記憶にございません!

文学

 昨夜はDVDを借りました。
 鑑賞したのは三谷幸喜のコメディ「記憶にございません!」です。

 

 支持率が2%台の、史上最悪の総理大臣。
 国会では汚い言葉で野党を罵倒し、国会を離れればマスコミを責める、いやぁな首相が主人公。

 演じるは中井貴一。
 この人、シリアスな役を演じるとどうも嘘くさくなるきらいがありますが、喜劇を演じさせたら天下一品。
 かつて喜劇役者という人々がいました。
 今では絶滅して、お笑い芸人と呼ばれる人が代替品になっていますね。
 中井貴一も喜劇一本でいけば良いのに、と思います。

 総理、演説中に石を投げられ、記憶喪失になってしまいます。
 秘書らは総理が記憶喪失になったことをひた隠しにして、なんとか政治をやらせます。
 すっかり良い人になってしまった総理大臣。
 誰もがその態度の急変ぶりに戸惑い、あるいは支持率回復のためのパフォーマンスかと疑います。

 記憶を失った総理が繰り広げるドタバタ劇、なかなか見せます。
 しかし、ラストが面白くありません。
 記憶が戻った後、またもや悪の総理に戻るのかと思ったら、良い人のままなのです。
 私としては、ラストでまたもやいやぁなやつに戻ってほしかったと思います。