10分の距離

文学

 今日は義母がワクチンを打つ日。

 千葉駅に隣接する駅ビルのエキナカクリニックという病院で接種しました。
 足が悪い義母のため、車で送迎しました。
 ワクチン接種が終わって、車で自宅へ戻り、住まいの前にある蕎麦屋へ義母を誘いました。

 蕎麦は義母の好物。
 天ざるをしっかり完食していました。

 普段は食欲がないと言って、ろくに食わずに体重が37キロまで落ちているのですが、「おしゃべりしながらだと食べられる」という言葉には泣かされます。
 一人での食事が侘びしいのでしょうね。

 切ないですねぇ。

 でも義母は、週末に外食に誘っても、なかなか乗ってきません。
 悪いと思っているのでしょうか。
  
 昼食が終わって、義母を車で送りました。
 わずか10分程度の距離。
 その10分が、私たち夫婦と義母を決定的に遠ざけているようです。

 コロナ疲れということがよく言われます。
 私もそんな感じです。

 週末になると用もないのに都内へ出かけ、わけもなくふらつくことを楽しみにしていましたが、去年の10月4日以来自粛しています。
 10月4日は、たしか緊急事態宣言が解除になっていた頃のように記憶しています。

 ご近所散歩ばかりでは飽きるのです。

 コロナ太りも始まっています。
 運動不足でしょうねぇ。

 父の死後、そのショックからか激やせして、たった一年で74キロあった体重が48キロにまで落ちました。

 もう10年ちかく前のことです。

 その後ベスト体重の53キロまで戻り、ずうっと維持していたのですが、昨日体重を測ったら、57キロまで増えていました。

 また53キロまで落とさないといけませんね。

 激やせしたのは亡父の最後の愛情。

 糖尿病の治療を始めるかどうかという瀬戸際で父が亡くなり、それとともに痩せて糖尿病の気は全くなくなり、掛りつけ医を驚かせました。

 今度はおのれの意志で体重を落とさなければなりません。
 難儀なことです。