思想・学問

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方相氏

昔から人間は、文明を発達させると奴隷を使役するようになりました。 それは戦争に敗れた部族の者だったり、遠く異国の地からさらってきた者だったり、あるいは代々穢れた者とされた一団だったりします。 もともとは労働力としての意味合いが濃かったのでしょうが、時代を経るに従って差別とされるようになり、現代では表むき奴隷は存在せず、差別をしてはいけない、ということになっています。 ヨーロッパにおけるユダヤ人差別やジプシー差別。 米国における黒人をはじめとする有色人種差別。 わが国では朝鮮人や中国人、また琉球の民やアイヌの民を差別の対象としました。 さらには部落民。 首都圏にいると分かりませんが、全国各地で部落差別は根強く残っていると聞き及びます。 差別が生まれる一番の理由は、外見や風俗・習慣が自分たちと異なっていること、しかもそれが自分たちに比べて劣っていると信じ込むことにあろうかと思います。 わが国で差別の源泉となっているのは、天皇陛下を頂点とする身分制度の残滓でありましょう。 元から断たなければ差別はなくなることはないと思います。 宮中では大晦日、大儺之儀(だいなのぎ)が行われていました。 古く...
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醜い

フランケンシュタイン博士は、死体を切り張りして、世にも奇怪な人間もどきを生みだしました。 怪物は創造主、フランケンシュタインを呪い、彼の家族を殺害し、彼をも殺害しようとします。 一方で誰からも嫌われる醜い自分に相応しい恋人を造ってくれと懇願し、博士はそれを作りますが、その女の怪物は、求愛を拒否、焼身自殺してしまいます。 この物語で語られるのは、終始見た目の醜さ。 当初知的で親切な、好ましい性格だった怪物は、人々の迫害を受けてこの世を呪う悪魔に変じてしまいます。 一方、本朝では、西行法師が似たようなことをやっています。 西行法師の偽書とされる「撰集抄」に載っています。 人の姿には似侍りしかども、色も悪く、すべて心もなく無く侍りき。 声は有れど絃管声のごとし。 げにも人は心がありてこそは、声はとにもかくにもつかはるれ。 ただ声の出るべき計ごとばかりをしたれば、吹き損じたる笛のごとし。 と、自分で作った人造人間の醜さを言いたてています。 さても是をば何とかすべき。 破らんとすれば、殺業にやならん。 心のなければ、ただ草木と同じかるべし。 思へば人の姿なり。 しかし破れざらんにはと思ひて、高野...
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ふるさと

今日は本格的な真夏日。 日差しも強く、今夏初めて職場の冷房運転がなされました。 冷房とは夏の過ごし方を変えた偉大な発明ですね。 今夏は震災の影響で、各地の花火大会が中止されています。 私のふるさとで行われる江戸川区花火大会も中止です。 15年ほど前まではあまり知られておらす、のんびりとした雰囲気の中行われていた江戸川花火大会ですが、ここ数年は、見学場所と打ち上げ場所が近く、迫力があるということで、当日は都営新宿線篠崎駅周辺が、渋谷か池袋のような人ごみになります。 そうなってから、人ごみが苦手な私は江戸川花火大会に行くことをやめました。 ちなみに江戸川の対岸の市川市は、江戸川花火大会を勝手に鑑賞するどころか、市川市花火大会と呼ぶ無礼者です。 ふるさとは 遠きにありて思ふもの と詠んだのは室生犀星でしたか。 坂口安吾はふるさとの護国神社に、 ふるさとは 語ることなし という詩碑を残しました。 それぞれに短い言葉で、ふるさとを歌っています。 過酷な境遇であっても、幼い頃を過ごし、遊んだり学んだりした地には、愛着を持って当然でしょう。 例えば私は、何よりも誰よりも、私と、私にまつわるものを愛し...
思想・学問

日本の歴史や文化を研究するのが私の職場の使命で、常時何人もの外国人研究者が滞在しています。 その中で、スイス人の輪島塗研究者から、面白い話を聞きました。 私が、「欧米の方は家でも靴を履いているから、水虫が多いだろう」と意地悪な質問をしたところ、彼は猛然と反論しました。 玄関に靴を脱ぐスペースはないが、圧倒的多数の欧米人は家のなかで靴を脱いでいる、というのです。 そのほうが清潔だし、気持ち良いから、と。 ただ、靴を脱ぐ傾向は若者ほど多く、年配者には少ないとか。 もしかしたらわが国の影響かもしれませんね。 床に直座りすることも多いそうです。 家に友達が何人も来れば、全員ソファーには座れないから、と。 また、ちょうど日本で愛車を土足厳禁にするように、ドアの外に靴箱を置いて、家の中には靴を入れない、という徹底した者もいるそうです。 今度は、なんで欧米人は体を洗う浴槽のすぐ隣に便器を設置するのだ?と聞いてみたいと思います。 便所はご不浄とも言う汚い場所。 風呂は体を洗って気持ちも生き返る清浄な場所。 それがすぐ隣り合っているのはいかにも気分が悪いというものです。 第一、風呂に入っているときに、家...
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太陽

