文学 むなしき空に
ようやっと、4月中旬らしい、暖かい日差しが感じられる僥倖に恵まれました。 このところすっきりしない天気が続いたため、ありがたく感じられます。 しかし、桜が散った後の春雨に抒情を感じさせる和歌もあります。 花は散り その色となく ながむれば むなしき空に 春雨ぞ降る 新古今和歌集にみられる式子内親王の和歌です。新古今和歌集〈上〉 (角川ソフィア文庫)久保田 淳角川学芸出版新古今和歌集〈下〉 (角川ソフィア文庫)久保田 淳角川学芸出版 桜が散ってしまった風景を眺めると、桜を求めるというわけではないけれど、春雨が降って、なんとなくむなしく感じられる、といったほどの意かと思われます。 なるほど、桜の狂的な咲き乱れぶり、散り乱れぶりを思えば、その狂気が終わってしまったのですから、後に訪れた静かな、暖かい雨には、何か気が抜けたような、一種のむなしさを感じるのも、むべなるかな、と思います。 一昨日までの雨続きは、そんな春の憂愁を感じさせつつも、初夏への期待を感じさせるものでしたね。 それを過ぎなければ、爽やかな初夏は訪れないのですから。 しかし、爽やかな初夏の後には、過酷な猛暑が待っています。 地域...