文学

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のんびり

今日は休暇を取りました。 本を読んだりして、のんびり過ごしました。 読んだのは、「我が家のヒミツ」。我が家のヒミツ奥田 英朗集英社 なんだか少し筆が衰えたような印象を受けました。 誰でも年を取って、衰えていくんですねぇ。 この世の真実とはいえ、少し、寂しくなりました。
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艶書

メールだのSNSだのといった手段が発達してきましたが、恋の告白をするのに、昔懐かしい恋文という手段は、廃れてしまったのでしょうか? 愛だの恋だのといった艶っぽい話を失って久しい私には、近頃の事情が分かりません。 しかし少なくとも、私が若い時分には、まだ恋文は、重要な告白の手段であったように思います。 古語では、艶書(えんしょ又はえんじょ)とも呼んだ恋文。 ラブレターと言ったほうが通りが良いかもしれませんね。 わが国の浪漫文学の奇才、泉鏡花の掌編に、「艶書」という小説があります。艶書泉 鏡花メーカー情報なし 泉鏡花らしい、流麗な文体と、テンポの良い会話が特徴の、幻想的な作品です。 ある病院に夫の見舞いに行くご婦人。 その美しさに見惚れたお見舞い帰りの男が声をかけます。 病院の近くに狂人がいて、むやみに石を投げる、と警告するのです。 ここから、男女の間に不思議な会話が交わされます。 男がある人妻からの艶書を紛失し、困っていたところ、ご婦人がそれを拾ったというのです。 中身を見たかどうかを気にする男。 女は最初しらばっくれていますが、ほどなくして涼しい顔で「拝見しましたよ」と応えます。 それ...
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白き師走

早いもので師走ももう10日。 今年も残りわずかとなりました。 明日は職場の忘年会。 そんなくだらないことを一つ一つこなしながら、月日は流れていくのですねえ。 風吹て 白き師走の 月夜哉 正岡子規の句です。 師走の慌ただしさとともに、冬の美がうまく詠みこまれていて、私が好む句です。 熱燗が旨い季節でもあります。 今宵、熱燗をちびちびやりながら、白き師走の夜を楽しむといたしましょう。にほんブログ村人気ブログランキングへ
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聖域

昨日は自宅で読書などして静かに過ごしました。 読んだのは、篠田節子の小説、「聖域」です。聖域 (集英社文庫)篠田 節子集英社 これは、小説内小説である「聖域」という作品をめぐる物語です。 文芸雑誌の編集者、実藤は、退職した先輩の机の引き出しから、大部の、しかし未完の原稿を発見します。 それを読んだ実藤は、力強く、幻想的な、平安時代の天台宗の僧侶が東北の邪神に苦しめられながらこれらと対決する物語に深く心奪われます。 実藤は作者である水名川泉と面識のあった先輩編集者や老作家のもとを訪れ、作者の居所を突き止め、小説を完成させようと決意します。 しかし、水名川泉と関わりを持った者は、あるいは悲惨な末路を遂げ、あるいは心に深い闇を抱えており、みな一様に関わり合いになるな、と警告します。 それでも諦めきれない実藤は、物語の後半、ついに東北で巫女となっている作者に巡り合うことができるのです。 巡り合ってからがまた大変です。 この世とあの世の橋渡しをする宿命を持った作者は、続きを書くことを拒否。 それかあらぬか、最近事故死した実藤の恋人をあの世から呼び寄せてしまいます。 それがため、恋人との甘い記憶に...
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我が家の問題

家族の悲喜こもごもを描いた奥田英朗の短編集「我が家の問題」を読み終わりました。我が家の問題 (集英社文庫)奥田 英朗集英社 以前読んだ「家日和」に連なる、おかしくも切ない短編群です。 じつは、その系譜に連なる「我が家のヒミツ」もすでに購入済みです。家日和 (集英社文庫)奥田 英朗集英社 我が家のヒミツ奥田 英朗集英社 突如、UFOと交信できるようになった、と言い張る夫を心配し、奇想天外な方法で夫を救出しようとする妻や、両親が離婚しようとしていると思い込んだ女子高生の葛藤など、様々な切り口で家族の問題を軽快なタッチで描き出して、爽やかな読後感です。 家族を題材にした小説といえば、重松清が有名ですが、それよりだいぶあっさりした感じですかねぇ。 全く嫉妬心を掻きたてられる小説家ですねぇ。
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