文学

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待ち遠しい

休日が はや待ち遠し 月曜日 ネットで偶然みつけた川柳です。 サラリーマンも学生さんも共感するのではないでしょうか。 森鴎外は軍医としてトップの地位にまで上り詰めながら、多くの文学作品を残しました。 軍医としての仕事を、芝居をしているようだ、と嘆いています。 夜、執筆に励んでいる自分こそが本当であり、軍医としての自分は、その役割を演じているに過ぎない、というわけです。 その気持ち、よく分かります。 私は家に帰ってからの執筆活動など、とうの昔に止めてしまいましたが、ただテレビを観るだけでも、風呂に入るだけでも、そこには本当の自分がいるように感じます。 職場にいる自分は、しょせん、与えられた役割を演じているにすぎません。 大方の人は、それぞれ与えられた役割を演じているに過ぎないのではないでしょうか。 役割を演じなければ、収入を得られないとは、悲しいことですね。 でも中には、仕事にのめり込み、仕事中の自分こそ本当の自分だと感じている人もわずかながらいるわけです。 うらやましいかぎりです。 冒頭の川柳のように、月曜日から毎日、次の休みが待ち遠しいのは、生来の怠け者なのか、仕事嫌いなのか、私の悪...
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梅雨入り

今日は雨。 いよいよ梅雨入りでしょうか。 五月雨や 大河を前に 家二軒 与謝蕪村の俳句です。 五月雨のなか、激流となっている川の前に家が二軒建っている、という絵画的な句です。 正岡子規が、かつて松尾芭蕉の有名な、 五月雨を 集めて早し 最上川 よりも優れていると評して、当時の俳壇は騒然となったと伝えられます。 どちらが優れているかはお好みでしょうが、私は与謝蕪村を偏愛していますから、俳聖、芭蕉をしのいでいる面もあろうかと思います。蕪村句集 現代語訳付き     (角川ソフィア文庫)玉城 司角川学芸出版 それにしても、川っぺりに建つ二軒の家はどうなったのでしょうね。 無事だと良いのですが。 まさか流されたんじゃ? そんな想像を掻き立てる句ですね。 雨の休日には、家に閉じこもり古人の詩歌に親しむという楽しみもあります。 お出かけばかりが能ではありますまい。
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幻夏

昨日はのんびり読書などして過ごしました。 「幻夏」というミステリーを読みました。幻夏 (角川文庫)太田 愛KADOKAWA 23年前の夏。 小学校6年生の尚と3年生の拓の兄弟、それに友人の6年生、亮介は忘れられない夏休みを過ごします。 それはただ楽しいと言うだけではなく、最後の楽しい夏休みでした。 どこか名作、「スタンド・バイ・ミー」を彷彿とさせ、かつて少年だった私自身の思い出ともリンクして、ノスタルジックな思いに駆られます。スタンド・バイ・ミー ウィル・ウィートン,リバー・フェニックス,コリー・フェルドマン,ジェリー・オコネルソニー・ピクチャーズエンタテインメントスタンド・バイ・ミー コレクターズエディション ウィル・ウィートン,リバー・フェニックス,コリー・フェルドマン,ジェリー・オコネルソニー・ピクチャーズエンタテインメント しかし、新学期早々、尚が失踪。 川辺に尚のランドセルがあったことから、水死したものと思われます。 死体は上がらず、迷宮入り。 23年も経って、尚の母親は興信所に尚の行方を捜してほしいと依頼します。 興信所の探偵は、今は警察官となった亮介と協力して、尚の行方を...
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悪いものが、来ませんように

昨夜は小説を読みました。 芹沢央という作家の「悪いものが、来ませんように」です。 恒川光太郎の作品を集中して全て読んでしまって以来、あまり小説を読まなくなったなと思って、帰りに駅前の本屋に寄り、気楽に読めるホラーかミステリーを探していて、「悪いものが、来ませんように」というタイトルに魅かれ、購入。 夕食後、何の先入観も持たずに読み始めました。 文庫本で300頁足らずですが、一気に読みました。 ホラーではなく、ミステリーでした。 異常なほど仲の良い、奈津子と紗英の二人の女性を軸に物語は進みます。 その中の良さは薄気味悪いほどです。 奈津子は専業主婦として家事に子育てに奮闘中。 紗英は助産院に助手として勤めながら、不妊治療に精を出しています。 二人は互いに依存しながら暮らしているわけですが、関係性が変化せざるを得ない事件が勃発。 そして怒涛のラストへと突入。 物語は急展開を見せ、あっと驚く結末へ。 これから読む方がいるかもしれませんので、くわしい内容は書かないでおきます。 ネタバレになってしまいますので。悪いものが、来ませんように (角川文庫)芦沢 央KADOKAWA/角川書店 本の帯に「...
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初雪の

首都圏は長いこと晴か曇りの日が続き、空気はカラカラに乾いていました。 そのせいか、インフルエンザが大流行。 私の職場は学級閉鎖のような状態になっています。 幸い、私は感染していません。 それが今日、久しぶりに雨が降りました。 夜にかけて雨脚が強まり、深夜から未明にかけて平地でも雪になるところがある、との予報。 23区は、初雪はわずかばかりですが、以前降ったと記憶していますが、千葉市はまだのはず。 初雪の 底を叩けば 竹の月 与謝蕪村の句です。  初雪が降りやんで、月が竹林を照らしている、その底冷えのするなかの美しい情景を詠んで見事です。蕪村句集 現代語訳付き     (角川ソフィア文庫)玉城 司角川学芸出版 私が住まう千葉市が雪になるかは微妙。 千葉は関東のなかでは温暖なほうですから。 それでも、毎年1度や2度は雪に見舞われます。 今年は降らないなぁと、残念なようなほっとするような気分でいました。 例え降らなくても、気分だけ、雪見酒としゃれ込みたいものです。 年が明けて日に日に忙しくなり、これから年度末までは怒涛の日々。 せめては冬の楽しみを、素直に楽しみたいと思っています。
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