わが国は太陽を模した国旗を持ち、極東に位置することから、日が昇る国とか太陽の帝国とか言われてきました。 また、日本神話の最高神は太陽の化身である天照大神です。  私はこれまで、日の丸は昇る朝日に違いあるまいと思ってきました。 しかし近頃、沈む夕日にも見えるのです。 戦後日の丸が最も燦然と輝いていたのは、高度成長からバブルまで。 それが過ぎたらすっかり夕日っぽくなってしまいました。 私は大坂万博の前年に生まれ、バブルの絶頂期は大学生で、つまり教育を受けている期間は概ね日本経済は順調でした。 その代りと言ってはなんですが、政治的には無益なイデオロギー争いが続き、世の中には日の丸が大嫌いと言ってはばからない評論家やジャーナリストが大勢いました。 多分日の丸の白い部分を赤く塗りつぶしたかったのだろうと思います。 その残滓は今にいたるも残っていて、大坂府で公立学校において日の丸の常時掲揚と君が代斉唱時の起立を義務付ける条例が制定されました。 そんな条例を作らなければならないなんて、まことに馬鹿馬鹿しく、悲しいことです。 朝はおはようと言わなければいけない、みたいな下らない条例ですが、それがなけれ...
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仙人かモンスターか

組織というのは理不尽なものであり、努力をしたから高い報酬を得られるわけではなく、高い貢献をしたから出世するというものでもありません。 運と引き、最後に実力でしょうかねぇ。 最も私のように、精神障害で三度も長期休暇を取ったような者は、そもそもそういう世界にはおらず、戦力外なので、客観的に職場のドタバタを見ることができ、まことに面白いかぎりです。 言ってみれば、掃除のおばちゃんがそれなりの席に座っているようなものでしょうか。 家政婦は見た、ならず、精神障害者は見た、といったところでしょう。 以前、ドイツの社会学者が、努力-報酬不均衡モデルという理論を発表しました。 要するに努力の量や質が過大であるのに、報酬や人事評価などが低い場合、サラリーマンはストレスフルになる、ということを、膨大なデータをもとに実証してみせたわけです。 でも、そんなの当たり前ですよねぇ。 わざわざ証明しなくたってねぇ。 ヨーロッパ大陸の人々というのは、なんでも証明しないと気が済まないのですねぇ。 私が今在職している職場はそうでもありませんが、前に所属していた機関は、厭らしい出世争いが行われていました。 運と引きと実力の...
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ホルミシス効果

最近、ホルミシス効果という言葉を知りました。 それを知って不思議なような当たり前のような。 ホルミシス効果( hormesis)は、生物に対して通常有害な作用を示すものが、微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用をいい、特に自然放射線の人体への健康効果を指します。 これが大雑把な定義です。 要するに、放射能でも、微量であれば人体に害を及ぼさないばかりか、体に良い効果がある、ということらしいです。 アルコールなんかも、昔から酒は百薬の長などと言われ、少量であればかえって健康を促進することは広く知られています。 また、いわゆるワクチンと呼ばれる薬も、毒をもって毒を制すの類で、わざわざ体に有害な物質を注射することで、その有害物が大量に体内に入ってきた時に体を守ろうという発想です。 面白いのは、広島・長崎での被爆者のその後の健康調査です。 被爆時、20ミリシーベルト程度であった人は、被爆していない人よりも癌の発生率が著しく低く、長寿だというのです。 ホルミシス効果は抗癌作用が高いことが最も良く知られており、原爆といえども例外ではなかったのですね。 私の母親は長崎で4歳の時被爆していますが、...
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ボトム・アップ

