナが終息するまで待っていろ、というのは、酷な話です。 それに、この感染流行が、5月6日でおさまるとはとても思えません。 そうなると、在宅勤務は延長になるでしょう。 仕事嫌いの私が、出勤したいと思うくらいですから、仕事好きな人は辛抱たまらんでしょうね。 やれやれ。
社会・政治

病気が怖い

新型コロナ・ウィルスを怖れるあまり、19歳の女性が自殺した、という話を聞きました。 にわかには信じがたい話です。 しかし、世の中には、病気を怖れるあまり、精神を病む、病気恐怖症というものがあるそうです。 恐怖症と言えば、高所恐怖症・閉所恐怖症・対人恐怖症などが知られています。 要するに一つのことに執着するあまり、そのことが頭から離れなくなり、ついにいは恐怖症に至る、というわけです。 病気恐怖症もそのうちの一つ。 エイズが発見されたときには、主に風俗遊びを好む人々やゲイの人が、この症状に苦しんだといわれています。 その時の流行り病を怖れることはよくあることです。 この症状の特徴は、何度も検査をして、健康だと診断されても納得できず、ドクターショッピングを重ねたりすることだそうです。  いくら恐怖を感じても自殺にまで至ることはほとんど無いでしょうね。 病気恐怖症の根本には、死への恐怖があるはずで、自殺するというのは本転倒と言うべきでしょう。  そういう意味では、自殺したとされる女性は、病気恐怖症ではなかったのかもしれません。 コロナが怖いといえば、多くの人がそうだと思います。 私も怖い。 江...
仕事

時短勤務と在宅勤務

待ちかねた土曜日を迎えました。 まずは土曜日恒例の朝風呂。 納豆と卵で白飯をたっぷりと食しました。 その後板金屋へ。 1週間以内に擦り傷の修理は終わるとのこと。 代車は先代マーチでした。 マーチの軽さに少々びびりました。 家に戻って、日ごろの運動不足解消のため、ご近所を1時間半ほど歩きました。 歩数は10,116歩。 1万歩を超えたのは久しぶりです。 途中、つつじが見事に咲いていました。 お昼はイタリアン。 プレートとパスタ、それに白ワインを1杯だけ。 デザートはチーズケーキを楽しみました。 たっぷり1時間ほどの昼食。 満足しました。 それはさておき。 職場は昨日から時短勤務と在宅勤務の組合せが始まりました。 最低週1回は在宅勤務とし、その他の日は9時45分から16時までの時短勤務を命じられました。 言わずと知れたコロナウィルスの流行に鑑みた措置です。 私は水曜日を在宅勤務とし、それ以外は時短勤務としました。 中には週に3日も在宅勤務を行う強者もいますが、仕事は減らず、勤務時間だけ減らすというのは、なかなかしんどいものです。 職場に拘束される時間が減るのは、嬉しいような、悲しいような、...
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