桜桃忌

文学

 今日は太宰治の命日、桜桃忌ですね。



 私もご多分にもれず、通過儀礼のようにこの作家の作品に中学生の頃心酔しました。
 何しろ読みやすいのと、自己陶酔のようなセンチメンタリズムが中学生の心をとらえたのでしょうね。
 高校生になると、もうそのセンチメンタリズムが鼻につき、離れて行きました。

 26歳で変死した尾崎豊にも通じるような、犯罪奨励、自殺奨励めいたところがあり、18禁にしたほうが良いかもしれませんね。
 そうしたら売上激減でしょうし、冗談ですが。

 今も桜桃忌には、墓参りに訪れるファンが絶えないそうで、根強い人気があるんですねぇ。

 何度も心中未遂を繰り返しては自分だけ生き残ったため、成功した心中では相手の女性が彼を殺害してから体を赤い紐でくくりつけ、玉川上水に飛び込んだとの俗説があります。
 太宰治の遺体を調べたところ、ほとんど水を飲んでいなかったことから、そういう説が生まれたそうです。

 真相は闇の中ですが、それが仮に本当であれ、そんな下世話な話には乗りたくないものです。

 生きていれば今年105歳。
 生きていても不思議ではありません。
 あの色男がどんなおじいちゃんになったでしょうね。

 ご冥福をお祈りします。

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