ノモンハン事件の後、ソヴィエト軍の将校が日本軍を評し、最高の下士官兵、まともな将校、無能な指揮官で編成されている、と言ったそうです。 それは現在の組織にも通じていて、例えば東京電力のテレビに出てくる偉い人は阿呆にしか見えないのに、福島の現場で働く作業員には頭が下がるようなものです。 日本の組織は一般にボトム・アップによって意思形成をしており、一番下っ端の係員が原案を作り、主任、係長、課長補佐、課長、部長、局長と、修正を行いながら成案を作り上げていきます。 もちろん、極めて重要な事項については偉い人が集まる会議で意思決定がなされますが、その会議の資料を作り、シナリオを書いているのが、係長以下の下っ端だったりします。 そうすると、当然責任は決裁権者である部長だか社長だかにあるのですが、なんとなく、原案を作った係員や、細かくチェックした主任に実質的な責任があるかのような錯覚に陥りがちです。 現実に、会議やプレゼンテーションなどで、最初社長があいさつして、細かいことは主任に説明させます、なんて言って引っこんでしまう光景はよく見かけます。 ボトム・アップは平時においてはうまく機能します。 下々に...
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ウィルス作成罪

このたび、刑法を改正して、ウィルス作成罪というのが新設されたそうです。 有罪になった場合、3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金だそうです。 今までは他人のパソコンをウィルスで破壊したということで、器物損壊罪などが適用されてきたそうですが、それでは被害が出るまで取り締まることができません。 ウィルスを作ることそのものが罪なら、広く捜査できるでしょう。 言ってみれば爆弾を作るのが犯罪であるようなもの。 今までウィルス作成を野放しにしてきたことのほうが不思議です。 しかし懲役3年て、軽いですね。 ちょっとコンピュータに強い若者が悪戯でウィルスを流した、という程度ならそれでもいいかもしれませんが、政府機関や大銀行、電力会社やガス会社、水道局などのインフラ関係に、大規模なサイバーテロを仕掛けた場合、それは国家転覆にもつながる重罪なので、ウィルス作成罪とは別の法律を使う必要がありましょう。 多分威力業務妨害罪ということになるんでしょうけど、これもちょっとイメージが違いますね。 ウィルス作成罪と並んで、サイバーテロ防止法とでもいうようなものが必要な気がします。 日本はこれでサイバー犯罪条約締結を...
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闇に住む

普通のサラリーマンは、夜が明ければ起きて、8時か9時には職場に行き、残業がなければ17時か18時には家路につきます。 帰れば風呂に入って飯を食い、しばしの自由時間を過ごして早めに床に就きます。 明るい時間に主に活動しているわけです。 一方、水商売と言われる職業に従事する人々は、サラリーマンが仕事を終える頃店を開け、主に飲食や接待をして金を稼ぎ、深夜から明け方、仕事を終えます。 主に暗い時間帯に活動しているわけです。 しかし、彼らは闇に住んでいるわけではありません。 人工的な光で、昼間よりも明るいぐらいの空間を作り出し、祝祭的な場を演出しています。 今、闇を利用して生きている人々とは、ホームレスと言われる者たちでしょう。 今、行政はホームレスが駅の地下道や公園、河川敷に住むことを許しません。 環境美化の美名のもと、彼らを追い出し、代わりに一時的な入所施設を用意します。 しかし入所施設は規則が厳しく、また、就職活動をしないと追い出されてしまうので、多くのホームレスは入所施設に入ることを拒んでしまいます。 すると彼らは、昼間は公園などで休み、夜、闇に乗じて空き缶拾いや小銭拾いに出かけます。 ...
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日本国民総貧乏化

近頃、貧困ビジネスとか言って、生活保護から金をかすめ取るせこい窃盗が後を絶たないとか。 それは犯罪ですから取り締まりを強化するにして、生活保護の増大がリーマンショック以降急激であるのは間違いないようです。 とくに大阪市では、18人に1人が生活保護受給者で、年間2,916億円も計上しているそうです。 他の地域と比較するとその差は歴然で、日本全体の平均は1.57%なのに対し、大阪市では5.63%も受給しているそうです。 なぜ大坂市はこれだけ突出しているのか、あいりん地区など抱えているせいか、あるいは生活保護の申請に抵抗を感じない人が多いのか、よくわかりません。 大坂市は、生活保護特別区なる特区を設けてほしい、と国に要請しているそうです。 生活保護は、憲法で規定する文化的で健康的な最低限度の生活を担保する最後の砦。 これが崩壊する前に、少子高齢化に伴う労働力不足や、景気の安定を図らなければなりません。 それに加えて震災復興や原発事故対応でも金がかかります。 つい四半世紀前、世界は、YENが世界中の不動産を買いあさり、史上初めて、金の力でできた世界帝国を眼前にするのではないか、という恐怖におび...
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反物質(アンチ・マター)

子どもの頃、物質は全て電子・陽子・中性子の組み合わせで出来ていると教わりました。 そして、それらと逆の負荷を持った反電子・反陽子・反中性子、総称して反物質が存在する可能性がある、とも。 これら反物質を人工的に作り出すことができ、現に作ったこともあるが、物質と反物質は同時に存在することができず、両者が接触すると両者とも消滅してエネルギーに変化し、ガンマ線になって飛び散ってしまうので、作っても貯蔵が極めて難しいと言われていました。 ところが先日のニュースで、欧州原子核研究機構(CERN)は、これまで1秒も保持することのできなかった反水素原子を1000秒も保持することに成功したと発表しました。 反物質は宇宙誕生時、物質と同程度存在したと考えられていますが、現在ではほとんど存在していないことになっています。 なんで消滅してしまったのか謎で、このたびの実験成功により、水素原子と反水素原子を比較することでその謎が解明されるのではないか、と期待されているそうです。 また、反物質を大量に長時間貯蔵できれば、物質と接触させることによって莫大なエネルギーが得られるため、宇宙開発など莫大なエネルギーを必要と...
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宇宙の幽霊

極小のブラックホールが、宇宙の幽霊のように日々地球を高速で通り抜けている可能性が明らかになったそうですね。 なお、人体に影響はないそうです。 私たちが思い描く、太陽をも飲み込んでいく巨大な質量を持ったブラックホールとはずいぶん違う性質を持っているようです。小さな原子を取りこむことも不可能で、せいぜい原子が極小ブラックホールの周りを回るだけだとか。 しかも最後は放射により蒸発してしまうとか。 そうなると、宇宙の幽霊というよりも、宇宙のカゲロウみたいなものなのかもしれません。 卑近な例ですが、同じイカでも、ホタルイカのような小さなものから、ダイオウイカのような巨大なものまで、ほぼ同じ形状で存在しています。 で、当たり前ですが、ホタルイカは小さな餌を、ダイオウイカは大きな餌を捕食します。 ブラックホールと極小ブラックホールとも、そんなイメージなのかもしれませんね。 極小ブラックホール、毎日この星を通り抜けているとしても、あんまり小さくて目には見えません。 接触しても気づきません。 人間の五感では感じられない存在という意味では、妖怪や鬼、幽霊の類と似ていますね。 自然科学が進歩して神秘主義の領...
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観音

2005年公開の映画「オペレッタ狸御殿」、当時劇場で鑑賞して、大いに楽しみましたが、その中で薬師丸裕子が何度も「ねーんぴ、かんのんりーきー(念彼観音力)」と観音経の一部を唱えるのが耳に焼き付きました。 今でも時折、ふとした瞬間に、「ねーんぴ、かんのんりーきー」という間の抜けた声が、ふいに聞こえてくるのです。 要するに観音を心に念じよう、と叫んでいるわけです。 で、念じるとどうなるか。 あらゆる苦しみや苦難が去ってしまうんだそうです。 それほど観音様の功徳は素晴らしい、というのが、観音経(妙法蓮華経観世音菩薩普門品)の教えで、これ、般若心経と並んで日本では最も人気があるお経なんですよねぇ。 私がまず感じたのは、般若心経は短いながら精緻に空の教えなど仏教の深遠な哲理を解説した、理論のお経であること、それに対して観音経は、観音様を念じればその功徳で苦しみから逃れられる、と説いた情緒的な観想のお経である、ということです。 一方で理屈を、もう一方でひたすらな信仰を求めるお経が二つながら人気があるというのは、じつに面白い現象です。 そして現代人の多くは、般若心経に心惹かれるでしょう。 なぜなら般若...
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カンヌ国際映画祭事務局の言論弾圧

カンヌ国際映画祭で、デンマーク人の映画監督が、「ヒトラーを理解している。幾分共感も覚える」と言ったことが問題視され、カンヌ国際映画祭事務局は、監督を追放する方針を固めたそうですね。 いやな感じですねぇ。 言論の自由や表現の自由を守るべき伝統あるカンヌ映画祭で、国際社会で悪人とされている人物に同情的な発言をしたからって、追放なんてねぇ。  ロマン・ポランスキー監督なんか、米国で少女強姦の罪により懲役50年以上の有罪判決を受けていたのに欧州に逃亡し、逃げ回っている最中に「戦場のピアニスト」でカンヌ国際映画祭はパルムドールを与えたというのに。  悪人と言えど、人間。 むしろその悪人の精神に思いをいたし、なぜドイツ国民が彼を熱狂的に支持したか、冷静な目で見ることが求められています。 チンギス・ハーンだってナポレオンだってスターリンだって織田信長だって、大量虐殺者にして政治指導者。  国家社会主義(ナチズム)は今でこそ廃れていますが、ヒトラーの時代はむしろ一般的な思想。 わが大日本帝国も、大正デモクラシーで花開いた民主的な社会は、その後の軍人の政治進出によって、実質的に天皇制国家社会主義とでもい...
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